パンサー・デ・ビル

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パンサー・デ・ビル
Panther De Ville
概要
デザイン ロバート・ヤンケル英語版
ボディ
ボディタイプ 4ドア セダン
2ドア コンバーチブル
6ドア リムジン
2ドア クーペ
パワートレイン
エンジン 4.2 L ジャガー・XK6
5.3 L ジャガー・V12
変速機 3-スピード オートマチック (1974-1976)
4-スピード オートマチック (1977–1985)
車両寸法
ホイールベース 142.0 in (3,607 mm)
全長 204.0 in (5,182 mm)
全幅 71.0 in (1,803 mm)
全高 61.0 in (1,549 mm)
車両重量 4,370 lb (1,982 kg)
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パンサー・デ・ビル(あるいはパンサー・ド・ヴィル、英:Panther De Ville)は、1974年から1985年までイギリスの高級車専門メーカー「パンサー・ウェストウインズ」が生産したネオクラシック英語版ラグジュアリーカー高級車)である。カーデザイナーであるロバート・ヤンケル英語版は、歌手のエルトン・ジョンや俳優のオリヴァー・リードなどの成金の好みに合わせてパンサー・デ・ビルを設計した。約60台のパンサー・デ・ビルが手作りで製造され、11台の2ドア・コンバーチブル(イギリスで最も高価な量産車)と、ピンクとゴールドの6ドアのリムジンが入っていた[1]

ホイールベースは142インチ(3600 mm)で、フレーム形式のパンサー・デ・ビルはジャガー直列6気筒またはV型12気筒というエンジンを搭載している。流線形のウイングラインと大きな前照灯を配備しているパンサー・デ・ビルは、ブガッティ・ロワイヤルを模している[1]。パンサー・デ・ビルのコックピットは近代的で、戦前の外観にはない[2]

パンサー・デ・ビルはジャガーのサスペンションパワーステアリング自動変速機を搭載しているため、運転は簡単で、かなりのスピードを出すことができたが、空力の悪さは最高速度を下げることを覚えた。内装は豪華で、テレビバーがついている。パンサー・デ・ビルのドアはBMC・ADO17ファミリーカーから出てきた[1]

ディズニー1996年の実写映画『101』とその続編『102』で、クルエラ・デ・ビルの愛車はパンサー・デ・ビルだった。この採用されたパンサー・デ・ビルは改造され、ジャガーのエンジンをシボレー スモールブロックV8エンジン英語版に替え、高度な運転技術の過酷さにも耐えるようにした[1]

パンサー・デ・ビルの塗装は、アレキサンダー・ミチェル(Alexander Mitchell)の手によるものとされてきた。

映画ではクルエラ・デ・ビルが運転する特製のパンサー・デ・ビル。 映画ではクルエラ・デ・ビルが運転する特製のパンサー・デ・ビル。
映画ではクルエラ・デ・ビルが運転する特製のパンサー・デ・ビル。

出典[編集]

  1. ^ a b c d Buckley, Martin (2004-04-30), Cars of the Super Rich, Motorbooks, p. 194, ISBN 9780760319536 
  2. ^ Costa, André & Georges-Michel Fraichard, ed (September 1979). “Salon 1979: Toutes les Voitures du Monde” (french). l'Auto Journal (Paris: Homme N°1) (14 & 15): 157.