ハピネス (嶽本野ばらの小説)

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ハピネス
著者 嶽本野ばら
発行日 2010年7月6日
発行元 小学館
ジャンル 中編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 160
コード ISBN 978-4-09-386168-7
ISBN 978-4-09-408524-2文庫判
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ハピネス』は、嶽本野ばらによる日本小説2006年7月14日小学館より刊行され、2010年7月6日に文庫化された[1]

余命1週間と告げられ残りの時間を精一杯輝かせようとする少女と、恋人の夢を全力で支えようと奔走する少年とが繰り広げる青春ラブストーリー[1]

2024年5月に映画化の予定(後述)。

あらすじ[編集]

僕は、父の転勤により高校1年生の1学期の途中に東京の荻窪のマンションに転居して、新居近くの高校に編入した。京都の高校では美術部に入っていたので、編入した高校でも美術部に入部し、彼女と出会った。2003年の6月に話し掛けた。同年10月に井の頭公園でキスをして、高校2年生の5月に肉体関係を持った。そこから7ヶ月間は互いの身体を求める関係に。そして、ある日唐突に「私、一週間後に死んじゃうの」と告げて思い切ってInnocent Worldのロリータデビューすると宣言。それから、Innocent Worldの原宿の店舗や大阪の本店での買い物、資生堂パーラー銀座本店でのスペシャルカレー飲食などを果たし彼女は旅立った。

登場人物[編集]

小説版では「」や「彼女」のみで、固有氏名はウィリアム・アドルフ・ブグロー竹久夢二など著名な画家を除き無い。

本作の語り手。編入した学校で彼女に話しかけたときから、彼女が死んだ時までをふりかえるように語る。
彼女
僕の彼女。三鷹台在住。三尖弁が通常より狭く下にずれている心奇形があり、定期的に通院していた。心筋梗塞で倒れた際の検査結果余命10日を宣告された。僕のことは「君」と呼ぶ。
僕の姉
3歳年上で北海道の大学に進学して寮に入った。高校1年生からロリータファッションに目覚めた。両親はそれを快くは思わず、当初はカウンセリングを受けさせようとしたが、姉はなんと言われようが罵られようがロリータを続けると宣言した。両親は自分たちの目の届かない遠方の大学に入学してくれて安堵したのか、帰省してこいとも言わない。
僕の両親
父は荻窪に転居後半年も経たないうちに会社から1年間のオーストラリア赴任を命じられた。単身赴任のつもりだったが、父はろくに家事もできないので結局母も同行していった。
彼女の父と母
彼女のことは「このコ」や「あのコ」と呼ぶ。僕に対して好意的に接する。
あの先生
ボディービルダーの身体を持ち竹刀を携帯している化学教師

書誌情報[編集]

映画[編集]

ハピネス
監督 篠原哲雄
脚本 川﨑いづみ
原作 嶽本野ばら
製作 鈴木光
原田誠也
榊田茂樹
出演者 窪塚愛流
蒔田彩珠
橋本愛
山崎まさよし
吉田羊
音楽 GEN
主題歌 三月のパンタシア
「僕らの幸福論」
撮影 鶴崎直樹
編集 高橋敦史
制作会社 光和インターナショナル
製作会社 『ハピネス』製作委員会
配給 バンダイナムコフィルムワークス
公開 日本の旗2024年5月17日(予定)
上映時間 118分[2]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2024年5月17日に公開予定[3]。監督は篠原哲雄、主演は窪塚愛流蒔田彩珠[4]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

小説
映画