ハコネサンショウウオ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ハコネサンショウウオ属
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 有尾目 Urodela
亜目 : サンショウウオ上科 Cryptobranchoidea
: サンショウウオ科 Hynobiidae
: ハコネサンショウウオ属 Onychodactylus

ハコネサンショウウオ属(ハコネサンショウウオぞく、Onychodactylus)は、両生綱有尾目サンショウウオ科に含まれる属。

分布[編集]

大韓民国中華人民共和国朝鮮民主主義人民共和国日本ロシア[1][2]

形態[編集]

体型は細長く、これにより表面積が大きく皮膚呼吸に役立つと考えられている[2]。尾長は頭胴長と同じくらいか、より長い[2]

眼は大型で、眼瞼が突出する[2]。前顎骨と鼻骨の間に比較的大型の隙間(前顎泉門)がある[2]基鰓骨前方に対になった突起が伸長する[2]。変態後もがなく、皮膚や口腔粘膜でガス交換を行い呼吸する[2]。胴体側面にそれぞれ入る皺(肋条)は13-15本[2]染色体数は2n=78で、サンショウウオ科内では最も多い[2]

幼生は四肢後部に膜状の皮膚が伸長し、急流で体が浮くのを防ぐ効果があると考えられている[2]。繁殖期になると指趾の先端に黒い爪状の突起が現れ、繁殖期が終わるとこの突起は抜け落ちると考えられている[2]。属名Onychodactylusは「爪のある指趾」の意で、英名Clawed salamanderと共にこの爪や幼生の爪が由来になっている[2]。オスはアルファベットの逆「V」字状、メスは総排泄口前縁を沿うような形状で、総排泄口前部にも角質突起が現れる[2]。オスは繁殖期に後肢が肥大化し[1]、総排泄口周辺が隆起する[2]

分類[編集]

サンショウウオ科内でも原始的な系統だと考えられている[2]

分子系統学的解析から複数の隠蔽種が含まれることが確認されており、将来的にはより複数の種に分かれる(ハコネサンショウウオ:近畿個体群、中国地方個体群、ハコネサンショウウオモドキ:大韓民国個体群、中華人民共和国個体群、ロシア個体群)可能性が示唆されている[2]

  • Onychodactylus fischeri ハコネサンショウウオモドキ
  • Onychodactylus japonica ハコネサンショウウオ
  • Onychodactylus kinneburi シコクハコネサンショウウオ
  • Onychodactylus koreanus[3] 
  • Onychodactylus nipponoborealis キタオウシュウサンショウウオ
  • Onychodactylus tsukubaensis ツクバハコネサンショウウオ
  • Onychodactylus zhangyapingi[3]
  • Onychodactylus zhaoermii[3]

生態[編集]

山地にある渓流周辺の森林に生息する[2]

卵嚢は端に柄状の付着部があり、1対で産む[2]。地下の伏流内に卵を産むと考えられている[2]

参考文献[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、231、295頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 西川完途 「東アジアの有尾類 第8回 ハコネサンショウウオ属ハコネサンショウウオモドキ」『クリーパー』第60号、クリーパー社、2012年、60-64頁。
  3. ^ a b c Poyarkov, Che, Min, Kuro-o, Yan, Li, Iizuka & Vieites, "Review of the systematics, morphology and distribution of Asian Clawed Salamanders, genus Onychodactylus (Amphibia, Caudata: Hynobiidae), with the description of four new species." Zootaxa. 3465, Auckland New Zealand, Magnolia press, 2012, pp.1–106.

関連項目[編集]