ドイツ合同福音ルター派教会

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ドイツ合同福音ルター派教会(ドイツごうどうふくいんルターはきょうかい、ドイツ語: Vereinigte Evangelisch-Lutherische Kirche Deutschlands)は、ドイツにおけるルター派州教会による連合体である。

ドイツ合同福音ルター派教会の歴史(VELKD)[編集]

第二次世界大戦後、ドイツ合同福音ルター派教会 (VELKD)は設立された。それ以前には、ルター派協議会があった。 この教会は1948年6月8日にアイゼナハにおいて、ドイツ福音ルター派教会協議会の後継組織として設立された。今日8つの州教会における教会約1100万人を擁している。その目的はルター主義の一致を助け、保持することである。

加盟州教会における信仰告白の立場は、改変されていないアウクスブルク信仰告白マルティン・ルター小教理問答を少なくとも保持することである。 設立時の10の構成教会は、バイエルン、ブラウンシュヴァイク、ハノーファー、リューベック、メクレンブルク、ザクセン、シャウムブルク=リッペ、シュレスヴッヒ=ホルンシュタイン、テューリンゲンであった。当時、ドイツ合同福音ルター派教会に加盟していない、オルデンブルク、ヴュルテンブルクの3つのルター派州教会があった。 ドイツ合同福音ルター派教会はハノーファーに事務局置いており、そのトップに事務局長(現在、フリードリッヒ・ハウスシールト博士)を置いている。ここで、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)とルター派世界連盟ドイツ国内委員会の指導委員会の職務が行われている。ルター派世界連盟ドイツ国内委員会委員長は最高評議会員ノルベルト・デネッケである。

ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)に対をなす組織として、合同派州教会の集まった福音主義合同教会(UEK)が2003年6月1日に結成され、福音合同教会(EKU)とアーノルズハイン協議会がそこに吸収された。

ドイツ合同福音ルター派教会 (VELKD)の加盟教会[編集]

ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の設立当初から加盟していた10の州教会の中から、1977年に3つの加盟教会が統合された。詳しく言うと、ハンブルク州福音ルター派教会、リューベック福音ルター派教会、シュレスヴッヒ‐ホルンシュタイン福音ルター派教会とドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の非加盟州教会であったオウティン福音ルター派教会がノルトエルビエン福音ルター派教会に統合されたのである。この統合によって、構成州教会が8つに減少した。この統合後、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)非加盟の2つのルター派州教会が残されている。ドイツ合同福音ルター派教会の客員資格を持つオルデンブルク福音ルター派教会とヴュルテンベルク福音主義州教会である。

2012年5月27日に、ノルトエルビエン福音ルター派教会 (NEK)、メクレンブルク福音ルター派州教会 (ELLM)、さらに、合同派州教会であるポンメルン福音主義教会 (PEK)の統合によって、北ドイツ福音ルター派教会が設立された。

改革派が支配的なリッペ州教会とルター派が優勢なポンメルン福音主義教会もドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)には加盟していない。ただ、オルデンブルク福音ルター派教会、ヴュルテンベルク福音主義州教会とリッペ州教会内ルター派教区、同様にバーデン福音ルター派教会は、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)加盟の州教会と共に、ルター派世界連盟ドイツ国内委員会(DNK/LWB)の加盟教会である。ルター派世界連盟ドイツ国内委員会(DNK/LWB)は公法上の独立した法人であるが、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の事務局とは密接に公私共に結びついている。

さらに、ドイツには独立した複数のルター派教会が存在している。これらのルター派教会は、神学的な違いで、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)に加盟していない。

  • シュレスヴィヒ・デンマーク人教会(DKS)
  • バーデン福音ルター派教会(ELKiB)(バーデン福音主義州教会とは別)
  • 福音ルター派自由教会(ELFK)
  • 独立福音ルター派教会(SELK)

独立福音ルター派教会(SELK)は1972年に多くのルター派自由教会の統合から成立した。これらの教会は、一様にルター派世界連盟ドイツ国内委員会(DNK/LWB)には非加盟である。しかしながら、独立福音ルター派教会(SELK)とドイツ合同福音ルター派教会(VELKD) の間で定期的な協議が行われている。

ルター派州教会、ルター派自由教会と個々の教会共同体はドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)に加盟する可能性を残している。個々の教会共同体は独立した教会運営を行わないならば、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の教会指導部によって教会指導が行われることが可能になる。

課せられている職務と指導部[編集]

ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)における重要事項は神学的な働き、礼拝、共同体形成、教会一致運動である。 ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の指導部は、教会常議員会(Kirchenleitung)と監督会議(Bischofskonferenz)である。そこのトップとして主席監督がおり、教会総会(Generalsynode)も指導する。ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)に託されている諸課題に関して、その3つの委員会は責任を有している。

教会常議員会[編集]

教会常議員会(Kirchenleitung)は主席監督が選出されて成立する。主席監督が常議員会の長になり、次席監督、さらに監督会議のメンバーも教会常議員会に入る。加えて、教会総会(Generalsynode)の議長がおり、監督会議(Bischofskonferenz)のメンバーと主席監督、次席監督で合わせて9人が全体総会で選ばれる。

教会常議員会(Kirchenleitung)は年に6回会議を開く。

主席監督(LeitendeBischof) は教会総会(Generalsynode)の代議員から選出される。3年の任期で、再選も可能である。主席監督はドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の最上位牧師であり、その職務はドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の加盟諸教会での講壇で説教することであり、監督教書を配布することである。加えて、主席監督はルター派世界連盟ドイツ国内委員会(DNK/LWB)の代表も務める。

ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の歴代主席監督[編集]

  • 1948-1949:ヴィルヘルム・ヘンケ、シャウムブルク・リッペ州教会監督、ヴィルヘルム・ヘンケはVELKD(ドイツ合同福音ルター派教会)の設立に立ち会った。この設立時から、指導監督の職を担当した。
  • 1949-1955:ハンス・マイザー、バイエルン州教会監督
  • 1955-1969:ヨハネス・リリエ、ハノーファー州教会監督
  • 1969-1975:ハンス・オットー・ヴェルバー、ハンブルク州教会監督
  • 1975-1978:エドアルト・ローゼ、ハノーファー州教会監督
  • 1978-1981:ゲルハルト・ハインツェ、ブラウンシュヴァイク州教会監督
  • 1981-1990:カールハンツ・ストール、シュレスヴィヒ州教会監督
  • 1990-1993:ゲルハルト・ミューラー、ブラウンシュヴァイク州教会監督
  • 1993-1999:ホルスト・ヒルシャー、ハノーファー州教会監督
  • 1999-2005:ハンス=クリスチャン・クヌート、シュレスヴィヒ州教会監督
  • 2005-2011:ヨハネス・フリードリッヒ、バイエルン州教会監督
  • 2011-  :ゲールハルト・ウルリヒ、ノルトエルビエン福音ルター派教会監督

ドイツ連邦共和国ドイツ民主共和国(DDR)に分かれていても、ルター派州教会は共にドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)に属していた。1960年代の終わり、同じ職務を満たすことが恒常的に難しくなった。そのことから、DDR(ドイツ民主共和国)地域にあったドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)に属していたルター派教会が、独自の上席監督を持った東部地区を形成した。1991年、東部地区と西部地区は再び統合された。

東部地区(旧東独)の主席監督は以下である。

  • 1968-1971:ニークロート・ベステ博士、メクレンブルク州教会監督
  • 1971-1978:インゴ・ブレックリン、テューリンゲン州教会監督
  • 1979-1981:ハインリッヒ・ラーテケ、メクレンブルク州教会監督
  • 1981-1986:ヨハネス・ヘンペル、ザクセン州教会監督
  • 1986-1991:ヴェルナー・ライヒ、テューリンゲン州教会監督

監督会議(Bischofskonferenz)[編集]

ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)における監督会議は15人のメンバーから構成されている。そこには、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)の監督たちが属しており、および別に任命された5人の教会指導部局のメンバーがいる。監督会議の議長はドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)主席監督が務める。 監督会議は年に2度招集される。その職務は特に、教会法、礼拝、法的効力に関する通達に関しての決定である。

教会総会[編集]

教会総会はドイツ合同福音ルター派教会 (VELKD)の立法機関である。6年ごとに改選され、通例、1年に一度、定例会議が招集される。全体総会は62人の代議員によって成立する。このうち、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)加盟州教会総会から選ばれるのは54人、他は主席監督から任命される。

教会総会のトップとして、議長が置かれる。議員たちが最初に取り組むのが、議長選出である。現議長はデレク・フェルドトルップである。

ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)事務局[編集]

ルター派教会事務局(2006年12月31日迄)、ドイツ合同福音ルター派教会(VELKD)事務局(2007年1月1日以降)はハノーファーに置かれている。

  • 事務局長/ 支配人: フリードリッヒ・ハウスシールト博士
  • 事務局長代理: クリスチャン・フレールキング高等参事官

関連項目[編集]