タッツェルブルム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

タッツェルブルム(Tatzelwurm)は、アルプス山脈に住むとされる未確認生物。中世から近世にかけて、博物学の分野において盛んに研究が行われた。

その名はドイツ語で「のある虫(蛆虫や爬虫類も含む)」[1]を意味する。

生態[編集]

標高500mから2000mの山地に生息しており、洞窟の中にもぐりこむ事もあり、中には一生の大半をそこで過ごす個体もいるとされる。からにかけて目撃される事が多く、冬眠動物ではないかという見解もある。猛毒を持っていると言われることもある[2]

外見的な特徴[編集]

鉤爪のある前脚を持ったのような姿をしている。目撃談によれば、体長60センチほどで、胴体が太く短い。日本の伝説におけるツチノコのような存在とされる[3]

目撃情報[編集]

タッツェルブルムは古くから現地の伝説に登場している。近年では20世紀初頭にスイスのバルキン某が写真に撮影している。この写真は1934年4月にベルリナー・イルストリエルテ・ツァイトゥング紙に掲載された。スイスで目撃されたタッツェルブルムはシュトレンブルム (洞窟の虫) とも呼ばれる。

生痕化石としてのタッツェルブルム[編集]

国立科学博物館2001年12月4日から2002年2月17日にかけて実施された特別企画展「化石の美と科学」では、ウンブリア地方で発見された無脊椎動物の生痕化石を「ジュラ紀のタッツェルブルム(ジュラシック・タッツェルブルム)」と名付けて展示した。

脚注[編集]

  1. ^ 澁澤・31p
  2. ^ 松平・207P
  3. ^ 松平・207P

参考文献[編集]

  • 蔵持不三也監修・松平俊久著『図説 ヨーロッパ怪物文化誌事典』(原書房
  • 澁澤龍彦著『新編ビブリオテカ澁澤龍彦 幻想博物誌』(白水社