スピン (小説)

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スピン』は、角川書店より刊行された山田悠介小説

ストーリー[編集]

名前も顔も、住んでいる場所も知らない。彼らはインターネットの掲示板で知り合った赤の他人。分かっているのは、お互いのハンドルネームと置かれている状況のみ。その状況も、いじめられている…家族に無視されている…薬に手を染めている…などと様々。しかし、彼らには見えない何かで繋がった…不思議な「友情」があった。そして友人たちの目標「世間への復讐」を果たすため、各々がバスを奪い、東京タワーを目指す。

登場人物[編集]

民間人[編集]

奥野 修一(おくの しゅういち)
何をやっても続かない男で、新年早々スーパーのバイトをクビになる。とりあえずお腹を満たすためコンビニに入るが、無意識のうちに万引きをしてしまう。そしてしつこく追いかけてくる店員から逃げるため、目に留まったバスに乗り込む。これから地獄が自分に襲いかかることも知らず…。
尾道 陸(おのみち りく)
現役大学生。高校生の時から桜木と付き合っているが、近頃彼女に対し疲れてきたことに気づく。
桜木 亜弥(さくらぎ あや)
艶のある薄茶色の髪を持ち、デザインメガネをかけている。尾道と共にバスに乗り、バスジャックの人質に。
神木 耕助(かみき こうすけ)
4年目ながら会社内で一番若いバス運転手。今後の家族について不安を抱える、ごく普通の父親。30歳。

バスジャック犯[編集]

中尾 俊介(なかお しゅんすけ)
水戸茨城)から東京タワーへ向かう。バスに駆け込んだ奥野を勝手に危険視する。中学生。ハンドルネームは“シュン”。
新藤 直巳(しんどう なおみ)
沼田群馬)から東京へ。手作り爆弾をバスに仕掛け、学校や家庭への復讐を誓う。ハンドルネームは“ナオ”。
定岡 道彦(さだおか みちひこ)
銚子千葉)から東京へ。人質の桜木に好意を持つ。ハンドルネームは“ドウ”。
東原 藤悟(ひがしはら とうご)
三島静岡)から出発する。あるアクション映画の主人公を敬愛し、それを真似ながら自分の世界に浸る。15歳。ハンドルネームは“トーゴ”。
川田 三郎(かわだ さぶろう)
佐久長野)出発予定。インターネットの掲示板でも自分の意見が言えず、弱気。背が小さく、本人はそれを気にしている。15歳。ハンドルネームは“サブ”。
水原 征治(みずはら せいじ)
那須栃木)からバスジャックする。覚醒剤乱用者。16歳。ハンドルネームは“セージ”。

書籍情報[編集]