カイタノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
カイタノ
ゲイリー・A・タナカの勝負服
欧字表記 Caitano
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1994年4月20日(30歳)
Niniski
Eversince
母の父 Foolish Pleasure
生国 イギリスの旗 イギリス
生産者 The Overbury Stud
馬主 Gary A. Tanaka
調教師 Andreas Schutzドイツ
競走成績
生涯成績 46戦9勝
テンプレートを表示

カイタノ (Caitano) は、イギリス生まれの競走馬である。ドイツで調教を受け、世界各地の競馬場に精力的に遠征し、国内外でG1競走に2勝した。1997年・1998年のジャパンカップ参戦馬でもある。

経歴[編集]

馬主は日系アメリカ人ゲイリー・タナカで、ドイツの調教師アンドレアス・シュッツに預けられて、1996年にゲルゼンキルヒェン競馬場でデビューした。2歳時は初出走初勝利のほか2戦、ともに2着に入っている。

3歳(1997年)の春にウニオンレネンで優勝し、重賞初制覇を飾った。次に出走したドイチェスダービーではボルジアに離されての4着に敗退したが、その1か月後に出走したアラルポカルで優勝、G1制覇を成し遂げた。

3歳の暮れ、バーデン大賞(4着)の後に、イタリアサンシーロ競馬場へ初の国外挑戦を行い、ジョッキークラブ大賞に出走して優勝した。以後、カイタノは世界各地の競馬場へと遠征を繰り返していくことになる。この年の最後にはジャパンカップにも出走し、6番人気に支持され4着と活躍した(1着馬ピルサドスキー)。

翌年以降も精力的に国外遠征に繰り出している。1998年は勝ちこそ挙げられなかったが、その年の後半からフランス凱旋門賞(5着)、アメリカ合衆国ブリーダーズカップ・ターフ(8着)、香港香港ヴァーズ(4着)へと遠征している。ジャパンカップにも再び出走しているが、11着と大きな結果は出なかった。日本への遠征はこれが最後で、後に2001年の宝塚記念に予備登録が行われていたが、実際に出走することはなかった。

1999年には、ドバイで前年創設されたドバイターフクラシックに出走して3着に入線、続くバーデンエアパック大賞ではタイガーヒルを破り、さらにはハンザ賞にも勝利した。ちなみに、ドバイターフクラシック(ドバイシーマクラシック)には翌年、翌々年にも出ており、2000年にはファンタスティックライトを相手に2着に入った。2000年にはカナダウッドバイン競馬場や、トルコヴェリエフェンディ競馬場にも出走した。特にトルコでは、G2ボスフォラスカップで久々の勝利を手にしている。2001年にはオーストラリアコックスプレートメルボルンカップにも挑戦した。

競走馬として最後の年になった2002年も、国内で4戦した後にデンマークのコペンハーゲン競馬場、ポーランドのスルゼウィック競馬場などに遠征した。スルゼウィック競馬場ワルシャワスカ賞(格付けなし、後にG3に格付け)での勝利が最後のもので、その1か月後に出走したジョッキークラブ大賞で4着に入ったのを最後に引退した。

2003年に種牡馬入りしたが、使用した薬物などが影響して国内では繋養できず、ロシアのヴォルゴグラードスタッドに移された。

評価[編集]

主な勝鞍[編集]

グレード表記は施行当時のもので、国名表記のないものはドイツの重賞。

1996年(2歳) 3戦1勝
2着 - ヴィンターファフォリテン賞 (G3)
1997年(3歳) 7戦3勝
アラルポカル (G1)、ジョッキークラブ大賞 (イタリアG1)、ウニオンレネン (G2)
2着 - ミューラーブロート大賞 (G2)
1998年(4歳) 7戦0勝
2着 - バーデン大賞
1999年(5歳) 3戦2勝
バーデンエアパック大賞 (G2)、ハンザ賞 (G2)
2000年(6歳) 3戦1勝
ボスフォラスカップ (トルコG2)
2着 - ドバイシーマクラシック (UAEG3)
2001年(7歳) 9戦1勝
2着 - クランジカップ (シンガポール
2002年(8歳) 8戦2勝
ワルシャワスカ賞 (ポーランド)

血統表[編集]

カイタノ血統ニジンスキー系 / Menow 5x5=6.25%) (血統表の出典)

Niniski
1976 鹿毛 アメリカ
父の父
Nijinsky
1967 鹿毛 カナダ
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Flaming Page Bull Page
Flaring Top
父の母
Virginia Hills
1971 鹿毛 アメリカ
Tom Rolfe Ribot
Pocahontas II
Ridin' Easy Ridan
Easy Eight

Eversince
1983 栗毛 アメリカ
Foolish Pleasure
1972 鹿毛 アメリカ
What a Pleasure Bold Ruler
Grey Flight
Fool-Me-Not Tom Fool
Cuadrilla
母の母
Eternity
1977 鹿毛 フランス
Luthier Klairon
Flute Enchantee
El Mina Reliance
Eminence Grise F-No.14-f


外部リンク[編集]