エル・ドラード

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エル・ドラード伝説の基とされる黄金の儀式を模した装飾品(コロンビアボゴタ黄金博物館所蔵)

エル・ドラード西:El Dorado)は、南アメリカアンデス地方に伝わる黄金郷にまつわる伝説である。転じて、黄金郷自体を指す言葉としても使用される。

概要[編集]

エル・ドラードとはスペイン語で「金箔をかぶせた」、または「黄金の人」を意味し、16世紀頃までアンデス地方に存在したチブチャ文化スペイン語版ムイスカ文化英語版)の儀式が基になっている。 この地方ではの採掘と装飾技術が発達し、コロンビアグアタビータ湖では、その土地の首長が全身に金粉を塗り儀式を行う風習をもっていた。 大航海時代スペインコンキスタドール達がこの噂を聞き、話に尾ひれがついて、アマゾンの奥地に黄金郷があるという伝説となった。

最後に儀式が行われたのは16世紀初頭だったが、伝説は約300年間、ヨーロッパ人の間を彷徨った。18世紀後半まで世界地図にも描かれ、実在が信じられていた。しかし19世紀初頭、アレクサンダー・フォン・フンボルトによってアンデスやアマゾンは踏破され、地図上からは消し去られた。

ただし、ヨーロッパ人が想像したエル・ドラードではなかったが、コロンビアには前述のチブチャ文化以外にもかつてはキンバヤ文明スペイン語版英語版タイロナ文化、シヌー文化が繁栄し、またペルーにはチャビン文化英語版を継承した北海岸のモチェ文化シカン王国チムー王国に見事な製品を生み出した技術が存在していたことが明らかになっている。

関連項目[編集]