アレクサンダー・フォン・フンボルト

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アレクサンダー・フォン・フンボルト
Alexander von Humboldt
人物情報
誕生 1769年9月14日
死没 1859年5月6日
国籍 Flag of Prussia 1892-1918.svgプロイセン王国
学問
研究分野 博物学地理学
母校 ゲッティンゲン大学
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1806年の肖像画

フリードリヒ・ハインリヒ・アレクサンダー・フォン・フンボルトFriedrich Heinrich Alexander, Freiherr von Humboldt, 1769年9月14日 - 1859年5月6日)はドイツ博物学者探検家地理学者。兄がプロイセンの教育相、内相であり言語学者ヴィルヘルム・フォン・フンボルト

近代地理学の金字塔、大著『コスモス』を著したことは有名。カール・リッターとともに、近代地理学の祖とされている。また、ゲーテシラーや、ヨーロッパ滞在中のシモン・ボリバルなどと、親交があった事でも知られる。

経歴 [編集]

1769年9月14日、ベルリンプロイセン貴族の家に生まれ、ゲッティンゲン大学、フライベルク鉱山専門学校で学んだ。ジェームズ・クックの第2回探検隊の隊員だったゲオルク・フォルスターと知り合い、彼とヨーロッパ旅行をしたことがフンボルトを世界探検へと旅立たせるきっかけとなった。

母の死後、本格的な探検調査に乗り出し、スペイン首相の後援を受けて、当時のスペイン領アメリカへ向かうことになった。カナリア諸島テネリフェ島流星雨の観察を行い、その周期性の研究は今日の天体観測の基礎となった。

さらに南米大陸へと渡り、オリノコ川アマゾン川が支流で結ばれていると断定し、様々な動植物の調査を行った。そしてコロンビアからアンデス山脈伝いにペルーまで困難な探検を行い、チンボラソ火山の山頂まで400mの地点まで到達し、リマに到達した。このとき、ペルー沿岸を流れる海流の調査をしたことにちなんで、フンボルト海流の名がつけられた。

これらの体験を活かし、従来は互いに独立していた思われていた、動植物の分布と緯度や経度あるいは気候などの地理的な要因との関係を説き、近代地理学の方法論の先駆的業績ともいえる大著コスモスが書かれた。

南米からの帰国後、フンボルトはイタリアベスビオ火山の調査研究を行い、1807年にベルリンで『自然の風景』を出版、それまでの研究成果をまとめるためにパリに居を定めた。この頃になると、彼の名声はヨーロッパ中に轟き、ナポレオンに次いで有名な人物とも言われた。

既に1794年までにフンボルトは、全ての生命の形態と自然環境との関係を説く『世界の自然』を考えていたという。彼は熱帯アメリカの山地における調査によって自然地理学と地球物理学の基礎を築いた。フンボルトは地形、気象地磁気の研究に様々な化学的器具を用い、植物とその環境との関係を調査して6万種に及ぶ膨大な標本を収集したが、その中には数千種に及ぶ新しいが含まれていた。

フンボルトの写実的記録が、科学分野に大きな進展をもたらした事は確実で、等温線図の作成(1817年)により、彼は様々な国の気候条件を比較する考えや方法を示し、また初めて海抜高度の増大に伴う気温の減少率を明らかにし、あるいは熱帯性暴風雨の起源を追求して高緯度での大気の擾乱を支配する複雑な法則を発見する手がかりを得た。さらに植物学に関する彼の論文は、有機体の分布が異なる自然条件に影響されるという、当時としては全く新しい考えに基づいたものであった。また、地球磁力の強さがから赤道に向かって減少することを発見したのもフンボルトであった。

1859年に90歳で没した際には、国葬が執り行われた。なお終身独身で、男性との交友を好んだという。

日本語文献 [編集]

  • アレクサンダー・フンボルト 『新大陸赤道地方紀行』、大野英二郎、荒木善太訳
17・18世紀大旅行記叢書 〈第2期 9.10.11巻〉」、岩波書店、2001~03年-抄訳版
  • 『フンボルト 自然の諸相 熱帯自然の絵画的記述』 木村直司訳、ちくま学芸文庫、2012年2月
  • ダグラス・ボッティング 『フンボルト 地球学の開祖』 西川治・前田伸人訳、東洋書林、2008年-研究書
  • ダニエル・ケールマン瀬川裕司訳 『世界の測量 ガウスとフンボルトの物語』 三修社、2008年-小説
  • ピエール・ガスカール/沖田吉穂訳 『探検博物学者フンボルト』 白水社 1989年-伝記
     ※著者は、20世紀フランス文学で著名な作家。
  • 手塚章編 『続・地理学の古典 フンボルトの世界』 古今書院 1997年
     フンボルトの旅(『第2章 ステップと砂漠』、『第3章 熱帯地域の自然図』)を、翻訳を交え詳細に描く。
    • 同上 『地理学の古典』でも、第1部などで、部分的に紹介されている。
  • 山野正彦 『ドイツ景観論の生成 フンボルトを中心に』 古今書院 1998年
  • 西川治 『地球時代の地理思想 フンボルト精神の展開』 古今書院 1988年
     ※上記2冊は、前半部がフンボルト研究の論考である。

関連項目 [編集]