アラート (ヌナブト準州)

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色つきの部分がカナダ。うち、中央上部のグレーの領域がヌナブト準州。その中で最も北にある町がアラート。

アラート(Alert)は、カナダ最北端、ヌナブト準州クィキクタアルク地域エルズミーア島にある町。北緯82度28分00秒西経62度30分00秒にあり、永住人口がある場所としては世界最北[1]

カナダの2006年国勢調査によれば、永住人口は5人という。この他に、軍用信号電波受信所とアラート空港を含むカナダ軍の施設や気象台、全球大気観測(GAW)の大気観測研究所の職員が駐在している。アラート空港は恒久的に設置されている空港としては世界最北の空港。

歴史[編集]

アラートの名前は、この町の10km沖合の場所で、イギリス海軍の巡洋艦・HMS Alertが1875年から76年にかけて越冬したことに由来する。1950年に気象台が設置されるが、同年にはカナダ空軍のアブロ_ランカスターが補給物資の投下中に墜落、9名が死亡する事故が起きている。1958年に軍の基地が設置された。 1991年10月30日にもC-130 輸送機が着陸に失敗し、過酷な条件の救助活動の中で乗員18名のうち4名が死亡する事故が起きている。リチャード・チェンバレン主演のビデオ映画『北極への挑戦』はこの事故を題材としたものである。

地理[編集]

エルズミーア島北東端・シェリダン岬の西12kmに位置し、リンカーン海に面する。北極点まで約830km。カナダ国内の都市の中で最も近いイカルイトからは約2100km離れている。周囲は険しい丘と谷が続く地形で、海は1年中氷に覆われている。乾燥した気候であるが、2月の平均最低気温は-40℃近くに達し、また7月の平均最高気温も6℃程度しかない。3月下旬から9月中旬までは白夜が続き、うち4月中旬から8月にかけては太陽が全く沈まない。逆に9月下旬から2月下旬までは太陽が地平線から出ることがない極夜が続く。

最近の出来事[編集]

2006年にカナダ放送協会は、施設の暖房費が増加していることを報告した。カナダ軍は、民間業者に業務を外注することによる削減を提案した。[2]


2010年開催のバンクーバーオリンピック聖火リレーが行われた際、2009年11月8日から9日にかけてアラートを通過した。[3]


エルズミーア島内の他の町[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ Reynolds, Lindor (2000年8月31日). “Life is cold and hard and desolate at Alert, Nunavut”. Guelph Mercury. http://pqasb.pqarchiver.com/thestar/access/445998211.html?dids=445998211:445998211&FMT=ABS&FMTS=ABS:FT&type=current&date=Aug+31%2C+2000&author=Reynolds%2C+Lindor&pub=Daily+Mercury&desc=Life+is+cold+and+hard+and+desolate+at+Alert%2C+Nunavut&pqatl=google 2010年3月16日閲覧。  ("Twice a year, the military resupply Alert, the world's northernmost settlement.")
  2. ^ “Costly fuel prompts cuts at northern military station”. CBC News (Canadian Broadcasting Corporation). (2006年4月13日). http://www.cbc.ca/canada/story/2006/04/13/north-alert-military060413.html 2008年8月9日閲覧。  article mirror
  3. ^ Olympic torch crosses Arctic”. Sport24 (2011年11月10日). 2011年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年1月6日閲覧。