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ウェイゲルティサウルス科
生息年代: ペルム紀後期-三畳紀前期, 265–247 Ma
保全状況評価
絶滅(化石
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: ウェイゲルティサウルス科 Weigeltisauridae
Kuhn, 1939

ウェイゲルティサウルス科(Weigeltisauridae)は、ペルム紀に生息していた双弓類に属する爬虫類の科の1つ。滑空が可能という特徴がある。

分布

マダガスカルドイツイギリスロシアから化石が発見されているほか、三畳紀の北アメリカの地層からもウェイゲルティサウルス科の可能性がある化石が発見されている[1]

化石の分布が広いことから、比較的短い期間のうちに地球規模で拡散したことが示唆されている。この広範囲での分布は、樹上性の昆虫を食料とする生態的地位がそれまで陸上の脊椎動物に占有されていなかったためであろう[1]

形態

翼状の膜を支えていたとみられる、胴部から伸びる長い棒状の骨を特徴に持つ。同様の膜は三畳紀キュネオサウルス白亜紀メキストトラケロスのような絶滅した爬虫類や現在のトビトカゲにも見られるが、それぞれのグループは独立してこの構造を進化させている。ウェイゲルティサウルス科の滑空のための構造は肋骨が伸びたものであり、他のグループの構造とはその起源を異としている。またウェイゲルティサウルス科の頭骨の後部には鋸歯状の皮骨の構造が並んでいる。

滑空の構造以外にも、ウェイゲルティサウルス科には樹上生活に適応した形質が複数見られる。骨の内部には空洞があり骨格が軽量化されている。仙椎(臀部に繋がる脊椎の一部)は大半の初期の爬虫類と違って2つではなく3つの椎骨で構成されており、木に登る間の歪力を軽減し骨格を安定させる役割を果たしていたとされる。筋肉の結合のため四肢の骨は非常に発達した関節表面と卓越した縁を有し、樹幹を垂直に登ることが可能となっていた。大腿骨体は捻じれており、後肢の柔軟性が向上していた。長い指と大きく曲がり屈筋との接面積が大きい足の骨は樹皮に合致していたとみられる[1]

出典

  1. ^ a b c Bulanov, V. V.; Sennikov, A. G. (2010). “New data on the morphology of permian gliding weigeltisaurid reptiles of Eastern Europe”. Paleontological Journal 44 (6): 682. doi:10.1134/S0031030110060109.