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「ハトムギ」の版間の差分

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== 日本での栽培 ==
== 日本での栽培 ==
日本への伝播には諸説あり、[[奈良時代]]とも[[江戸時代]]とも言われている。[[享保]]年間には薬用として栽培されていた。[[牧野富太郎]]によると、日本へは中国から伝播したとされるが、形態的、生態的に[[朝鮮半島]]原産に類似しており、[[デオキシリボ核酸|DNA]]分析によっても日本と韓国在来品種の違いはほとんどなく{{要出典|date=2009年12月}}、朝鮮半島を経由して伝播したと考えられる。<ref>原貴洋手塚隆久松井勝弘[http://www.jstage.jst.go.jp/article/jcs/76/3/76_459/_article/-char/ja/ 東アジア地域のハトムギ(Coix lacryma-jobi L.)遺伝資源の形態的形質の変異」]『日本作物學會紀事76号, 日本作物学会, 2007, pp. 459-463.</ref>
日本への伝播には諸説あり、[[奈良時代]]とも[[江戸時代]]とも言われている。[[享保]]年間には薬用として栽培されていた。[[牧野富太郎]]によると、日本へは中国から伝播したとされるが、形態的、生態的に[[朝鮮半島]]原産に類似しており、[[デオキシリボ核酸|DNA]]分析によっても日本と韓国在来品種の違いはほとんどなく{{要出典|date=2009年12月}}、朝鮮半島を経由して伝播したと考えられる。<ref>{{Cite journal|和書|author=原貴洋 |author2=手塚隆久 |author3=松井勝弘 |title=東アジア地域のハトムギ(Coix lacryma-jobi L.)遺伝資源の形態的形質の変異 |date=2007-07-05 |publisher=日本作物学会 |journal=日本作物學會紀事 |volume=76 |number=3 |naid=110006345371 |pages=459-463 |doi=10.1626/jcs.76.459 |ref=harv}}</ref>


[[C4植物]]であるが、耐湿性があり、1981年水田利用再編対策の特定作物として認められた事をきっかけとして、水田転作作物として栽培されている。安定的な品質と収量を確保するためには、圃場の水はけが悪かったり、潅水できないため土が乾燥する条件は適さない。10a当たり収量は200Kg~300Kg。
[[C4植物]]であるが、耐湿性があり、1981年水田利用再編対策の特定作物として認められた事をきっかけとして、水田転作作物として栽培されている。安定的な品質と収量を確保するためには、圃場の水はけが悪かったり、潅水できないため土が乾燥する条件は適さない。10a当たり収量は200Kg~300Kg。
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*[http://wwwts9.nibio.go.jp/zukan/hagyou.html 植物図鑑-ハトムギ画像] - 独立行政法人 医薬基盤研究所 薬用植物資源研究センター
*[http://wwwts9.nibio.go.jp/zukan/hagyou.html 植物図鑑-ハトムギ画像] - 独立行政法人 医薬基盤研究所 薬用植物資源研究センター
*[http://hfnet.nih.go.jp/contents/indiv_agreement.html?517 ハトムギ(ヨクイニン/ヨクベイ) - 「健康食品」の安全性・有効性情報] ([[国立健康・栄養研究所]])
*[http://hfnet.nih.go.jp/contents/indiv_agreement.html?517 ハトムギ(ヨクイニン/ヨクベイ) - 「健康食品」の安全性・有効性情報] ([[国立健康・栄養研究所]])
*[http://ci.nii.ac.jp/naid/110001724972 ハトムギの品種特性について] 日本作物学会中国支部研究集録 No.24(19820715) pp. 24-26
* {{Cite journal|和書|author=氏平洋二 |author2=石田喜久男 |title=ハトムギの品種特性について |date=1982-07-15 |publisher=日本作物学会 |journal=日本作物学会中国支部研究集録 |number=24 |naid=110001724972 |pages=24-26 |ref=harv}}
*[http://ci.nii.ac.jp/naid/110001724973 ハトムギの作期と生育収量] 日本作物学会中国支部研究集録 No.24(19820715) pp. 28-29
* {{Cite journal|和書|author=内田敏夫 |author2=山本雄慈 |title=ハトムギの作期と生育収量 |date=1982-07-15 |publisher=日本作物学会 |journal=日本作物学会中国支部研究集録 |number=24 |naid=110001724973 |pages=28-29 |ref=harv}}


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2012年6月15日 (金) 14:43時点における版

ハトムギ
ハトムギ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
: イネ目 Poales
: イネ科 Poaceae
: ジュズダマ属 Coix
: ジュズダマ C. lacryma-jobi
変種 : ハトムギ var. ma-yuen
学名
Coix lacryma-jobi var. ma-yuen
和名
ハトムギ
英名
Job's tears; Adlay

ハトムギ鳩麦Coix lacryma-jobi var. ma-yuen)はイネ科ジュズダマ属の穀物ジュズダマとは同種で、栽培用の変種である。ハトムギ粒のデンプンは糯性であり、ジュズダマは粳性である。

中国南部からインドシナ半島にかけての原産とされる。植物分類ではトウモロコシに近い。生育期間は160日前後で、そのうち登熟に30日程度必要。花期は8~10月、9月~10月に果実を採取し、果皮と種皮を取り除き日干しする。

日本での栽培

日本への伝播には諸説あり、奈良時代とも江戸時代とも言われている。享保年間には薬用として栽培されていた。牧野富太郎によると、日本へは中国から伝播したとされるが、形態的、生態的に朝鮮半島原産に類似しており、DNA分析によっても日本と韓国在来品種の違いはほとんどなく[要出典]、朝鮮半島を経由して伝播したと考えられる。[1]

C4植物であるが、耐湿性があり、1981年水田利用再編対策の特定作物として認められた事をきっかけとして、水田転作作物として栽培されている。安定的な品質と収量を確保するためには、圃場の水はけが悪かったり、潅水できないため土が乾燥する条件は適さない。10a当たり収量は200Kg~300Kg。

各地で系統の比較検討が行われ、「岡山在来」と名付けられた系統が最初に全国的に栽培された。主な産地は、岩手県奥州市衣川区花巻市栃木県鹿沼市小山市茂木町広島県三原市福岡県久留米市青森県中泊町富山県氷見市などである。

  • 主要栽培種と適地[2]
中里在来 北東北以南
岡山在来 温暖地
はとちから 関東以西
はとむすめ 関東以西
はとひかり 関東以西
はとじろう 東北中・山間地
オホーツク1号 北海道中部以南

利用

漢方民間療法では、皮を剥いた種子を薏苡仁(よくいにん)と呼んで薬用に用いられ、いぼ取りの効果、利尿作用、抗腫瘍作用などがあるとされる。漢方では薏苡仁湯などに使われる。また、ハトムギ茶シリアル食品などにも利用される。 ハトムギエキスは皮膚に塗布すると、保湿作用、美白作用があることが知られており、基礎化粧品に配合されることも多い。

  • 注意点 妊娠中は、禁忌とされる。[3]ハトムギを含む飲料、食品の摂取は避けるのが望ましい。

脚注

  1. ^ 原貴洋、手塚隆久、松井勝弘「東アジア地域のハトムギ(Coix lacryma-jobi L.)遺伝資源の形態的形質の変異」『日本作物學會紀事』第76巻第3号、日本作物学会、2007年7月5日、459-463頁、doi:10.1626/jcs.76.459NAID 110006345371 
  2. ^ [社団法人 農林水産技術情報協会]
  3. ^ 日産婦誌53巻9号 産科領域における漢方薬の使用 日本産科婦人科学会

外部リンク

ハトムギ栽培のポイント