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概要、茶道、径山寺味噌、醤油
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'''径山寺'''(きんざんじ)は、[[中華人民共和国]][[浙江省]][[杭州市]][[余杭区]][[径山鎮]]の[[径山]]にある[[仏教]][[禅]][[寺]]<ref>[http://www.zjyhtour.com/jp/sight1.asp 余杭観光ネット > 名所 > 径山景勝(中国浙江省杭州市余杭区観光局)](2010年9月27日 (JST)検索)</ref><ref>[http://pic3.nipic.com/20090522/5928_151715006_2.jpg 写真1](2010年9月28日 (JST) 検索)</ref><ref>[http://image.blog.livedoor.jp/shirakata_den/imgs/a/9/a951969e.jpg 写真2](2010年9月28日 (JST) 検索)</ref>。径山興聖萬壽禅寺。[[唐]]代の西暦[[742年]]([[天宝 (唐)|天宝]]元年)創建。[[南宋]]の[[五山]]の一。[[日本]]の[[茶道]]の発祥や、径山寺味噌([[金寺味噌]])の由来や[[醤油#醤油起源|醤油起源]]等の諸説の関係が指摘される、日本関係は深い<ref name="中日">[http://www.china-jp.org.cn/jp/news_display.asp?keyno=47 「日本茶道の故郷??径山」(王 家斌、中日友好文化活動週)](2010年9月27日 (JST)検索)</ref><ref name="湯浅醤油の歴史">[http://www.kadocho.co.jp/history.html HOME > 湯浅醤油の歴史(株式会社 角長)](2010年9月28日 (JST) 検索)</ref><ref name="しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 ">[http://www.yamasa.com/soydoc/history/history02.html HOME > ヤマサのこだわり > ヤマサしょうゆ博士 > しょうゆの歴史 > しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 )](2010年9月27日 (JST)検索)</ref>。
'''径山寺'''(きんざんじ)は、[[中華人民共和国]][[浙江省]][[杭州市]][[余杭区]][[径山鎮]]の[[径山]]にある[[仏教]][[禅]][[寺]]<ref>[http://www.zjyhtour.com/jp/sight1.asp 余杭観光ネット > 名所 > 径山景勝(中国浙江省杭州市余杭区観光局)](2010年9月27日 (JST)検索)</ref><ref>[http://pic3.nipic.com/20090522/5928_151715006_2.jpg 写真1](2010年9月28日 (JST) 検索)</ref><ref>[http://image.blog.livedoor.jp/shirakata_den/imgs/a/9/a951969e.jpg 写真2](2010年9月28日 (JST) 検索)</ref>。径山興聖萬壽禅寺。[[南宋]]の[[五山]]の一。[[日本]]の[[茶道]]に影響したとする言説がある<ref name="類聚名物考">[http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/898156/305 岡俊明編集、井上頼圀・近藤瓶城校訂、『類聚名物考』、第4冊、近藤活版所、明治37年(1904年)、六百八頁、国立国会図書館 近代デジタルライブラリー](2010年10月25日 (JST)検索 (江戸時代山岡浚明編集百科事典「類聚名物考」活版本言わてい([http://kotobank.jp/word/類聚名物考 kotobank] (2010年10月25日 (JST)検索)))</ref><ref name="阿部宗正">阿部宗正監修阿部宗正・秋山宗和指導、『台子・長板の点前』、世界文化社、「お茶のお稽けいこ」シリーズ 第37巻、2007年、4ページ</ref><ref name="全日本煎茶同連盟">[http://www.senchado.com/cyugoku/cyabunkakouryukai.pdf 『全日本煎茶道連盟・日中茶文化交流団 ― 2009 日本茶道源流を訪ねて 募集要項 ―』(社団法人 全日本煎茶道連盟)、5頁](2010年10月25日 (JST)検索)</ref><ref name="中日">[http://www.china-jp.org.cn/jp/news_display.asp?keyno=47 「日本茶道の故郷??径山」(王 家斌、中日友好文化活動週)](2010年9月27日 (JST)検索)</ref>。径山寺味噌([[金山寺味噌]])の由来や[[醤油#醤油の起源|醤油の起源]]等の諸説との関係が指摘される<ref name="しょうゆ情報センター">[http://www.soysauce.or.jp/rekishi/index.html HOME > 万能調味料 しょうゆの歴史(醤油PR協議会 しょうゆ情報センター)](2010年10月25日 (JST)検索)</ref><ref name="湯浅金山寺味噌"></ref><ref name="湯浅醤油の歴史">[http://www.kadocho.co.jp/history.html HOME > 湯浅醤油の歴史(株式会社 角長)](2010年9月28日 (JST) 検索)</ref><ref name="しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 ">[http://www.yamasa.com/soydoc/history/history02.html HOME > ヤマサのこだわり > ヤマサしょうゆ博士 > しょうゆの歴史 > しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 )](2010年9月27日 (JST)検索)</ref>。日本の文化との関係は深い


== 臨済宗 ==
== 臨済宗 ==
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== 茶道 ==
== 茶道 ==
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=== 径山茶 ===
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=== 類聚名物考 ===
[[江戸時代]]に編集された[[百科辞典]]の「[[類聚名物考]]」では、「茶會始 臺子」の項で、[[茶道具]]のひとつの[[台子]]について、径山寺からもたらされたものが始まりである、と言う言説を紹介している。
それによると、[[文永]]4年(1267年)に[[南浦紹明]](1235年~1309年)が径山寺から台子一式を持ち帰って[[筑前国]](福岡県)の[[崇福寺 (福岡市)|崇福寺]]に伝えた。その後、[[紫野]](京都市北区)の[[大徳寺]]に贈られ、[[天竜寺]]開祖の[[夢窓疎石|夢窓]](1275年~1351年)がこの台子で茶宴を行った。これが台子を使った[[茶会]]の始まりである<ref name="類聚名物考"></ref>。

=== 裏千家 ===
[[裏千家]]では、[[鎌倉時代]]の[[臨済宗]]の僧の[[南浦紹明]](1235年~1309年)が、径山興聖万寿寺の[[住持]]の[[虚堂智愚]](1185年~1269年)から法を受け、台子や[[風炉]]・[[釜]]等の[[皆具]]一式を持ち帰り、それを筑前(福岡県)の崇福寺に伝えたのが台子(点前)の始まりである、と説明している<ref name="阿部宗正"></ref>。台子からは、[[大棚]]や[[小棚]]などの[[棚物]]や[[長板]]なども派生している。

=== 全日本煎茶道連盟 ===
[[全日本煎茶道連盟]]では、径山寺で起こった[[径山茶]]の茶宴の儀式および茶宴用具一式が日本に伝わり日本の茶道に発展した、と説明している<ref name="全日本煎茶同連盟"></ref>。


== 径山寺味噌 ==
== 径山寺味噌 ==
なめ味噌の一種の径山寺味噌(金山寺味噌)由来とわれてい<ref name="湯浅金山寺味噌">[http://www2.w-shokokai.or.jp/yuasa/yuasa/miso/miso.htm 湯浅町商工会・湯浅しょうゆと湯浅金山寺味噌]</ref>
なめ[[味噌]]の一種の径山寺味噌(金山寺味噌)は径山寺を由来とする説がある。
それによると、、鎌倉時代の臨済宗の僧の[[心地覚心|覚心]]が径山寺より持ち帰り、[[紀伊国|紀伊]]由良(和歌山県日高郡由良町)に建立した[[興国寺 (由良町)|興国寺]]やその地域に伝えられた味噌の製法が、日本の径山寺味噌(金山寺味噌)の始まりである<ref name="しょうゆ情報センター"></ref><ref name="湯浅金山寺味噌">[http://www2.w-shokokai.or.jp/yuasa/yuasa/miso/miso.htm 湯浅町商工会・湯浅しょうゆと湯浅金山寺味噌]</ref><ref name="湯浅醤油の歴史"></ref><ref name="しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 "></ref>。


== 醤油 ==
== 醤油 ==
径山寺味噌(金山寺味噌)との関係から、日本の醤油の起源の一つの関係もわれてい<ref name="湯浅醤油の歴史"></ref><ref name="しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 "></ref>
日本に伝えられた径山寺味噌(金山寺味噌)、日本の[[醤油]](たまり醤油)の起源とする説がある。
それらの諸説では、径山寺味噌(金山寺味噌)の製造過程でできる液体分を独立した調味料として発展させたものが日本の(たまり)醤油の起源である<ref name="しょうゆ情報センター"></ref><ref name="湯浅金山寺味噌"></ref><ref name="湯浅醤油の歴史"></ref><ref name="しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 "></ref>。


== 出典・脚注 ==
== 出典・脚注 ==

2010年10月25日 (月) 14:33時点における版

径山寺(きんざんじ)は、中華人民共和国浙江省杭州市余杭区径山鎮径山にある仏教[1][2][3]。径山興聖萬壽禅寺。南宋五山の一。日本茶道に影響したとする言説がある[4][5][6][7]。径山寺味噌(金山寺味噌)の由来や醤油の起源等の諸説との関係が指摘される[8][9][10][11]。日本の文化との関係は深い。

臨済宗

茶道

径山寺で行われた茶宴の儀式や道具などは、日本の茶道に影響したとする言説がある[4][5][6][7]

径山茶

類聚名物考

江戸時代に編集された百科辞典の「類聚名物考」では、「茶會始 臺子」の項で、茶道具のひとつの台子について、径山寺からもたらされたものが始まりである、と言う言説を紹介している。 それによると、文永4年(1267年)に南浦紹明(1235年~1309年)が径山寺から台子一式を持ち帰って筑前国(福岡県)の崇福寺に伝えた。その後、紫野(京都市北区)の大徳寺に贈られ、天竜寺開祖の夢窓(1275年~1351年)がこの台子で茶宴を行った。これが台子を使った茶会の始まりである[4]

裏千家

裏千家では、鎌倉時代臨済宗の僧の南浦紹明(1235年~1309年)が、径山興聖万寿寺の住持虚堂智愚(1185年~1269年)から法を受け、台子や風炉等の皆具一式を持ち帰り、それを筑前(福岡県)の崇福寺に伝えたのが台子(点前)の始まりである、と説明している[5]。台子からは、大棚小棚などの棚物長板なども派生している。

全日本煎茶道連盟

全日本煎茶道連盟では、径山寺で起こった径山茶の茶宴の儀式および茶宴用具一式が日本に伝わり日本の茶道に発展した、と説明している[6]

径山寺味噌

なめ味噌の一種の径山寺味噌(金山寺味噌)は径山寺を由来とする言説がある。 それによると、、鎌倉時代の臨済宗の僧の覚心が径山寺より持ち帰り、紀伊由良(和歌山県日高郡由良町)に建立した興国寺やその地域に伝えられた味噌の製法が、日本の径山寺味噌(金山寺味噌)の始まりである[8][9][10][11]

醤油

日本に伝えられた径山寺味噌(金山寺味噌)を、日本の醤油(たまり醤油)の起源とする言説がある。 それらの諸説では、径山寺味噌(金山寺味噌)の製造過程でできる液体分を独立した調味料として発展させたものが日本の(たまり)醤油の起源である[8][9][10][11]

出典・脚注

  1. ^ 余杭観光ネット > 名所 > 径山景勝(中国浙江省杭州市余杭区観光局)(2010年9月27日 (JST)検索)
  2. ^ 写真1(2010年9月28日 (JST) 検索)
  3. ^ 写真2(2010年9月28日 (JST) 検索)
  4. ^ a b c 山岡俊明編集、井上頼圀・近藤瓶城校訂、『類聚名物考』、第4冊、近藤活版所、明治37年(1904年)、六百八頁、国立国会図書館 近代デジタルライブラリー(2010年10月25日 (JST)検索) (江戸時代の山岡浚明編集の百科事典「類聚名物考」の活版本と言われている(kotobank (2010年10月25日 (JST)検索)))
  5. ^ a b c 阿部宗正監修、阿部宗正・秋山宗和指導、『台子・長板の点前』、世界文化社、「お茶のお稽けいこ」シリーズ 第37巻、2007年、4ページ
  6. ^ a b c 『全日本煎茶道連盟・日中茶文化交流団 ― 2009 日本茶道の源流を訪ねて 募集要項 ―』(社団法人 全日本煎茶道連盟)、5頁(2010年10月25日 (JST)検索)
  7. ^ a b 「日本茶道の故郷??径山」(王 家斌、中日友好文化活動週)(2010年9月27日 (JST)検索)
  8. ^ a b c HOME > 万能調味料 しょうゆの歴史(醤油PR協議会 しょうゆ情報センター)(2010年10月25日 (JST)検索)
  9. ^ a b c 湯浅町商工会・湯浅しょうゆと湯浅金山寺味噌
  10. ^ a b c HOME > 湯浅醤油の歴史(株式会社 角長)(2010年9月28日 (JST) 検索)
  11. ^ a b c HOME > ヤマサのこだわり > ヤマサしょうゆ博士 > しょうゆの歴史 > しょうゆの誕生(ヤマサ醤油株式会社 )(2010年9月27日 (JST)検索)

関連項目

外部リンク