「ドードー」の版間の差分
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'''ドードー'''(Dodo)は、[[マダガスカル]]沖、[[モーリシャス]]島に生息していた[[絶滅]]した[[鳥類]]。単にドードーといえば'''モーリシャスドードー'''を指す。ドードー科に属する鳥には他に2種がある。発見されてから180年(100年、150年、80年という説あり)も経たずに絶滅したため、[[固有種]]を絶滅に追い込む人間の非業さを物語るものとして扱われる。すでに絶滅していることと、音が擬音か何かのようであるため、何を指しているのかわかりやすくするため、'''ドードー鳥'''(ドードーとり・ドードーどり・ドードーちょう)と呼ばれることもある。 |
'''ドードー'''(Dodo)は、[[マダガスカル]]沖、[[モーリシャス]]島に生息していた[[絶滅]]した[[鳥類]]。単にドードーといえば'''モーリシャスドードー'''を指す。ドードー科に属する鳥には他に2種がある。発見されてから180年(100年、150年、80年という説あり)も経たずに絶滅したため、[[固有種]]を絶滅に追い込む人間の非業さを物語るものとして扱われる。すでに絶滅していることと、音が擬音か何かのようであるため、何を指しているのかわかりやすくするため、'''ドードー鳥'''(ドードーとり・ドードーどり・ドードーちょう)と呼ばれることもある。 |
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==生態== |
==生態== |
2008年12月29日 (月) 02:04時点における版
ドードー | |||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||
EXTINCT (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Raphus cucullatus (Linnaeus, 1758) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ドードー | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Dodo |
ドードー(Dodo)は、マダガスカル沖、モーリシャス島に生息していた絶滅した鳥類。単にドードーといえばモーリシャスドードーを指す。ドードー科に属する鳥には他に2種がある。発見されてから180年(100年、150年、80年という説あり)も経たずに絶滅したため、固有種を絶滅に追い込む人間の非業さを物語るものとして扱われる。すでに絶滅していることと、音が擬音か何かのようであるため、何を指しているのかわかりやすくするため、ドードー鳥(ドードーとり・ドードーどり・ドードーちょう)と呼ばれることもある。
Sibley分類体系上の位置
生態
巨体で翼が退化しており、飛ぶことはできなかった。翼の先端に骨質の突出部があり、繁殖期に他の個体と競う際の武器となったと言う報告もあるが定かではない。尾羽は殆ど退化しており、脆弱な長羽が数枚残存するに過ぎない。顔面は額の部分まで皮膚が裸出し、奇妙な形状を為す嘴は最大で25cmにも達した。
「カリヴァリア」と呼称される樹木とある種の共生関係にあったとされており、カリヴァリアの実をドードーが食べ、種子を糞と共に排出する事でカリヴァリア繁茂の一助と為していたらしい(カリヴァリアの種子は厚さ1.5cmもの果皮に包まれており、食べられ、消化器官で果皮が消化される事で発芽が促されるらしい。実験的にガチョウやシチメンチョウにカリヴァリアの果実を食べさせた所、排出された種子に芽吹きが確認されたと言う報告がある)。因みにドードーが絶滅した事で種子の散布者が居なくなったカリヴァリアは現在絶滅の危機にあり、1970年代の観測で老木が10数本、実生の若木は1本も観測出来なかった。
9月が繁殖期で、巣は地面に作ったと言う記録がある。1シーズンに1個を産卵、白く大きな卵だったと言う。
呼称
ドードーの由来は、ポルトガル語で「のろま」という説と、鳴き声を模したものという説がある。
日本語では「愚鳩(グキュウ)」と呼称される事があり、またアメリカ英語では「DODO」の語は「滅びてしまった存在」の代名詞である。
鳥類学の世界では俗に「ドードー・ジンクス」と呼称される迷信があり、ドードーの事を詳細に調べようとした鳥類学者が次々と謎の早逝を遂げているとされる。
経緯
大航海時代初期の1507年(1505年という説もある)にポルトガル人によって生息地のマスカリン諸島が発見された。同諸島が寄港地として利用されるようになると、飛ぶことも速く歩くこともできないドードーはオランダ人入植者によって食料や見世物として乱獲され、1681年のイギリス人ベンジャミン・ハリーの目撃を最後に姿を消した。
一説にはその肉は脂臭くて美味ではなく、脅威となったのは入植者の捕食よりも、むしろ彼等が持ち込んだイヌやブタ、ネズミによる雛や卵の捕食だったともいう。巣を地上に作るため、外来の捕食者にとって雛や卵をとるのは容易だった。
ドードーは、イギリス人博物学者ジョン・トラデスカントの死後、1683年にオックスフォードのアシュモーリアン博物館に収蔵された唯一の剥製が管理状態の悪さから1755年に焼却処分されたため、スケッチ以外は頭部、足などのごくわずかな断片的標本しか残されておらず、特異な形態に分類項目が議論されてきた(ロバート・シルヴァーバーグによれば、短足なダチョウ、ハゲタカ、ペンギン、シギ、ついにはトキの仲間という説もあったという)が、ハト目に属するとの説が有力だった。近年、爪の組織のDNA分析の結果ハトに近縁であることが改めて確認され、最も近縁のハトはミノバト(ニコバルバト)とされる。
また、肥満した鳥としても知られるが、現存するスケッチなどの図版は飼育個体のもので(船で見世物用にヨーロッパに連れてこられたため運動不足であったとされる。また「ドードー=肥満」というイメージに合わせて過食させられたとも)、野生状態では比較的スマートであったとする説もある(この事から前述のような「早く歩く事が出来ない」という事はなかったとも考えられるがアホウドリの例を見るまでもなく、人を恐れぬ無人島の大型鳥類にとって、早く逃走出来たところで人間が脅威であった事実に変わりはない)。ある個体が見世物小屋へ売られ、死後は剥製となったが、虫に食われてみすぼらしくなったため、燃やされた。しかし、足と頭部が残されオックスフォード大学の博物館に保存されている。
2006年6月25日までに、オランダの調査隊がモーリシャスにおいて比較的原型をとどめているドードーの化石を発見した事を公表、学術的解明の手掛りとなる事が期待されている。
なお、現在ドードーはモーリシャス共和国の国鳥に指定されている。また、国章にもドードーが描き込まれている。
フィクションにおけるドードー
- 『不思議の国のアリス』にドードーが登場し、コーカス・レースを行う。この作品によって絶滅種であったドードーの知名度が上がった。
- 『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』にも「ドードーとり」というモンスターが登場。「おおにわとり」というモンスターの色違いで、その外見はニワトリに近い。
- 『ポケットモンスター』にもドードーという名のポケモンが登場する。しかし双頭であることに加え、足が速く、首が長いなどダチョウに近い特徴を持つ。
- ハワード・ウォルドロップの小説『みっともないニワトリ』(黒丸尚訳)は、ドードーを題材にしている。
- 『ドラえもん』でも度々取り上げられ、映画『のび太と雲の王国』にも登場。少年層への知名度を上げる。
- 絶滅動植物を扱った河野典生の連作「街の博物誌」シリーズに、「ドードー」という短編がある。(1975年発表。1979年刊行の『続・街の博物誌』に収録。
- 『ドードー鳥の飼育』という、薄井ゆうじの短編小説がある。1998年『ドードー鳥の飼育』というタイトルで、短編小説集の単行本も出版されている。絶滅したドードー鳥の飼育係に選ばれた青年が主人公の、不思議で切ない物語が展開する。
- 『ハリー・ポッター』シリーズでは、魔法生物の一種「ディリコール」(Diricawl)として設定されている。姿を消す能力があるため、それを一般の人間(マグル)はこの鳥が絶滅したと誤認したのだとしている。(『幻の動物とその生息地』より)。
- 『ドリトル先生』シリーズの『ドリトル先生航海記』の中でもろうそくを持ち部屋にあかりをともす役として登場している。
- 漫画『鎌倉ものがたり』第25巻の第261話『夜のサーカス』では、魔物が経営する夜のサーカスで玉乗り芸人として出てきている(この話ではほかにもサーベルタイガーやマンモス、一角獣、かまいたち、鰐猫などの珍生物や絶滅動物などが登場している)。