「朴葉味噌」の版間の差分

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'''朴葉味噌'''(ほおばみそ)は[[飛騨国|飛騨]](現在の[[岐阜県]]北部)[[高山市|高山地方]]の[[郷土料理]]。
'''朴葉味噌'''(ほおばみそ)は[[飛騨国|飛騨]](現在の[[岐阜県]]北部)[[高山市|高山地方]]の[[郷土料理]]。


自家製の[[味噌]]に[[葱]](ネギ)などの[[薬味]]、[[シイタケ]]などの[[山菜]]をからめ、[[ホオノキ|朴]]の木の葉の上に乗せて焼き、ご飯に載せて頂く。
自家製の[[味噌]]に[[葱]](ネギ)などの[[薬味]]、[[シイタケ|椎茸]]などの[[山菜]]・[[キノコ|茸]]をからめ、[[ホオノキ|朴]]の[[]][[]]の上に乗せて焼き、[[ご飯]]に載せて頂く。


火山地帯である北アルプスに端を発する高山地方の水は硬度が高く、味噌汁には適さないために、[[味噌汁]]という食文化が消滅してしまい、味噌と具を混ぜて温めるという調理法に発展していった。[[小京都]]として観光都市でもあった高山だが、昭和の中頃を過ぎたあたりまでは、旅館の朝食(いわゆる旅館の朝食)でも味噌汁を供されることはなく、朴葉味噌がその代わりを務めており、これが逆に名物としての価値を高めていた。しかし味噌汁のみならずスープなどの汁物に慣れてしまった日本人の食生活には抗うことができず、また浄水器の発達によって硬水を克服することが容易となったため、現在ではどの旅館でも朝食には朴葉味噌の他に味噌汁が付く。
[[火山]]地帯である[[北アルプス]]に端を発する高山地方の水は[[硬度]]が高く、味噌汁には適さないために、[[味噌汁]]という[[食文化]]が消滅してしまい、味噌と具を混ぜて温めるという調理法に発展していった。[[小京都]]として[[観光都市]]でもあった高山だが、[[昭和]]の中頃を過ぎたあたりまでは、[[旅館]][[朝食]](いわゆる、[[日本]]各地の旅館で供される一般的なスタイルの朝食)でも味噌汁を供されることはなく、朴葉味噌がその代わりを務めており、これが逆に名物としての価値を高めていた。しかし味噌汁のみならず、[[西洋]]式の[[スープ]]も含めた汁物に慣れてしまった[[日本人]][[食生活]]には抗うことができず、また[[浄水器]]の発達によって[[硬水]]を克服することが容易となったため、現在では高山地方のどの旅館でも朝食には朴葉味噌の他に味噌汁が付く。


近年では、観光業を中心に地方色を出したご馳走料理としての進化が進み、朴葉味噌の上に野菜や肉を乗せて焼く形式で供される事もある。この場合はご飯の供としてではく、一品料理となる。
近年では、[[観光]]業を中心に[[地方]]色を出した客をもてなす[[料理]]としての進化が進み、朴葉味噌の上に[[野菜]][[]]を乗せて焼く形式で供される事もある。この場合はご飯の供としてではく、一品料理となる。


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2007年11月8日 (木) 11:19時点における版

朴葉味噌(ほおばみそ)は飛騨(現在の岐阜県北部)高山地方郷土料理

自家製の味噌(ネギ)などの薬味椎茸などの山菜をからめ、の上に乗せて焼き、ご飯に載せて頂く。

火山地帯である北アルプスに端を発する高山地方の水は硬度が高く、味噌汁には適さないために、味噌汁という食文化が消滅してしまい、味噌と具を混ぜて温めるという調理法に発展していった。小京都として観光都市でもあった高山だが、昭和の中頃を過ぎたあたりまでは、旅館朝食(いわゆる、日本各地の旅館で供される一般的なスタイルの朝食)でも味噌汁を供されることはなく、朴葉味噌がその代わりを務めており、これが逆に名物としての価値を高めていた。しかし味噌汁のみならず、西洋式のスープも含めた汁物に慣れてしまった日本人食生活には抗うことができず、また浄水器の発達によって硬水を克服することが容易となったため、現在では高山地方のどの旅館でも、朝食には朴葉味噌の他に味噌汁が付く。

近年では、観光業を中心に地方色を出した客をもてなす料理としての進化が進み、朴葉味噌の上に野菜を乗せて焼く形式で供される事もある。この場合はご飯の供としてではく、一品料理となる。