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2007年6月18日 (月) 08:52時点における版
ボーイング7J7(Boeing 7J7)はアメリカ合衆国の航空機メーカーであるボーイング社が、1980年代当時に世界中で就航していたボーイング727に代わる中距離旅客機として構想していた旅客機計画である。しかし実際には開発されなかった。
計画概要
計画では150席級の旅客機にするとしており、様々な新技術を盛り込んで、操縦系統の革新と燃料効率のいいエンジンを搭載し、1992年までに就航するのが可能であるとしていた。具体的にはグラスピット化や炭素繊維の使用、エンジンはターボファンを逆向きに付けて揚力を得る「プロップファン」であるゼネラル・エレクトリック製のGE-36 UDFを採用していた。これにより、燃料効率を従来機に比べ60パーセントもよくなるとしており、座席配置も2+2+2として広いキャビンにするというものであった。また、計画にはボーイング社に加え日本の航空産業もYXXとして参加し、共同開発することになっていた。
だが、全く新しいプロップファンエンジンの開発が難航し、また顧客である航空会社から経済性と騒音問題が疑問視されたため、1987年に計画は破棄され、ボーイング737とボーイング757の改良に力を入れるようになった。
一方、日米の航空機メーカーの連合が進み、現在開発中のボーイング787に至るまで、日本のメーカがボーイングの下請けに入ったため、ボーイングによる日本市場の独占が進んだともいわれている。
そのほか
この機体のライバルとして、エアバス320とマクダネル・ダグラスのMD-91X~MD-94Xがあった。前者は従来型のエンジンを搭載していたが、後者はMD-90のエンジンをプロップファンエンジンにする計画であった。しかし、プロップファンエンジン搭載の機体はいずれも実現することは無かった。
関連項目
- YXX - 7J7に協力した日本側の事情が良くわかる。