森本信男
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生誕 |
1925年2月9日 日本 長野県 |
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死没 |
2010年9月13日(85歳没) 日本 京都市 肺小細胞がん |
研究分野 | 結晶学・鉱物学 |
研究機関 | 東京大学、大阪大学、京都大学、大阪産業大学 |
出身校 | 東京帝国大学 |
主な受賞歴 | 日本学士院賞(1994年) |
プロジェクト:人物伝 |
森本 信男(もりもと のぶお、1925年2月9日 - 2010年9月13日[1])は、日本の地球科学者。大阪大学名誉教授、京都大学名誉教授。専門は結晶学・鉱物学。学位は、理学博士(1954年)(学位論文「砒素硫化物の結晶構造」)。
研究
[編集]X線結晶学を駆使した硫化銅鉱物の研究は、無機化学への貢献も大きい。また、これらの研究の過程で、新鉱物阿仁鉱 (anilite) を発見した[2]。
1995年、岡山県で発見された新鉱物が森本柘榴石 (morimotoite) と命名された[3][4][5]。
経歴
[編集]- 旧制北野中学、旧制大阪高校卒業。
- 1946年:東京帝国大学理学部鉱物学科卒業
- 1950年:東京大学理学部助手
- 1954年: 理学博士(学位論文「砒素硫化物の結晶構造」)
- 1962年:東京大学理学部講師
- 1963年:大阪大学産業科学研究所教授(不定比結晶材料部門)
- 1978年:京都大学理学部地質学鉱物学科教授(鉱物学講座)
- 1978年 - 1980年:日本鉱物学会会長
- 1983年 - 1984年:日本結晶学会会長
- 1988年
- 1988年:大阪産業大学教授
- 1997年:京都大学名誉教授
- 2003年:日本学士院会員
- 2010年9月13日:肺小細胞がんのため京都市左京区の病院で死去[1]。
受賞歴
[編集]- 1963年:米国鉱物学会賞
- 1981年:櫻井賞(日本鉱物学会)
- 1990年:紫綬褒章[6]
- 1994年:日本学士院賞「鉱物の固溶体形成の新機構の発見」[7]
- 1996年:勲三等旭日中綬章
- 2007年:渡邉萬次郎賞(日本岩石鉱物鉱床学会)[8]
著書・訳書
[編集]- R.C.エバンス 著、森本信男・小川和英 訳『結晶化学入門 上』培風館〈MCL〉、1971年。
- R.C.エバンス 著、森本信男・小川和英 訳『結晶化学入門 下』培風館〈MCL〉、1972年。
- 森本信男、砂川一郎・都城秋穂『鉱物学』岩波書店、1975年。
- 森本信男『造岩鉱物学』東京大学出版会、1989年。ISBN 4-13-062123-8。
脚注
[編集]- ^ a b 共同通信 (2010年9月13日). “森本信男氏死去 京都大名誉教授、日本学士院会員 -”. 47NEWS(よんななニュース). 全国新聞ネット. 2011年11月3日閲覧。
- ^ Morimoto, N. et al. (1969): Anilite, Cu7S4, a new mineral. Amer. Mineral., 54, 1256-1268.
- ^ Morimotoite (英語), MinDat.org, 2011年11月3日閲覧。
- ^ Morimotoite (英語), WebMineral.com, 2011年11月3日閲覧。
- ^ Chiyoko Henmi; Isao Kusachi, and Kitinosuke Henmi (1995). “Morimotoite, Ca3TiFe2+Si3O12, a new titanian garnet from Fuka, Okayama Prefecture, Japan”. Mineralogical Magazine (Mineralogical Society) 59 (1): 115-120. ISSN 0026-461X. NAID 80008191298 .
- ^ “国際賞・各種受賞等 紫綬褒章”. 大阪大学. 2023年2月17日閲覧。
- ^ “恩賜賞・日本学士院賞・日本学士院エジンバラ公賞授賞一覧” (PDF). 日本学士院. 2011年11月3日閲覧。
- ^ “Award2008” (PDF). 日本鉱物科学会. 2011年11月3日閲覧。
参考文献
[編集]- 北村雅夫「森本信男先生を偲ぶ」(PDF)『日本結晶学会誌』第52巻第6号、日本結晶学会、2010年、301-302頁、doi:10.5940/jcrsj.52.301、ISSN 0369-4585、NAID 130000428730。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- “会員個人情報”. 日本学士院. 2011年11月3日閲覧。
- 宮城磯治. “nkysdb: 森本 信男”. なかよし論文データベース. 産業技術総合研究所. 2011年11月3日閲覧。