リーワード諸島 (ソシエテ諸島)
リーワード諸島(リーワードしょとう、英語: Leeward Islands、フランス語: îles Sous-le-Vent)は、南太平洋に位置する諸島。フランス領ポリネシアの一部であり、ウィンドワード諸島とともにソシエテ諸島を構成している。
リーワード諸島を最初に発見したヨーロッパ人は、金星の太陽面通過を観測するために訪れたジェームス・クックらのイギリスの探検隊で、1769年4月12日のことであった。クックはこの最初の航海(後に、二度リーワード諸島を訪れることとなる)において、王立協会(Royal Society)に敬意を表して一帯をソサエティ諸島(Society Islands)と命名し、このうち北西部をリーワード(Leeward:風下の意)諸島、南東部をウィンドワード(Windward:風上の意)諸島と名づけた。その後、ウィンドワード諸島から8年遅れて1888年にフランスの居留地となり、多くの苦難の経て1897年に併合された。
リーワード諸島は、山がちで火山岩の好例となっており、粗面岩、粗粒玄武岩、玄武岩で覆われている。サンゴ層によって山が持ち上げられているほか、溶岩を様々な形で見ることができる。リーワード諸島の火山活動は長年にわたって活動をしていないため、噴火口は侵食によってほぼ完全に消えてしまっている。
リーワード諸島で見られる植物として、パンノキ、パンダナス、ココナッツ、ココヤシがある。陸上動物は限られており、野生のブタ、ネズミ、トカゲ程度である。また、魚類については、陸上こそわずかな種類の淡水魚が存在しているのみだが、島を取り囲むサンゴ礁には数多くの種類が棲息している。リーワード諸島の主な特産物は、コプラ、砂糖、ラム酒、真珠母貝、バニラなどがある。観光業も島の経済に非常に重要となっている。