ミドリムシの夢

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ミドリムシの夢
Dream of Euglena
池袋シネマ・ロサ初日舞台挨拶
(2019年11月16日)
監督 真田幹也
脚本 太田善也
出演者 富士たくや
ほりかわひろき
今村美乃
吉本菜穂子
佐野和真
歌川椎子
長谷川朝晴
戸田昌宏
音楽 タカタタイスケ
撮影 島根義明
編集 深野光洋
真田幹也
製作会社 「ミドリムシの夢」製作委員会
配給 「ミドリムシの夢」製作委員会
公開 日本の旗 2019年11月16日
上映時間 86分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
次作 ミドリムシの姫
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映像外部リンク
映画「ミドリムシの夢」予告編 - YouTube

ミドリムシの夢』は、2018年製作・2019年公開の日本映画。演出家・蜷川幸雄の元で修行を積んだ真田幹也監督による初長編作品。2019年11月16日より全国で順次公開された。「ミドリムシ」とも呼ばれる緑色の服を着た駐車監視員をテーマにした青春映画である。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019国内コンペティション部門正式上映[1][2]

2021年10月には続編の制作が発表され[3][4]、『ミドリムシの姫』の題で2022年秋に劇場公開された[5]

概要[編集]

2015年11月頃[6]、主役の2人、富士とほりかわに加え企業の経営者である人物が親交を深めるうちに「なにかやってみよう」という話が持ち上がり、ほりかわと同じ舞台に立った経験があり親交もあった真田が監督を務めることとなった。脚本家である太田を交え話し合いにより脚本作りが進められ、「二人で組む職業」という前提のもとに駐車監視員を題材とすることが決められた[7]。その後、スポンサーとして参加していた企業の経営者との連絡が途絶え資金難となったことから[7]キノフィルムズ主催の「木下グループ新人監督賞」にも応募し1次審査には通過したものの受賞とはならず[8]、監督自ら企画書を持って関係各所を回り資金調達を行い[9]、足りない分はクラウドファンディング「Motion Gallery」での公募により補われた[10]

2018年4月7日にクランクインし[11]、10日間をかけて撮影された[12]

2021年2月22日よりAmazonのディスク・オンデマンドサービスによってDVDが発売されていたが、サービス終了に伴い、6月4日をもって販売が終了している[13]

あらすじ[編集]

生真面目な駐車監視員であるマコトといい加減な駐車監視員であるシゲが事件に巻き込まれる、群像コメディ作品

登場人物[編集]

スタッフ[編集]

  • 監督:真田幹也
  • 脚本:太田善也
  • 撮影・照明:島根義明 
  • 録音:田中秀樹 
  • 編集:深野光洋、真田幹也
  • キャスティング:鷲野令奈 
  • 助監督:佐藤光、阪根克哉
  • 制作担当:太田勝一郎
  • スタイリスト:立山功
  • ヘアメイク:池尾直子
  • 音楽:タカタタイスケ(PLECTRUM)
  • タイトルロゴ:田中完二
  • チラシデザイン:平松真智子
  • 製作:「ミドリムシの夢」製作委員会

評価[編集]

公式サイトには、富山省吾足立紳三遊亭遊喜佐藤二朗ら14名がコメントを寄せ、「夢を抱きながら普通の毎日を過ごすフツーのわたしたちが、主人公になって輝ける映画」(富山)、「なんと地味で、なんとワクワクする目の付け所」(佐藤)などと評されている[14]

上記でコメントを寄せたうちの一人であるジャーナリストの平辻哲也SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019でノミネート審査員を務めており、国内コンペティション部門で受賞には至らなかった作品の中で面白かったものとして、自身のコラムで本作の名前を挙げていた。痛快なコメディに仕上がっていると評価し、劇場公開を希望していた[15]

脚本の太田善也が元々舞台劇専門の脚本家であることもあり、同映画祭では群像劇を描いた本作について「映画という感じじゃなくて、舞台っぽい」という意見が挙げられた[7]

脚注[編集]

  1. ^ 駐車監視員“ミドリムシ”を描くコメディ「ミドリムシの夢」11月公開”. 映画ナタリー (2019年9月3日). 2019年11月11日閲覧。
  2. ^ 真田幹也監督の初長編「ミドリムシの夢」公開決定、日本初!?の青春駐禁コメディ”. 映画.com (2019年9月8日). 2019年11月11日閲覧。
  3. ^ “真田幹也監督の駐禁コメディ「ミドリムシの夢」の続編制作決定&11月撮入”. 映画.com. (2021年10月1日). https://eiga.com/news/20211001/4/ 2021年10月1日閲覧。 
  4. ^ 日本初!?駐禁コメディ映画の続編「ミドリムシ2」(仮)の制作応援プロジェクト”. Motion Gallery. 2021年10月1日閲覧。
  5. ^ “真田幹也監督「ミドリムシの姫」の先行ビジュアルとメイキングオフショット公開”. 映画.com. (2021年12月7日). https://eiga.com/news/20211207/4/ 2022年4月13日閲覧。 
  6. ^ “4年前の夢をついに実現。映画『ミドリムシの夢』初日舞台挨拶。”. NB Press Online. (2019年11月17日). https://www.nbpress.online/archives/22802 2019年11月18日閲覧。 
  7. ^ a b c 【インタビュー】映画界史上初?駐車監視員が主人公の物語。「おじさんたちも希望を持ってくれたら」”. NB Press Online (2019年11月7日). 2019年11月11日閲覧。
  8. ^ <木下グループ新人監督賞>第1次審査通過者10人を発表!”. @Press (2017年4月11日). 2019年11月11日閲覧。
  9. ^ 初長編作品『ミドリムシの夢』完成!【真田幹也監督インタビュー】さらなる野望とは?”. ciatr (2018年10月11日). 2019年11月11日閲覧。
  10. ^ 長編映画「ミドリムシの夢」製作と劇場公開支援プロジェクト”. Motion Gallery. 2019年11月11日閲覧。
  11. ^ 真田幹也監督の長編映画「ミドリムシの夢」クランクイン、日本初?の駐禁コメディ”. 映画.com (2018年4月7日). 2019年11月11日閲覧。
  12. ^ 映画『ミドリムシの夢』あらすじと感想。真田幹也監督が描く役者目線の演出と明確なメッセージ性の妙【真田幹也監督と出演陣のQ&A収録】2019SKIPシティ映画祭9”. Cinemarche (2019年7月31日). 2019年11月11日閲覧。
  13. ^ 🐛「ミドリムシの夢」DVD販売終了のご案内🐛” (2021年5月25日). 2021年9月13日閲覧。
  14. ^ コメント”. 映画「ミドリムシの夢」公式サイト. 2019年11月16日閲覧。
  15. ^ 平辻哲也 (2019年8月3日). “「カメ止め」はヒットしたけど…インディーズ映画の未来と課題…映画祭の役割とは”. ENCOUNT. 2019年11月16日閲覧。

外部リンク[編集]