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マーク・ジェルクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マーク・ジェルクス Portal:陸上競技
2010年バーミンガム室内グランプリ
選手情報
ラテン文字 Mark Jelks
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ナイジェリアの旗 ナイジェリア
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 60m, 100m, 200m
大学 アメリカ合衆国の旗 テキサスクリスチャン大学
アメリカ合衆国の旗 カンザス・シティ・カンザス・コミュニティ大学 (en
生年月日 (1984-04-10) 1984年4月10日(40歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 インディアナ州ゲーリー
身長 170cm[1]
プロ転向 2005年
成績
世界選手権 100m 1次予選4組8着 (2007年)
地域大会決勝 アフリカ選手権
100m 2位 (2014年)
4x100mR 優勝 (2014年)
自己ベスト
60m 6秒51 (2009年)
100m 9秒99 (2008年)
9秒96w (2015年)
200m 20秒28 (2009年)
獲得メダル
陸上競技
ナイジェリアの旗 ナイジェリア
アフリカ選手権
2014 マラケシュ 4x100mR
2014 マラケシュ 100m
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マーク・ジェルクスMark Jelks1984年4月10日 ‐ )は、アメリカ合衆国ゲーリー出身で短距離走が専門の陸上競技選手。100mでは9秒99の自己ベストを持つ、2007年大阪世界選手権のアメリカ合衆国代表。ナイジェリアにルーツを持つため、2014年からはナイジェリアの選手として競技している。

経歴

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高校時代はインディアナ州高校選手権に6つの種目(100m、200m、400m、走幅跳、4×100mリレー、4×400mリレー)で出場するなど活躍。100mと200mでは州チャンピオンに輝き、オールアメリカンには4回選出された。高校卒業後はテキサスクリスチャン大学に進学し、その後カンザス・シティ・カンザス・コミュニティ大学に移った。大学2年時の2005年4月にナイキと契約しプロ選手となった[2]

プロ転向以降

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2005年6月、全米選手権男子100mで決勝に進出すると、表彰台には0秒14届かなかったものの10秒32(-2.3)で5位に入った[3]

2007年6月、全米選手権男子100mで決勝に進出すると、表彰台には0秒04届かなかったものの10秒13(-0.5)で4位に入った[4]。この結果、大阪世界選手権のアメリカ代表に選出された。

同年8月、大阪世界選手権男子100mで世界大会デビューを果たすも、レース中にハムストリングスを痛め最下位に終わった[5]

2008年6月、全米オリンピックトライアル男子100mの2次予選で9秒99(+1.6)の自己ベストをマークし、10秒の壁を破った。しかし、準決勝では10秒24(+0.5)とタイムを落とし、決勝進出を逃した[6]

2009年3月、全米室内選手権男子60mを6秒51の自己ベストで制し、初優勝を成し遂げた[7]

2010年、米国反ドーピング機関英語版(通称USADA)に自分の居場所を報告する義務を18ヶ月間で3回怠ったため、同年8月23日から2年間の資格停止処分を受けた。同年4月18日以降の記録は抹消された[8]

2014年2月、全米室内選手権男子60mで5年ぶりに決勝に進出した(6秒65の8位)[9]

同年6月、ナイジェリア選手権男子100mを10秒23で制し、ナイジェリアの選手として幸先の良いスタートを切った。なお、このレースでは2位にも元アメリカ代表選手のモンザバス・エドワーズ(ドーピング処分歴あり)が入ったため、ナイジェリア代表として活躍した元スプリンターのオルソジ・ファスバウチェナ・エメドルは、ドーピング処分歴があるアメリカ生まれアメリカ育ちの選手を迎え入れ、自国の若手選手を育てないナイジェリア陸上競技連盟に懸念を示した[10]

同年7月23日、ナイジェリア代表として競技することが可能になった[1]

同年7-8月、英連邦競技大会でナイジェリア代表デビューを果たした。男子100mはアフリカ選手で唯一のファイナリストになると、メダルには0秒05届かなかったものの10秒17(0.0)で5位に入った[11]

同年8月、アフリカ選手権に出場すると、男子100mは10秒07(+0.4)で銀メダルを獲得するも、0秒02差で惜しくも金メダルを逃した[12]。アンカーを務めた男子4×100mリレーでは38秒80で金メダル獲得に貢献した[13]

人物・エピソード

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自己ベスト

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記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 9秒99 (+1.6) 2008年6月28日 アメリカ合衆国の旗 ユージーン
9秒96w (+3.3) 2015年3月28日 アメリカ合衆国の旗 オースティン 追い風参考記録
200m 20秒28 (0.0) 2009年7月13日 ギリシャの旗 アテネ
室内
60m 6秒51 2009年3月1日 アメリカ合衆国の旗 ボストン
200m 21秒06 2010年1月16日 アメリカ合衆国の旗 カレッジステーション

主要大会成績

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備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
2007 世界選手権 日本の旗 大阪 100m 予選 13秒64 (-1.5)
2009 ワールドアスレチック
ファイナル
 (en
ギリシャの旗 テッサロニキ 200m 7位 20秒90 (-0.3)
ナイジェリアの旗 ナイジェリア
2014 英連邦競技大会 (en イギリスの旗 グラスゴー 100m 5位 10秒17 (0.0)
4x100mR 6位 40秒17 (4走)
アフリカ選手権 (en モロッコの旗 マラケシュ 100m 2位 10秒07 (+0.4)
200m 準決勝 DNS 予選21秒12 (+0.3)
4x100mR 優勝 38秒80 (4走)
コンチネンタルカップ (en モロッコの旗 マラケシュ 100m 4位 10秒12 (-0.1) アフリカ大陸代表
4x100mR 3位 39秒10 (1走) アフリカ大陸代表

脚注

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  1. ^ a b c d e IAAF Continental Cup 2014 • Biographical Summaries 国際陸上競技連盟 (PDF, 783 KB) 2017年09月26日閲覧
  2. ^ MARK JELKS”. 全米陸上競技連盟 (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  3. ^ 2005年全米選手権男子100m決勝リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  4. ^ 2007年全米選手権男子100m決勝リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  5. ^ Event Report: Men's 100m 1st round”. 国際陸上競技連盟 (2017年8月25日). 2017年9月26日閲覧。
  6. ^ 2008年全米選手権リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  7. ^ 2009年全米室内選手権男子60m決勝リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  8. ^ US Track And Field Athlete, Jelks, Receives Sanction For Rules Violation”. USADA (2010年8月30日). 2017年9月26日閲覧。
  9. ^ 2014年全米室内選手権リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年9月26日). 2017年9月26日閲覧。
  10. ^ Former Nigerian Athletes Blast AFN Over Jelks”. Channels Television(channelstv.com) (2014年6月24日). 2017年9月26日閲覧。
  11. ^ Nigeria’s Americans fail to get 100m, 400m & 110m Hurdles COMMONWEALTH Medals – Why did we recruit them again?”. MAKING OF CHAMPIONS (2014年7月29日). 2017年9月26日閲覧。
  12. ^ More gold medals and records for Okagbare and Bourrada at African Championships”. 国際陸上競技連盟 (2014年8月11日). 2017年9月26日閲覧。
  13. ^ Preview: men’s 4x100m – IAAF Continental Cup, Marrakech 2014”. 国際陸上競技連盟 (2014年9月10日). 2017年9月26日閲覧。

外部リンク

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