ベアネイキッド・レディース

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ベアネイキッド・レディース
Barenaked Ladies
ベアネイキッド・レディース(2012年)
基本情報
出身地 カナダの旗 カナダ オンタリオ州スカーバロー
ジャンル オルタナティヴ・ロック、ジャングル・ポップ、カレッジ・ロック、フォークロックポップ・ロックコメディ・ロック、ギーク・ロック
活動期間 1988年 -
レーベル John King Artist Consultants、Page Music、サイアーリプリーズ、Desperation、Raisin'、ウォルト・ディズニー
公式サイト barenakedladies.com
メンバー エド・ロバートソン
ジム・クリーガン
タイラー・スチュワート
ケヴィン・ハーン
旧メンバー スティーヴン・ペイジ
アンディ・クリーガン
ベアネイキッド・レディース(2004年)

ベアネイキッド・レディースBarenaked Ladies)は、カナダオンタリオ州トロント出身のオルタナティヴ・ロック・バンド。BNLと略して表記されることも。

1988年に結成。1992年にメジャー・デビュー。カナダで高い人気を誇るバンドのひとつである。アメリカでも、1998年リリースのアルバム『Stunt』がミリオン・セラーとなり、グラミー賞にも2度ノミネートされるなど、高い評価を得ている。

ラップ調からバラードまで幅広く歌いこなすスティーヴン・ペイジとエド・ロバートソンのツイン・ボーカルと、コミカルでフレンドリーなステージ・パフォーマンスが特徴だが、2009年にスティーヴンが脱退。現在はエドを中心とした男性4人組バンドとして活動している。

代表曲は「Brian Wilson」「The Old Apartment」「One Week」「Pinch Me」など。

経歴[編集]

1988年、トロント郊外のスカーバロー(現在はトロントの一地区)で、最初はスティーヴン・ペイジ(ボーカル、ギター)とエド・ロバートソン(ボーカル、ギター)のデュオとして結成。小学校からの幼馴染だった2人は結成当時、まだ18歳だった。1990年までには他に、ジム・クリーガン(ベース)、ジムの弟のアンディ・クリーガン(キーボード)、タイラー・スチュワート(ドラム)というメンバー構成となる。この頃に自主制作されたいくつかのデモ・テープ、特に1991年に録音された『The Yellow Tape』がカナダのインディー・シーンで大きな話題を呼ぶ。

1992年にはアメリカのリプリーズから、アルバム『ゴードン』でメジャー・デビュー、カナダでは大ヒットを記録し、1993年にはカナダ版グラミー賞とされるジュノー賞で「グループ・オブ・ザ・イヤー」を獲得した(これ以降、彼らは何度も同賞の受賞者/候補者となっている)。1995年、アンディが脱退。1996年、サード・アルバム『ボーン・オン・ア・パイレーツ・シップ』リリース。シングル・カットされた「The Old Apartment」のビデオ・クリップは、バンドの大ファンだというカナダ出身俳優ジェイソン・プリーストリーが監督を務めた。同年には初のライブ・アルバム『Rock Spectacle』もリリース。アンディの後任として加入したケヴィン・ハーン(キーボード)が同作から正式にクレジットされている。1997年、ジェイソン・プリーストリー主演の人気米TVドラマ『ビバリーヒルズ青春白書』にゲスト・バンドとして出演。

カナダでは順調にトップ・バンドに成長した彼らがアメリカでブレイクを果たしたのは、1998年。アルバム『スタント』(全米3位)と同作からのファースト・シングル「One Week」(全米1位)によってだった。彼らはアメリカでアリーナ級の会場をまわる大規模な『Stunt』ツアーを敢行。その熱狂の様子は、またもジェイソンが監督した1999年のドキュメンタリー映画『Barenaked in America』に記録された。この時期、ケヴィンが白血病のために入院、一時バンドを離れるという不運にも見舞われていたが、奇跡的に快復し、ツアーの途中で復帰している。ちなみに1999年3月にバンドは来日しているが、アメリカでの人気の余波は日本には届いておらず、渋谷ON AIR WEST(現・Shibuya O-WEST)・心斎橋クラブクアトロと、クラブ規模の会場2か所で公演を行った。

2000年、アルバム『マルーン』をリリース、全米5位を記録する。シングル・カットされた「Pinch Me」もヒット。2001年、初のベスト・アルバム『グレイテスト・ヒッツ』発表。2004年、メジャーから離れ、自主レーベルからアルバム『Barenaked for the Holidays』(クリスマス・ソングを収録した企画盤)をリリース、しばらくこの自主レーベルからの作品発表が続く。2007年、米TVドラマ『ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則』のオープニング主題歌を提供。

2008年、スティーヴンがドラッグ(コカイン)所持容疑で、交際していたガールフレンドと共にアメリカで逮捕。クリーンなイメージが強いバンドとそのフロントマンのスキャンダルに、メディアとファンは驚いたが、後に不起訴処分となる。2009年2月、スティーヴンが脱退を表明。彼は同年、別居状態にあった妻と離婚し、2011年、前述のガールフレンドと結婚。ニューヨーク州に住み、ソロ活動を続けている。

スティーヴンが抜けたバンドは、エドを中心に4人編成で活動を継続。2013年にアメリカのヴァンガードからリリースしたアルバム『Grinning Streak』は、2003年のアルバム『Everything to Everyone』と同じく全米10位と、10年ぶりにアメリカ・チャートのトップ10にランクインした。

ディスコグラフィ[編集]

スタジオ・アルバム[編集]

  • 『ゴードン』 - Gordon (1992年)
  • 『メイビー・ユー・シュッド・ドライヴ』 - Maybe You Should Drive (1994年)
  • 『ボーン・オン・ア・パイレーツ・シップ』 - Born on a Pirate Ship (1996年)
  • 『スタント』 - Stunt (1998年)
  • 『マルーン』 - Maroon (2000年)
  • Everything to Everyone (2003年)
  • Barenaked Ladies Are Me (2006年)
  • Barenaked Ladies Are Men (2007年)
  • All in Good Time (2010年)
  • Grinning Streak (2013年)
  • Silverball (2015年)
  • Fake Nudes (2017年)
  • Detour de Force (2021年)
  • In Flight (2023年)

企画アルバム[編集]

  • Barenaked for the Holidays (2004年)
  • As You Like It (2005年)
  • Snacktime! (2008年)

ライブ・アルバム[編集]

  • 『ロック・スペクタクル・ライヴ』 - Rock Spectacle (1996年)
  • Play Everywhere for Everyone (2004年)
  • Extended Versions (2006年)
  • Talk to the Hand: Live in Michigan (200年)
  • BNL Rocks Red Rocks (2016年)

コンピレーション・アルバム[編集]

  • 『グレイテスト・ヒッツ』 - Disc One: All Their Greatest Hits 1991-2001 (2001年)
  • iTunes Originals – Barenaked Ladies (2006年)
  • Hits from Yesterday & the Day Before (2011年)
  • Stop Us If You've Heard This One Before (2012年)
  • Original Hits, Original Stars (2019年)

外部リンク[編集]

関連項目[編集]

  • Mac OS - ベアネイキッド・レディースの楽曲「The Old Apartment」、「One Week」、「Call And Answer」などのプロモーション・ビデオがシステムCDに収録されていた。