コンテンツにスキップ

ビリー・ポール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビリー・ポール
2006年4月
基本情報
出生名 ポール・ウィリアムス
出身地 アメリカ合衆国の旗 ペンシルベニア州フィラデルフィア
死没 (2016-04-24) 2016年4月24日(81歳没)
ジャンル ソウル, R&B
職業 歌手
活動期間 1959年 - 2016年
レーベル フィラデルフィア・インターナショナル・レコード, エピック・レコード
公式サイト www.billypaul.com

ビリー・ポールBilly Paul、本名Paul Williams1934年12月1日 - 2016年4月24日)は、アメリカ合衆国ソウル歌手。 フィラデルフィア(フィリー)・ソウルを代表するミュージシャンの一人で、1972年の全米No1シングル・「Me and Mrs. Jones」で知られる。

経歴

[編集]

ペンシルベニア州フィラデルフィアの1地区、ノース・フィラデルフィア生まれ。12歳の頃から歌い始め、地元のラジオ番組などに出演。家族のコレクションであったSP盤を聴いて育ったことが、後のジャズR&Bポップスを折衷したような独特のボーカル・スタイルを生み出す素地となった。

その後、テンプル大学とグラノフ音楽学校で正規の音楽教育を受ける。やがて彼の関心はロックからソウル、さらにポップ・バラードへと移り、間もなくフィラデルフィアのアンダーグラウンドのミュージック・シーンで知られる存在となっていく。ポールの人気はクラブや大学のステージでの活動を通じて全国的なものとなっていくが、そのことにより、チャーリー・パーカーダイナ・ワシントンニーナ・シモンマイルス・デイヴィス、ザ・インプレッションズ、サミー・デイヴィスJr.ロバータ・フラックと言った、第一線のミュージシャンと共演する機会を得ることが出来たことが、その後の飛躍へと大きく繋がることとなった。

ポールの最初のレコードは1959年にJubilee Recordsから3人組の一人としてリリースされた「Why Am I」で、その後兵役を経て、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ に短期間在籍。1968年にギャンブル&ハフのプロデュースによる最初のフィリー・アルバム『Feeling Good at the Cadillac Club』を発表。1971年にフィラデルフィア・インターナショナル・レコードからリリースされた最初のアルバム(通算では3枚目)の『Going East』によってソウル・ミュージック・シーンで認められた存在となるが、何といっても彼に商業的・音楽的な大成功をもたらしたのは、翌年発表した『360 Degrees Of Billy Paul』と、同アルバムからシングル・カットされた「Me and Mrs. Jones」であった。

「Me and Mrs. Jones」は、累計200万枚を売り上げる大ヒットとなり、1972年末のビルボードで3週連続No1を獲得。さらに翌73年のグラミー賞も受賞。全英シングルチャートでも最高12位にランクインする[1] など、世界的にもヒットした。

「Me and Mrs. Jones」以外の楽曲で良く知られているものとしては、「Am I Black Enough For You?」、「Let's Make a Baby」 などがあるが、独自の解釈によるカバー曲の傑作も多く、アル・グリーンの「Let's Stay Together」、エルトン・ジョンの「Your Song」などはその完成度の高さも相まって、コンサート等での定番となっている。

アルバム

[編集]
  • 1968 Feelin' Good at the Cadillac Club (Gamble Records SG 5002)
  • 1970 Ebony Woman (Neptune NLPS 201)
  • 1971 Going East (Philadelphia International KZ 30580)
  • 1972 360 Degrees of Billy Paul (Philadelphia International KZ 31793)
  • 1973 Ebony Woman (Philadelphia International KZ 32118 - reissue of Neptune NLPS 201 )
  • 1973 Feelin' Good at the Cadillac Club (Philadelphia International KZ 32119 - reissue of Gamble SG 5002)
  • 1973 War of the Gods (Philadelphia International KZ 32409)
  • 1974 Live in Europe (Philadelphia International KZ 32952)
  • 1975 Got My Head on Straight (Philadelphia International KZ 33157)
  • 1975 When Love Is New (Philadelphia International KZ 33843)
  • 1976 Let 'Em In (Philadelphia International KZ 34389)
  • 1977 Only the Strong Survive (Philadelphia International KZ 34923)
  • 1979 First Class (Philadelphia International KZ 35756)
  • 1980 Best of Billy Paul (Philadelphia International Z 2-36314)
  • 1985 Lately (Total Experience TEL8-5711)[2]
  • 1988 Wide Open (Ichiban ICH 1025)[3]

脚注

[編集]
  1. ^ Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. p. 420. ISBN 1-904994-10-5 
  2. ^ Billy Paul- Lately album @Discogs.com Retrieved 3-10-2011.
  3. ^ Billy Paul- Wide Open album @Discogs.com Retrieved 3-10-2011.

外部リンク

[編集]