ニコラス・ジャリー

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ニコラス・ジャリー
Nicolás Jarry
2022年全仏オープンでのニコラス・ジャリー
基本情報
フルネーム Nicolás Jarry Fillol
国籍  チリ
出身地 同・サンティアゴ
生年月日 (1995-10-11) 1995年10月11日(28歳)
身長 198cm
体重 90kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2014年
ツアー通算 5勝
シングルス 3勝
ダブルス 2勝
生涯獲得賞金 5,048,335 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 2回戦(2023)
全仏 4回戦(2023)
全英 3回戦(2023)
全米 3回戦(2023)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 3回戦(2019)
全仏 ベスト8(2018)
全英 3回戦(2018)
全米 ベスト8(2018)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 18位(2024年1月7日)
ダブルス 40位(2019年3月18日)
2024年1月8日現在

ニコラス・ジャリー・フィジョル (Nicolás Jarry Fillol、1995年10月11日 - ) はチリサンティアゴ出身の男子プロテニス選手。ATPツアーでの優勝はシングルス3勝、ダブルス2勝。自己最高ランキングはシングルス18位。ダブルス40位。身長198cm、体重90kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。「ジェリー」等の表記揺れも見られる。

選手経歴[編集]

ジュニア時代[編集]

2013年 全仏ダブルスジュニア優勝[編集]

全仏オープン男子ジュニアダブルスで、同胞のクリスチャン・ガリンとのパートナーを組み、優勝を果たす。年間最終ランキングは830位。

2018年 ツアー初の決勝進出[編集]

2月のブラジル・オープンではATPツアー初の決勝進出を果たしたが、ファビオ・フォニーニに敗れた。年間最終ランキングは43位。

2019年 ツアー初優勝[編集]

スウェーデン・オープンではシングルスでツアー初優勝を果たした。年間最終ランキングは72位。

2020年 出場禁止処分[編集]

2019年末から2020年11月までの11ヶ月もの間、薬物規定違反によるすべてのテニス大会の出場禁止処分を受けることとなった。年間最終ランキングは989位。

2021年 チャレンジャー5勝目[編集]

2021年10月、ペルーリマで開催されたATPチャレンジャーツアー決勝でフアン・マヌエル・セルンドロを6-2, 7-5のストレートで破り、チャレンジャー5勝目を挙げて、11月1日付けの世界ランキングで162位まで上昇させた。年間最終ランキングは146位。

2022年 トップ150復帰[編集]

2022年コルドバ・オープンでのニコラス・ジャリー

2022年2月のコルドバ・オープンアルゼンチン・オープンではそれぞれ予選から本戦出場を決めたが、いずれも初戦敗退。3月、地元のサンティアゴ・チャレンジャーではワイルドカードを獲得したが、初戦敗退となった。5月には全仏オープンの予選に出場したが、予選決勝でフルセットで惜敗した。7月のスイス・オープンでは予選から準々決勝まで進出したが、アルベルト・ラモス=ビノラスにフルセットで敗れたが、2022年8月1日には世界ランキング104位まで上昇させた。

8月には予選を通過して2年ぶりに全米オープンへの出場権を獲得したが、1回戦で第13シードのマッテオ・ベレッティーニに2-6, 3-6, 3-6のストレートで初戦敗退。9月の韓国オープンでも予選通過して、本戦出場権を獲得。2回戦まで進出したが、第1シードかつ世界ランキング2位のキャスパー・ルードに2-6, 6-3, 3-6のストレートで敗れた。年間最終ランキングは152位。

2023年 ツアー3勝目 トップ20入り[編集]

1月、全豪オープンでは予選3試合を突破して、1回戦で第26シードのミオミル・キツマノビッチをストレートで破り、同大会本戦初勝利を挙げた。2回戦ではベン・シェルトンにストレートで敗退した。

2月、リオ・オープンではベスト4入り。準決勝では第1シードのカルロス・アルカラスに敗れた。

3月、地元のチリ・オープンでは決勝進出。決勝ではトマス・マルティン・エチェベリーをフルセットで下して、ツアー2勝目を挙げた。

4月、モンテカルロ・マスターズでは1回戦で第15シードのボルナ・チョリッチを6-2, 6-3、2回戦ではアレクセイ・ポピリンを3-6, 7-5, 6-4で破り、初の3回戦まで進出。3回戦では第2シードのステファノス・チチパスに3-6, 4-6のストレートで敗退した。マドリード・オープンではロマン・サフィウリンに2-6, 6-3, 3-6で初戦敗退。ローマ・マスターズではヤニック・ハンフマンに4-6, 4-6で初戦敗退。

5月、ジュネーブ・オープンでは決勝進出。決勝では第4シードのグリゴール・ディミトロフをストレートで下して、ツアー3勝目を挙げた。

6月、全仏オープンではグランドスラム初の4回戦進出を果たす。4回戦では第4シードのキャスパー・ルードにストレートで敗れた。

7月、ウィンブルドン選手権では第25シードとして出場し、初の3回戦進出を果たす。3回戦では第1シードのカルロス・アルカラスから1セットを奪う健闘を見せるも、3-6, 7-6(6), 3-6, 5-7で敗れた。

8月、ナショナル・バンク・オープンではウゴ・アンベールに6-4, 3-6, 4-6で初戦敗退。続くウエスタン・アンド・サザン・オープンでは1回戦でロマン・サフィウリンを4-6, 6-3, 6-3で破るも、2回戦を前に途中棄権となった。

9月、全米オープンでは第23シードとして出場して、初の3回戦まで進出。3回戦では第13シードのアレックス・デミノーに1-6, 3-6, 2-6のストレートで敗れた。

10月、チャイナ・オープンではベスト8入り。準々決勝ではアレクサンダー・ズベレフに6-1, 7-6(5), 6-3のフルセットで敗れた。続く上海マスターズでもマスターズ1000初のベスト8入りを果たす。準々決勝では第15シードのグリゴール・ディミトロフに6-7(2), 4-6のストレートで敗れた。

11月、スイス・インドアでは2回戦でアレクサンダー・ブブリクに6-7(3), 6-7(3)のストレートで敗れた。年間最終ランキングは19位。

ATPツアー決勝進出結果[編集]

シングルス: 3回 (1勝2敗)[編集]

大会グレード
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー・500シリーズ (0–0)
ATPツアー・250シリーズ (1–2)
サーフェス別タイトル
ハード (0–0)
クレー (1–2)
芝 (0–0)
カーペット (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2018年3月4日 ブラジルの旗 サンパウロ クレー(室内) イタリアの旗 ファビオ・フォニーニ 6-1, 1-6, 4-6
準優勝 2. 2019年5月25日 スイスの旗 ジュネーヴ クレー ドイツの旗 アレクサンダー・ズベレフ 3-6, 6-3, 6-7(8-10)
優勝 1. 2019年7月21日 スウェーデンの旗 ボースタード クレー アルゼンチンの旗 フアン・イグナシオ・ロンデロ 7-6(9-7), 6-4

ダブルス:2回 (2勝0敗)[編集]

結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2018年2月11日 エクアドルの旗 キト クレー チリの旗 ハンス・ポドリプニク=カスティージョ アメリカ合衆国の旗 オースティン・クライチェック
アメリカ合衆国の旗 ジャクソン・ウィズロー
7-6(4), 6-3
優勝 2. 2019年2月24日 ブラジルの旗 リオデジャネイロ クレー アルゼンチンの旗 マキシモ・ゴンザレス ブラジルの旗 トマス・ベルッシ
ブラジルの旗 ロジェリオ・ドゥトラ・シルバ
6-7(3), 6-3, [10-7]

成績[編集]

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2017 2018 2019 2020 通算成績
全豪オープン A 1R 1R A 0-2
全仏オープン 1R 1R 1R 0-3
ウィンブルドン 1R 2R 1R 1-3
全米オープン LQ 2R 1R 1-2

大会最高成績[編集]

大会 成績
ツアーファイナル A 出場なし
インディアンウェルズ 2R 2019
マイアミ 2R 2018
モンテカルロ 3R 2023
マドリード 1R 2023
ローマ 1R 2018, 2023
カナダ 1R 2023
シンシナティ 2R 2023
上海 QF 2023
パリ 2R 2023
オリンピック A 出場なし
デビスカップ GS 2019, 2023
ATPカップ A 出場なし

外部リンク[編集]