コトドリ
表示
コトドリ | |||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コトドリの雄
| |||||||||||||||||||||||||||
保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||||||||
学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Menura novaehollandiae Latham, 1801 | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Superb Lyrebird |
コトドリ(琴鳥/学名:Menura novaehollandiae)は、スズメ目コトドリ科に分類される鳥類の一種[1]。
概要
[編集]全長80-100cm。ただし、尾羽の長さが約60cmある。背面は灰色、腹面は乳白色、翼およびのどが赤茶色。オスはレースのような尾羽を持ち[2]、それが竪琴に似ているために和名の由来となっている[3]。オーストラリアの10セント硬貨に描かれている鳥である[4]。
分布
[編集]オーストラリア東海岸、クイーンズランド州サウス・イースト・クイーンズランド地域からニューサウスウェールズ州、ビクトリア州にかけての森林地帯に生息する。1950年前後にタスマニア州に移入された。オーストラリア固有種[5]。
生態
[編集]地上で、腐葉土や腐った木の枝を脚で後ろにかき出しながら、地中の昆虫やミミズなどの無脊椎動物を探しだし捕食する[6]。繁殖期になると雄は、1mほどの塚を落ち葉や枯れ木などをかき集めて作り、その上で求愛行動を行う。求愛行動は飾り羽のついた尾羽を上に持ち上げ、飾り羽を自分の体の上に覆うようにし[7]、他の鳥類の鳴き声をまねながらダンスをする[8]。個体によっては人が発する言語の他[9]、カメラのシャッター音、チェーンソーの音[10]、車のブレーキ音など人工的な音を真似出来る事も知られている[4]。
雌は1羽で巣を作り、一回の産卵で1つの卵を産み、一夫一妻で子育てを行う。
参考文献
[編集]- Field Guide to Australian Birds, Michael Morcombe, Steve Panish Publishing, 2004, ISBN 9781740215596
- A GUIDE TO LAMINGTON NATIONAL PARK, Lesley Hutley, Lamington Natural History Association,2006, P.180-181, ISBN 9780858812086
- 柴田佳秀 (2006). ポケット図解鳥の雑学がよーくわかる本. 秀和システム. p. 176. ISBN 9784798012872
- 藤原晴彦 (2007). 似せてだます擬態の不思議な世界. 化学同人. p. 167. ISBN 9784759813029
- 倉方秀憲「フランス語の「名づけ」の構造」『早稲田大学大学院文学研究科紀要. 第2分冊英文学 フランス語フランス文学 ドイツ語ドイツ文学 ロシア語ロシア文化 中国語中国文学』第61巻、早稲田大学大学院文学研究科、2016年2月、39-54頁、hdl:2065/48615、ISSN 13417525、NAID 120005775082、CRID 1050001202458881792。
- 小宮輝之 (2017). 鳥. 学研プラス. p. 202. ISBN 9784052045783
- マイケル・J・ライアン; 東郷えりか (2018). 動物たちのセックスアピール. 河出書房新社. pp. 24. ISBN 9784309253893
- おかがきPR課 広報広聴係「オージー・スラング・タイム オーストラリアのスラングを学ぼう」『広報おかがき』第1018号、岡垣町、2019年、22頁。
- 丸山貴史; しょうのまき (2020). オス・メスくらべるとこんなに違う つがい動物図鑑. かんき出版. pp. 100. ISBN 9784761275044
- 荒俣宏 (2021). 普及版世界大博物図鑑別巻1 絶滅・希少鳥類. 平凡社. p. 309. ISBN 9784582518665
- 小宮輝之; 掛川花鳥園; かげ (2022). ゆるゆる怪鳥図鑑. 学研プラス. pp. 50-51. ISBN 9784059201717
- 地球の歩き方編集室 (2022). W13 世界遺産 絶景でめぐる自然遺産 完全版. 地球の歩き方. p. 244. ISBN 9784059198505
脚注
[編集]- ^ 荒俣宏 2021, pp. 309.
- ^ 小宮輝之 2017, p. 202.
- ^ 倉方秀憲 2016, p. 42.
- ^ a b おかがきPR課 広報広聴係 2019, p. 22.
- ^ 地球の歩き方編集室 2022, p. 244.
- ^ 丸山貴史 & しょうのまき 2020, p. 100.
- ^ 柴田佳秀 2006, p. 176.
- ^ マイケル・J・ライアン & 東郷えりか 2018, p. 24.
- ^ 小宮輝之, 掛川花鳥園 & かげ 2022, p. 51.
- ^ 藤原晴彦 2007, p. 167.