キツリフネ
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キツリフネ | |||||||||||||||||||||
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Impatiens noli-tangere
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Impatiens noli-tangere L.[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
キツリフネ(黄釣船) | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Touch-me-not Balsam Yellow Balsam | |||||||||||||||||||||
変種・品種 | |||||||||||||||||||||
キツリフネ(黄釣船、学名: Impatiens noli-tangere[2])は、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草である。
リンネの『植物の種』(1753年) で記載された植物の一つである[3]。
分布
[編集]ユーラシア・北米大陸に広く分布する。基準標本はヨーロッパとカナダのもの[4]。
日本では北海道・本州・四国・九州の低山から山地にかけて分布し、水辺などのやや湿った薄暗い場所に自生する。ツリフネソウの分布域と類似するため、ともに群生していることも多い。
特徴
[編集]草丈は40-80 cmほどに生長する[5]。葉は鋸歯(縁がギザギザになる)で、楕円形から広披針形、ツリフネソウより楕円形に近い傾向がある。
花期は夏から秋(山地では 8月頃から、低地では9-10月)。葉の下から細長い花序が伸び、その先に3-4 cmほどの横長で黄色い花が釣り下がるように咲く。花弁状の萼と唇形の花びらをもち、距が長く筒状になっている。そのツリフネソウに似るが黄色い花が名前の由来になっている。
なお、その黄色い花と、後ろに伸びる距の先が巻かずに垂れること、また他のツリフネソウ属と同様に花が葉の下に咲くところが、ツリフネソウとの明確な相違点である。
大きく奥行きのある花がたくさん咲くので、主にクマバチなど大型のハナバチや、ツリアブ類などが好んで集まり、花に潜り込んで蜜を集める様子が観察される。
果実が熟すと、ホウセンカなどと同様に弾けて種子が飛び散るように拡がる。種小名の noli-tangere は「触るな」の意味で、果実に触るとはじけることに由来している[4]。
種の保全状況評価
[編集]日本の各都道府県で、以下のレッドリストの指定を受けている[6]。環境省としての、レッドリストの指定はない[7]。
品種
[編集]関連画像
[編集]脚注
[編集]- ^ “GRIN/NPGS Taxonomy information Impatiens noli-tangere L.” (英語). アメリカ合衆国農務省(USDA). 2011年10月15日閲覧。
- ^ 米倉浩司; 梶田忠 (2003-). “「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)”. 2011年10月19日閲覧。
- ^ Linnaeus, Carolus (1753) (ラテン語). Species Plantarum. Holmia[Stockholm]: Laurentius Salvius. p. 938
- ^ a b c 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、336頁。ISBN 4-635-09019-1。
- ^ 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月、360頁。ISBN 9784635090421。
- ^ “日本のレッドデータ検索システム(ツリフネソウ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2011年10月15日閲覧。
- ^ “植物絶滅危惧種情報検索”. 生物多様性情報システム (2007年8月3日). 2011年10月15日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- “キツリフネの標本データ”. 静岡県. 2011年10月15日閲覧。