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イシデ電

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

イシデ 電(イシデ でん、女性、1976年 - )は、日本漫画家、同人作家。

略歴

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小学館新人コミック大賞佳作受賞、コミックビーム漫画大賞佳作受賞、などを経て、2003年、『ラブフロムボーイ』『青春年金』が四季賞佳作に選ばれる。

2005年、『月光価千金』が第13回イキマンを受賞し月刊IKKIに掲載され、その後、同誌にて初連載『リアルワールド』 (桐野夏生原作)を開始。完結後に発売された『リアルワールド』の単行本は朝日新聞の書評欄にて取り上げられるなど、高い評価を得た。

2007年、コミックヨシモトにて『HŪS』(フース)を連載。2007年10月2日号をもってコミックヨシモト休刊のため連載は中断。

2008年、自身のブログで連載中の『私という猫』が幻冬舎から出版された。ねこメロ!にて『うばねこ~みぃさまとあたくし~』を連載。2009年4月vol.7をもってねこメロ!休刊のため連載は中断。

2009年に青木俊直岩岡ヒサエ志村貴子谷川史子らと同人サークル「腹ペコ戦隊はしレンジャー」を結成した(2011年7月には吉祥寺ソーラーギャラリーにて「はしレンジャー展」を開催[1])。同時期に、初のオリジナル長編作品を収録した単行本『月光橋はつこい銀座』を出版した。

2015年、単行本『ラブフロムボーイ』収載の「世界の終わりの、そのあとで」が、映像作家の上田浄介により同名タイトルで自主映画化[2]。福岡インディペンデント映画祭2016優秀作品に選出された[3]

2016年3月、猫雑貨&猫ギャラリー「猫の額」(杉並区高円寺)にて個展「墨の猫」を開催[4]

2018年2月、合同漫画誌『みんみん』を主宰し、創刊0号をコミティア123で販売[5]。執筆者はイシデ電、坂井恵理鹿島麻耶ヨコイエミとあるアラ子えすとえむ藤沢カミヤ窓ハルカさとオカヤイヅミ、中尊寺まい(ベッド・イン)+コナリミサト石川チカ安永知澄おざわゆき山本ルンルン

手芸を得意にしており、ぬいぐるみや猫をモチーフにした食器などを制作して販売している。2018年8月にはtwitterにて猫型の「海苔立て」を発表し[6]、話題となった[7]

2019年、1月12日発行の「コミックビーム」2019年2月号にて『猫恋人』の連載が最終回に。また、自身のnoteにて連載中の『私という猫』が第3部をもって完結し、同年2月22日に単行本化されることが明らかにされた。

作品リスト

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  • 『リアルワールド』(原作:桐野夏生)小学館〈IKKIコミックス〉、2007年、上・下巻
  • HŪS(原作:後藤ひろひと)掲載誌休刊のため連載中断。
  • 『私という猫』幻冬舎〈バーズコミックス スペシャル〉、2008年
  • 『月光橋はつこい銀座』幻冬舎〈幻冬舎コミックス〉、2009年、全1巻
    • 『月光橋はつこい銀座』(kindle版)でんや、2016年、全3巻(コミックス版を各2話ずつ収録したもの)
  • うばねこ〜みぃさまとあたくし〜 掲載誌休刊のため連載中断。
  • 『土曜ランチ!』竹書房、2014年 - 2015年、全2巻
  • 『ラブフロムボーイ』朝日新聞出版、2012年、既刊2巻(2巻目はKindle版のみ)
  • 『私という猫 〜呼び声〜』幻冬舎〈バーズコミックス スペシャル〉、2013年
  • 『私という猫《新装版》』幻冬舎〈バーズコミックス スペシャル〉、2014年(同人誌発表の番外編、書き下ろしを追加[8]
  • 『逃げ腰 怨さんぽ 〜ヘタレ女のミステリーツアー』実業之日本社、2014年
  • 『餅巣菓さんに呼ばれる』集英社〈ヤングジャンプコミックス〉、2014年
  • 『みやこむーむー』小学館〈ビッグコミックススペシャル〉、2014年
  • 『ねこ島出張所の人びと』 (Kindle版)集英社〈マーガレットコミックスDIGITAL〉、2015年、既刊1巻
  • 『逆流主婦ワイフ』KADOKAWAエンターブレイン〈ビームコミックス〉、2015年 - 2016年、全2巻
  • 『晴れ間に三日月』集英社〈オフィスユーコミックス〉、2016年
  • 『猫恋人』KADOKAWA/エンターブレイン〈ビームコミックス〉、2017年 - 2019年、既刊1巻(連載第1-7話まで収録、巻数表示無し。以降8-14話は単行本化未定)
  • 『漫画家さんのおいしいさしいれ』ホーム社〈ホーム社書籍扱コミックス〉、2019年(42人の漫画家によるアンソロジーに寄稿)
  • 『私という猫 〜終の道〜』幻冬舎〈バーズコミックス スペシャル〉、2019年2月22日発売
  • おいしい二拠点 集英社@BAILA」2022年10月26日[9] -

脚注

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  1. ^ Inc., Natasha,. “腹ペコ戦隊志村貴子、谷川史子ら「はしレンジャー展」開催 - コミックナタリー”. コミックナタリー. 2018年11月16日閲覧。
  2. ^ 映画『世界の終わりの、そのあとで』を制作しました – KOENJI OFFICE”. koenjioffice.jp. 2018年11月16日閲覧。
  3. ^ 福岡インディペンデント映画祭(FIDFF) - Fukuoka Independent Film Festival”. www.fidff.com. 2018年11月16日閲覧。
  4. ^ “高円寺の猫ギャラリーで漫画家・イシデ電さん個展 「私という猫」原画も” (日本語). 高円寺経済新聞. https://koenji.keizai.biz/headline/427/ 2018年11月16日閲覧。 
  5. ^ Inc., Natasha,. “合同誌「みんみん」ティアで販売、イシデ電、おざわゆき、窓ハルカら16名が参加 - コミックナタリー”. コミックナタリー. 2018年11月16日閲覧。
  6. ^ イシデ電『猫恋人』発売中 on Twitter」『Twitter』。2018年11月16日閲覧。
  7. ^ “【取材】海苔が好きすぎて専用のお皿を制作した漫画家 - IRORIO(イロリオ)” (日本語). IRORIO(イロリオ). (2018年8月11日). https://irorio.jp/kaseisana/20180811/484515/ 2018年11月16日閲覧。 
  8. ^ Inc., Natasha,. “イシデ電「私という猫」復刊、同人誌発表の番外編も収録 - コミックナタリー”. コミックナタリー. 2018年11月16日閲覧。
  9. ^ “BAILAのWebサイトにマンガカテゴリ誕生、イシデ電とユニがオリジナル新連載”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年10月26日). https://natalie.mu/comic/news/499058 2022年10月27日閲覧。 

関連項目

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  • 志村貴子 - アシスタントを務めた経験があり、特に親交が深い。現在でも互いに仕事を手伝い、志村の単行本にあとがきなどを描き下ろしている。

外部リンク

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