Mobileye

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Mobileye (モービルアイ)
種類
子会社
業種 自動車
設立 1999年 (23年前) (1999)
創業者 Mr. Ziv Aviram & Prof. Amnon Shashua
本社
主要人物

Amnon Shashua, Chairman of the Board and CTO
Ziv Aviram, President & CEO
Ofer Maharshak, Senior VP, Chief Financial Officer
Isaac Litman, CEO, Mobileye Products
Gaby Hayon, Senior VP, Research and Development
Elchanan Rushinek, Senior VP, Engineering
Gideon Stein, Chief Research Scientist
Itay Gat, VP of Production Programs
Yoram Gdalyahu, VP of Algorithms Development
Andras Ferencz, CTO, Mobileye Inc.
Pini Segal, VP of Finance & Human Resources
Norio Ichihashi, Senior VP, Pacific Region

Shotaro Kawahara, CEO, Mobileye Japan Ltd.
利益
108,370,000 (2016年) ウィキデータを編集
従業員数
世界で350人
親会社 インテル
ウェブサイト www.mobileye.com

Mobileye (モービルアイ)は、インテルの子会社で、単眼カメラでの衝突事故防止・軽減を実現し、先進運転支援システム(ADAS)の発展に貢献するテクノロジー企業である。人工視覚画像処理技術、多技術的応用、情報技術とを組み合わせ安全運転実現のための幅広い解決策を提供している。研究拠点はイスラエルエルサレムにある。セールス・マーケティングオフィスはカリフォルニア州ロサンゼルスミシガン州 デトロイトキプロス島ニコシア東京にある。

歴史[編集]

Mobileyeは1999年にAmnon Shashuaによって設立された。Shashuaは設立前にアルゴリズム処理されたソフトとカメラのみを用いて車両を検知する視覚システムを開発している。Ziv Aviraと共に、同社の研究開発部署をイスラエルエルサレムに設置した。当初、Mobileyeはアルゴリズムを発展させ、EyeQチップと呼ばれるプロセッサーチップを開発。Mobileye独自の全ての画像処理アルゴリズムはEyeQチップに適用されている。数年におよぶ試験の末、チップとソフトアルゴリズムはoriginal equipment manufacturerOEM)へと商品化された。同社の最重要顧客はBMWゼネラルモーターズボルボといった自動車メーカーである。それぞれのTier 1エレクトロニクスサプライヤーはMobileyeのテクノロジーをそれぞれの製品である車両と統合している。最初は新車を買う際のオプションとしてであったが、近年では新車の標準装備となっている。2006年、Mobileyeはアフターマーケット部門を設立。その部門ではフィリピンにある自社工場(IMI)で生産された製品を取り扱っている。アフターマーケット製品は国際的に全大陸のディストリビューターによってトラック、バスの車両群や、車販売代理店、車用品店などに売られている。

2017年3月13日、米インテルによって153億ドルで買収された[1]。Mobileyeは画像認識用半導体の設計に長けており、その技術的知識と技能を手中に収める目的があったと思われる。

沿革[編集]

受賞歴[編集]

  • Mobileye - 国際フリート産業賞(Fleet Europe、Fleet Europe、2010年10月)
  • Volvo S60 – プレスティジアスプラスX賞:イノベーション部門(2010年6月)
  • Mobileye社エンジニアとVolvoの共同発展プログラムによる、歩行者検出と全自動ブレーキシステムが評価され受賞 [16]
  • Mobileye C2-270 衝突予防システム - フリート安全フォーラム高推奨アワード:フリート安全性製品部門(Brake - Road Safety Charity、2010年7月)
  • MobileyeC2-170 安全システム - フリート安全フォーラムアワード:フリート安全性製品部門(Brake - Road Safety Charity、[17]、2009年7月)
  • EyeQ2 ビジョンプロセッサー - 最優秀エレクロニックデザイン2008:最優秀自動車デザイン部門(Electronic Design Magazine、[18]、2008年12月)
  • Mobileye社 - 最も有望な新会社トップ10に選出(Calcalist Magazine、[19]、2008年9月)
  • Mobileye社 – 発展的企業に選出(イスラエルプレジデンシャル会議、[20]、2008年5月)
  • Mobileye社 – 独創的企業オブザイヤー賞:自動車産業部門(Frost&Sullivan、[21]、2006年12月)
  • Mobileye社 – イノベータートップ100に選出(Red Herring Magazine、[22]、2005年12月)

テクノロジー[編集]

車両検知[編集]

Mobileyeの車両検知は独自のアルゴリズムにより、車両・バイク・トラックといったあらゆる乗り物を、昼夜問わず検知することが可能。この検知技術はMobileyeの多くの機能の中核を担っている。前方車両衝突警報・衝突緩和システム・前方車間距離警報・アダプティブクルーズシステムなどがこれにあたる。

前方車両衝突警報[編集]

前方を走行する車両と一定の車間距離を保つことが、事故軽減に重要な役割を果たすということが、近年になり世界中の交通当局にも認識されはじめており、その為の強化策を打ち出す国も増えてきている[23]。 前方車両衝突警報は前方の道路情報をモニタリングし、衝突の危険がある場合には警告するシステムである[24]。 当社の視覚ベースの車両検知技術が基になっている前方車両衝突警報は、ドライバーが前方車両と急接近した際に警告するシステムである。

2011年、当社は世界で初めて、BMW・GM・オペルといった自動車にOEMとして前方車両衝突警報システムを導入した。

前方車間距離警報[編集]

Mobileyeの前方車間距離警報はあらゆる条件下(光量・天候)でも作動し、走行車線の前方車両との距離を検知し、その車両位置までの予測時間を正確に割り出す。走行車線上の最も近い車両を検知し、危険を予測し、ドライバーに警告する。

車線逸脱警報[編集]

車線逸脱警報システムは走行車線を認識し、その車線から車両が逸脱、もしくはその危険があると予測したときに警告するシステムである。現段階では、前方の車線認識が可能である[25]

Mobileyeは車線逸脱警報システムの発展により深刻な交通事故の主要原因(わき見運転、居眠り運転中に警告することができるため)の解消に貢献すると述べている。

この車線逸脱警報システムはすでにGM・BMW・Volvoといった製造プラットフォームに組み込まれ始めており、様々な車両メーカーへと提供されている。

当社の車線認識アルゴリズム(他の全機能と同じくモノクロームイメージセンサを採用)は、グローバルアプリケーションとして発展してきた為、あらゆる道路標識にも対応可能である。

全米交通安全局(NHTSA)[編集]

現時点の車線逸脱・前方車両衝突警報の複合製品の自動車市場において、Mobileyeは全米交通安全局も推奨している単眼センサーを使用している唯一のサプライヤーであると言われている。同複合製品は開発が進んでおり、2011年に初版が導入された(数車種のBMW・GM・オペル車に世界初視覚のみでの車線逸脱警報・前方車両衝突警報のOEMとして)。

歩行者衝突警報[編集]

Mobileyeの歩行者検知テクノロジーは単眼カメラで行う画像処理、オプティックフロー分析高度なパターン認識が基となっている技術である。ビデオグラフィックアロー解像イメージャVGAによって前方30メートルの範囲で歩行者を検知する。高解像イメージャの場合では前方60メートルまで検知範囲を拡大することができる。

アフターマーケット(後付け製品)[編集]

2007年からMobileyeはほぼ全車種に対応する後付け製品の発売を開始。この後付け製品にも独自の視覚ベースの先進運転支援技術(グローバル規模で展開している自動車メーカーが採用するテクノロジー)が後付け製品にも採用されている。Mobileye C2製品は、車線逸脱警報(LDW)、前方衝突警報(FCW)、前方車間距離警報(HMW)、歩行者衝突警報(PCW)等が含まれている。これらのシステムは物流管理システム(FMS)にも使われ初めており、無意識レベルの運転への姿勢や運転の特徴等を管理者と共有することができる。

日本におけるアフターマーケット事業[編集]

日本における正規販売代理店は2社存在する。ジャパン・トゥエンティワン株式会社とMDJ株式会社である。ジャパン・トゥエンティワン株式会社は2011年からアイモバイル株式会社を日本におけるマスターディストリビューターとして、アフターマーケット製品であるC2-270を販売。アイモバイル株式会社は2014年2月に100%親会社のジャパン・トゥエンティワン株式会社と合併、ジャパン・トゥエンティワン株式会社アイモバイル事業部としてその事業を継承している。

MDJ株式会社は、関連会社が行う自動車事業と合わせて各メーカーやフリート(運送会社)への販売・サービスを行う。

出典[編集]

  1. ^ Lunden, Ingrid「Intel、Mobileyeを153億ドルで買収―自動運転テクノロジーの拠点をイスラエルに移す | TechCrunch Japan」『TechCrunch Japan』。2018年11月7日閲覧。
  2. ^ Mobileye's LinkedIn Profile”. Linkedin.com. 2011年11月13日閲覧。
  3. ^ View ST Microelectronics Press Release”. 2007年9月22日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年2月2日閲覧。
  4. ^ View Magna Press Release[リンク切れ]
  5. ^ Gabay, Eran (2008年4月2日). “Goldman Sachs investing $100m in startup Mobileye”. Haaretz.com. 2011年11月13日閲覧。
  6. ^ View PRNewswire Press Release”. Newswiretoday.com (2008年1月15日). 2011年11月13日閲覧。
  7. ^ View VDO News Release[リンク切れ]
  8. ^ View Volvo's Press Release[リンク切れ]
  9. ^ View News Wire Today”. Newswiretoday.com (2008年3月24日). 2011年11月13日閲覧。
  10. ^ View High Beam News Article”. Highbeam.com. 2011年11月13日閲覧。[リンク切れ]
  11. ^ View STMicroelectronics Press Release”. 2008年10月23日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年2月2日閲覧。
  12. ^ See Press Release[リンク切れ]
  13. ^ Mobileye raises $37 million US Dollars[リンク切れ]
  14. ^ アーカイブされたコピー”. 2011年7月14日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年2月2日閲覧。
  15. ^ Lunden, Ingrid「Intel、Mobileyeを153億ドルで買収―自動運転テクノロジーの拠点をイスラエルに移す | TechCrunch Japan」『TechCrunch Japan』。2018年11月7日閲覧。
  16. ^ Awards”. Fleet Safety Forum (2010年7月1日). 2011年11月13日閲覧。[リンク切れ]
  17. ^ Fleet Safety Forum Award Winners”. 2009年12月20日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年2月2日閲覧。
  18. ^ 2008 Winner's List”. Electronicdesign.com (2008年12月4日). 2011年11月13日閲覧。
  19. ^ כלכליסט - טכנולוגי - הסטארט-אפים המבטיחים: מקומות 10-4”. Calcalist.co.il (1995年6月20日). 2011年11月13日閲覧。
  20. ^ View Press Release at PRzoom”. Przoom.com (2008年5月22日). 2011年11月13日閲覧。
  21. ^ Frost & Sullivan Press Release”. Frost.com (2006年12月14日). 2011年11月13日閲覧。
  22. ^ View Press Release”. Allbusiness.com (2004年12月9日). 2011年11月13日閲覧。
  23. ^ Richard Bishop, "Intelligent vehicle applications worldwide", IEEE Intelligent Systems (February, 2000), pp 78-81.
  24. ^ Federal Motor Carrier Safety Administration, "Concept of Operations and Voluntary Operational Requirements for Forward Collision Warning Systems", U.S Department of Transportation (July, 2005)
  25. ^ Federal Motor Carrier Safety Administration, "Concept of Operations and Voluntary Operational Requirements for Lane Departure Warning Systems", U.S Department of Transportation (July, 2005)

外部リンク[編集]

座標: 北緯52度18分36秒 東経4度52分07秒 / 北緯52.31012度 東経4.86856度 / 52.31012; 4.86856