KAPシステム

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KAPシステム(カップシステム)は鉄骨専用3DCADソフトウェア の一種。清水建設グループの日本ファブテックが開発[1]

用途[編集]

コンピューター上に鉄骨モデルを作成し、図面の自動作成等を行うシステムである[1]

システム本来の目的はファブリケーターにおける業務の省力化である[1]。さらに近年では他業種のCADシステムと属性情報を付与したモデルのデータを連携することで、建設業界におけるBIMツールとしても活用されている[2]

沿革[編集]

開発は1972年に始まり、また外販は1983年から始まり、当時はスーパーミニコン用であった。現在はMicrosoft Windows版を販売している[3][4]

当初は片山鉄工所が開発・販売を行っていたが、現在は日本ファブテックが行っている[5]。また初期導入から高度な利用方法までの教育や実務サポートも行なっている[1]

  • 1972年 - 電電公社リモートシステムDEMOS採用[4]
  • 1972年 - 2次元原寸型板システムとして開発に着手[4]
  • 1974年 - 3次元鉄骨トータルシステムとして開発に着手[4]
  • 1983年 - スーパーミニコンEDS2採用。
  • 1983年 - KAP/BS(ビル鉄骨専用)を開発し外販を開始[4]
  • 1985年 - 汎用マクロ言語(Boneコマンド)を開発[4]
  • 1987年 - ワークステーション SunOS採用[4]
  • 1991年 - 汎用グラフィックライブラリ(KGL)を開発[4]
  • 1993年 - OpenGLを利用した3次元グラフィックスを開発[4]
  • 1996年 - パソコン Solaris採用[4]
  • 1999年 - パソコン TurboLinux Ws10.0採用[4]
  • 2000年 - Webブラウザを利用した材料集計システムの開発[4]
  • 2003年 - パソコン TurboLinux Ws Fuji採用。
  • 2008年 - パソコン TurboLinux Client採用。
  • 2008年 - 操作性を一新したEasy-KAPを開発[4]
  • 2010年 - 汎用CAD実寸法師との連携を開始[4]
  • 2011年 - パソコンVine Linux5.2採用[4]
  • 2011年 - 設備系CADとの連携を開始[4]
  • 2013年 - 階段系CADとの連携を開始[4]
  • 2014年 - ELV(昇降機)CADとの連携を開始[4]
  • 2015年 - パソコン Vine Linux6.0採用。
  • 2015年 - タブレット用のアプリを開発[4]
  • 2016年 - 上流設計CADとの連携を開発。
  • 2018年 - パソコン Windowsを採用。
  • 2018年 - Windows-KAPの開発[4]
  • 2019年 - 鉄骨梁貫通孔補強材の検討におけるクラウド判定機能を開発[6]
  • 2019年 - KAP for Revitを開発[4] [2]
  • 2020年 - クラウドリモートを開発[4]
  • 2021年 - パソコンUbuntu Linux採用。
  • 2021年 - ELV関係鉄骨の対応。
  • 2021年 - CWファスナーの連携を開始。
  • 2021年 - ST-Bridge Ver2.0に対応。
  • 2021年 - リモートワークへの需要に併せてクラウドによるWEB-APPサービス開始[7]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d KAP”. 日本ファブテック. 2022年8月13日閲覧。
  2. ^ a b KAPシステムとRevitの一体化、鉄骨の建築生産プロセスをリアルタイム共有”. ITmedia. 2022年8月14日閲覧。
  3. ^ システムの概要”. KAPシステム. 2022年8月13日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 沿革”. KAPシステム. 2022年8月13日閲覧。
  5. ^ 沿革”. 日本ファブテック. 2022年8月13日閲覧。
  6. ^ 鉄骨梁貫通孔補強材EGリングZタイプを販売開始”. 日本ファブテック. 2022年8月14日閲覧。
  7. ^ 鉄骨専用CAD「KAPシステム」がテレワークに対応”. けんせつPlaza. 2022年8月14日閲覧。

外部リンク[編集]

日本ファブテック

KAPシステム