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CNHグローバル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ケースIHのトラクター(STX480)
ニューホランドのトラクター(TM135)
ケースCEの油圧ショベル(9033)

CNHグローバル(CNH global, NYSECNH)は1999年から2013年まで存在していた農業機械建設機械メーカー。農業機械部門ではジョン・ディアに次いで世界第2位の規模をもち、建設機械部門においてもキャタピラーコマツに次いで世界第3位の規模をもつ企業である。創業の地はオランダアムステルダムであるが、本社はアメリカイリノイ州ブルーリッジにおかれており、株式の87.4%をイタリアのフィアット・インダストリアルが保有していた。2013年にそのフィアット・インダストリアルと合併して、CNHインダストリアルとなった。

農業機械部門においては、同社の売り上げの約70%を占めるトラクターと、そのアタッチメントやローダー、モアー、収穫機、ヘイベーラー、移植機、シーダー、スプレーヤー、耕起設備などを製造している。

建設機械部門においても、アーティキュレーテッドトラック、バックホーローダー、クローラーローダー、ブルドーザー油圧ショベルフォークリフト等、多種多様な機種を生産している。

CNHグローバルのディーラー網は160カ国に12000店以上を数え、アメリカ、中国インドを含む16カ国に31の工場を現在保有している。また、研究開発施設も12カ国に26施設を保有している。

CNHグローバルが保有するブランド

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  • 建設機械
    • ケースCE - 住友建機から油圧ショベルの供給を受け、Caseブランドで米州および欧州で販売している。なお、ミニショベルに関してはコベルコ建機から供給を受けている。
    • ニューホランド- コベルコ建機から油圧ショベルの供給を受け、NEW HOLLANDブランドで販売。
    • コベルコ建機 - 株式の20%をCNHグローバルが保有。またニューホランド建機部門へ油圧ショベルの技術供与を行っている。

歴史

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  • 1907年
    フォード・モーター傘下のヘンリー・フォード・アンド・サン社が世界で初めて大量生産されることになるフォードソン・トラクターのプロトタイプを製作。
  • 1917年
    フォードソン・トラクターF型の大量生産開始。
  • 1910年
    ワルクフイゼン・レオン・クレイスがベルギーで収穫機の生産を開始。
  • 1919年
    フィアットが702型トラクターの大量生産を開始。
  • 1947年
    牧草機械メーカー・ヘストンがアメリカ・カンザス州で創業。
    スペリーがニューホランドを買収、スペリー・ニューホランドとなる。
    ハイドロリック・エンジニアリング・カンパニーがカナダトロントで創業。バーサティルブランドの農機具の製造開始。
  • 1963年
    ハイドロリック・エンジニアリング・カンパニーがバーサティルと改名。
  • 1964年
    スペリー・ニューホランドが、当時ヨーロッパ最大のコンバインメーカーとなったクレイスを買収。
    フォードトラクターの工場がイギリス・エセックス州バシルドンに移動。
  • 1966年
    バーサティル (Versatile) が200馬力以上の四輪駆動トラクターの生産台数世界一を記録する。
    フィアットが農機・建機部門を創出。
  • 1974年
    フィアットの農機・建機部門がアメリカのアリス・チャルマーズと業務提携、フィアット・アリス名義での生産開始。
    フィアットは、ランボルギーニ・トラットーリ社の全株式を取得し、フィアット・トラットーリ社を設立。
  • 1975年
    フィアット・トラットーリ社がラベルダの株式の大部分を買収。
    フォード、トラクターの生産をブラジル・サンパウロでも開始。
    ブラウドブドウ収穫機の生産を開始。
  • 1977年
    フィアット・トラットーリが北米市場重視戦略からへストンを買収。
    フィアット・トラットーリが中・小型トラクターを生産していたアグリフィルを買収。
    バーサティルがバーサティル農機と改名。
  • 1984年
    フィアット・トラットーリがフィアットアグリと改名。
    フィアットアグリがラベルダを通じブラウドの株式の75%を買収。
  • 1986年
    フォードがスペリー・ニューホランドを買収、フォード・ニューホランドと改名。
  • 1988年
    フィアットアグリとフィアット・アリスが業務統合、農機・建機メーカー・フィアットジオテックを創出。
    ヘストンとブラウドがフランスに合資会社・ヘストン・ブラウドを創立。
  • 1991年
    フィアットがフォード・ニューホランドを買収、フィアットジオテックと統合し、NHジオテックと改名。
    バーサティル農機がフォード・ニューホランドの一部門となる。
  • 1993年
    NHジオテックがニューホランドと改名。
    FH建機がフィアット日立建機と統合、ニューホランドの建機部門の製造を担当する。
  • 1994年
    ニューホランドが新デザインのコーポレート・マークを公表。
  • 1996年
    イヴェコカミンズの間で欧州エンジン協定が結ばれ、ニューホランドへのエンジン供給の中心となることが決定する。
    ニューホランド、アメリカ・フロリダ州オーランドで開催された農機展で24のニューモデルを発表。
    ニューホランドNVがニューヨーク証券取引市場に上場。
  • 1997年
    ニューホランドがフォード・モーター・クレジット社を買収、ニューホランド製品のアメリカ・カナダでのファイナンス・リース業務を開始する。
    ニューホランド、マニトー[1]との業務提携によりテレハンドラーの製造開始。
  • 1998年
    ニューホランドがインドに工場新設、35~75馬力のトラクターの生産を開始。
    ニューホランド、カナダのフレキシコイル社と業務提携、播種・耕起機器の製造を開始。
    ニューホランド、トルコトルク・トラクターと業務提携、持ち株比率を35%に拡大。
    ニューホランドファイナンス、従来のイギリスのみでの活動からイタリア、フランス、ドイツでも活動を開始。
  • 1999年
    ニューホランドNVとケース社との統合によりCNHグローバル創立。
  • 2000年
    CNHグローバルが世界のトラクター、コンバイン市場で売上台数1位を記録。建機においても世界第3位となる。

日本におけるCNHグローバル

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一時期クボタがフィアットブランドのトラクターを輸入販売していた。

現在、日本ニューホランドがニューホランドブランドの農業機械とケースIHブランドのトラクターを、三菱農機三菱重工傘下)がケースIHブランドのトラクターを輸入販売している。 日本のIHI子会社のIHIシバウラは、ニューホランドブランドの農業機械をOEM生産していた。 現在はクボタからトラクターを調達している。

また、コベルコ建機神戸製鋼子会社)と住友建機住友重機械子会社)が業務提携を結んでおり、一部製品のOEM供給を行っている。

関連項目

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外部リンク

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