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黄旭華

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黄 旭華
プロフィール
出生: 1926年3月12日
職業: 研究者
籍貫地 広東省掲陽市
出生地: 広東省汕尾市
各種表記
繁体字 黄旭華
簡体字 黄旭华
拼音 Huáng Xùhuá
和名表記: こう きょくか
英語名 Huang Xuhua
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黄 旭華(こう きょくか、1926年3月12日 - )は、中国の機械工学者。中国工程院の院士。中国船舶重工集団719研究所の名誉所長[1]。中国初の原子力潜水艦の開発に貢献。

略歴

1926年、広東省汕尾市に生まれる[2]

1949年、上海交通大学卒業[2]

1958年、中国原子力潜水艦開発の計画に選出され、遼寧省葫芦島の研究所で勤務[3]

1974年、設計した1番艦「長征1号」就役[3]

1983年、二代目の原潜総設計者に就任[3]

1994年、中国工程院の初の院士に選出[2]

受賞歴

(中国政府による賞)

  • 2013年 - 感動中国年度人物
  • 2017年11月 - 全国道德模範[4]
  • 2018年4月 - 「世界に影響を与えた華人」名誉賞[5]
  • 2019年9月 - 共和国勲章
  • 2019年9月 -「最美奮闘者」称号[6]

争議

中国政府系メディアは、黄をたたえる記事を掲載。国家機密を守るため人知れず生活し、30年間も父母に消息を知らせなかったなどとして、黄の国家に対する無私の貢献ぶりを紹介し[7]、中国の「原子力潜水艦の父」と称した[8]

一方で批判的な意見も見られる。2018年4月、山東省の元弁護士はネットで「30年も父母と音信不通となるのは、親不孝の畜生だ」などと批判した。その後、県公安局は捜査に着手し、元弁護士に10日間の行政拘留と罰金500人民元の支払いを命じた[7]

2018年11月、中国の作家李忠效は中国海軍の歴史を振り返り、原子力潜水艦は多くの科学者によって共同で開発されたものであり、「父」はいないと述べた[9]。なお、原艦の研究開発に参加した研究者は関連部門に手紙を書き、「共和国勲章」は黄旭華氏ではなく、一代目の総設計者である彭士祿に授与すべきと主張した[10]

脚注

  1. ^ 深川 耕治 (2018年6月29日). “中国造船企業の社長拘束、国産空母計画に影響か”. 世界日報. 2019年10月8日閲覧。
  2. ^ a b c 黄旭華” (中国語). 中国工程院. 2019年10月8日閲覧。
  3. ^ a b c Zhou, Laura (2017年11月20日). “Top honour for 93-year-old engineer behind China’s first nuclear submarine” (英語). South China Morning Post. http://www.scmp.com/news/china/diplomacy-defence/article/2120605/top-honour-engineer-behind-chinas-first-nuclear 2018年2月19日閲覧。 
  4. ^ Nuclear sub designer, 93, is honored” (英語). China Daily (2017年11月21日). 2019年10月8日閲覧。
  5. ^ 俳優で監督の呉京が「世界に影響を与えた華人大賞」を受賞”. 人民網 (2018年4月4日). 2019年10月8日閲覧。
  6. ^ “最美奋斗者”名单” (中国語). 新華網 (2019年9月25日). 2019年10月8日閲覧。
  7. ^ a b 中国原潜の父をネットで侮辱、元弁護士を行政拘留ー山東”. 中国安全情報局 (2018年2月22日). 2019年10月8日閲覧。
  8. ^ “中国核潜艇之父”黄旭华的眼睛又“亮”了-新华网”. 新華網. 2018年1月13日閲覧。
  9. ^ 中国核潜艇没有"之父" 就算有也不应是黄旭华” (中国語). 新浪軍事 (2018年12月6日). 2019年10月8日閲覧。
  10. ^ 共和国勋章应该授予彭士禄” (中国語). 中国核電信息網 (2019年9月2日). 2019年10月8日閲覧。