コンテンツにスキップ

大島正満

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Bcxfubot (会話 | 投稿記録) による 2023年2月20日 (月) 11:27個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (外部リンクの修正 (ci.nii.ac.jp) (Botによる編集))であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

大島 正満 (おおしま まさみつ、1884年6月21日 - 1965年6月26日) は 日本生物学者 (動物学)。理学博士農学博士
シロアリの研究を行った[1]が、台湾勤務時代にスタンフォード大学に留学し、D.S.ジョーダンのもとで魚類研究を行った。特にサケ科淡水魚類[2]を中心に動物学の研究を行い、「サラマオマス」(サクラマスの亜種、現在はタイワンマスと呼ぶ) を命名した[3]。2001年より台湾の2000元札にタイワンマスが印刷されている。台湾では、20数種類の淡水魚の新種を命名し、台湾淡水魚の父と呼ばれている。

略歴

主要論文

著書

  • 生物学通論 冨山房 昭和3年10月15日
  • 冷凍と冷蔵 文堂新光社 昭和6年6月1日
  • 動物學汎論 上巻 冨山房 昭和7年6月25日
  • 動物學汎論 下巻 冨山房 昭和8年3月8日
  • 動物物語 講談社 昭和8年4月10日
  • 不定芽 刀江書院 昭和9年7月5日
  • 近世生物通論 冨山房 昭和9年8月27日
  • 動物奇談 講談社 昭和11年10月23日
  • 結婚と優生 大日本国書株式会社 昭和12年5月27日
  • 魚 三省堂 昭和15年1月15日
  • 随筆集 魚籠 実業之日本社 昭和16年4月1日
  • 南国の驚異 大坂屋號書店 昭和18年7月15日
  • 科学物語 実業之日本社 昭和19年6月20日
  • 毒蛇解説 北隆館 昭和19年10月5日
  • 少年科学物語 大日本雄弁会講談社 昭和16年[5][6]
  • 人類進化史 實文館 昭和24年2月25日
  • 古代動物ものがたり 新潮社 昭和24年10月25日
  • 小さな進化者物語 講談社 昭和24年12月1日
  • クラーク先生の足跡 広島図書株式会社 昭和25年3月1日
  • 後編 動物物語 妙義出版社 昭和25年3月20日
  • 海の魚・河の魚 広島図書株式会社 昭和25年5月1日
  • 続 少年動物物語 常磐印刷所 昭和26年8月5日
  • 動物の世界 同和春秋社 昭和27年1月31日
  • 応用動物事典 北隆館 昭和36年5月25日

参考書籍

  • 大島正満 『サケ科魚類論集』[7] 淡水魚保護協会、1981年2月。
  • 大島正健(著)、大島正満・大島智夫(補訂) 『クラーク先生とその弟子たち』 教文館、1993年 補訂増補版再刊。ISBN 4764265230
    • 1937年初版 (帝国書院)。さまざまな出版社から増補版が出版された。智夫は正満の八男。
  • 大島正満 『不定芽』 刀江書院、1934年7月。
    • 自伝的随筆集。作中には大島は 「M」、金山平三は 「石山平三」 として登場する (夏目漱石新渡戸稲造などはそのまま)。

脚注

  1. ^ 大島正滿「日本内地産白蟻」『動物学雑誌』第20巻第242号、1908年12月、512-517頁、doi:10.34435/zm001061ISSN 0044-5118NDLJP:10828211 
    大嶋正滿「臺灣産白蟻に就て」『動物学雑誌』第22巻第260号、1910年6月、343-346頁、doi:10.34435/zm001127ISSN 0044-5118NDLJP:10828582 
    大島正滿「白蟻豫防用藥劑塗布試驗成績」『建築雑誌』第324号、日本建築学会、1913年12月、658-671頁、ISSN 00038555NAID 110006326008  (Paid subscription required要購読契約)
  2. ^ 大島正滿「米國産鮭の習性」『動物学雑誌』第33巻第394号、東京動物學會、1921年、259頁、NAID 110003358775NDLJP:10831332 
    大島正滿「阿寒湖より移植せられたる姫鱒の現状」『動物学雑誌』第34巻第399号、1922年2月、1-13頁、doi:10.34435/zm001694ISSN 0044-5118NAID 110003358790NDLJP:10831400 
    大島正満「ヤマメ及びアマゴの系統並びに生活史に関する二三の知見」『自然科学』第4巻、1929年、129-150頁。 
    大島正満「鮭鱒族の稀種田澤湖の國鱒に就て」『日本學術協會報告』第16巻、1941年、254-259頁、NAID 10029119553 
  3. ^ Jordan, David Starr and Oshima, Masamitsu (1919-04-01). “Salmo formosanus, a new trout from the mountain streams of Formosa”. Proceedings of the Academy of Natural Sciences of Philadelphia (Proceedings of the Academy of Natural Sciences of Philadelphia) 71 (2): 122-124. ISSN 00973157. https://archive.org/details/jstor-4063837. 
  4. ^ 山本美穂子「目録 大島正健・大島正満・大島智夫関係資料」第10巻、北海道大学大学文書館、2015年3月。 
  5. ^ 2010年12月、上皇明仁が誕生日の記者会見で、少年時代に本書を読んだエピソードを語った
  6. ^ 天皇陛下「クニマス発見、本当に奇跡の魚」〈会見全文〉
  7. ^ 大島正満 サケ科魚類論集

関連項目

外部リンク