コンテンツにスキップ

ウェルシュ・ラビット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。KoZ (会話 | 投稿記録) による 2023年1月19日 (木) 17:05個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (概要)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ウェルシュ・ラビット
ウェルシュ・ラビットの例
別名 ウェルシュ・レアビット
フルコース セイボリー
発祥地 イギリスの旗 イギリス
提供時温度 温製
主な材料
派生料理 バック・ラビット、ブラシング・バニー、ホットブラウン
Cookbook ウィキメディア・コモンズ
テンプレートを表示

ウェルシュ・ラビット英語: Welsh rarebit)はイギリス料理の一種。トーストに温かいチーズソースをかけた料理である。

古くはWelsh rabbitと綴っていた[1]。日本語のカタカナ表記としてはウェルシュ・レアビットとすることもある[2]

概要

古くはWelsh rabbitと綴られていたが、rabbit=ウサギの肉は使用されない。見た目がウサギに近いわけでもなく、名前の由来は不明である[1]。発祥もはっきりしないが、1725年の文献に登場するのが最も古い記録であり、1500年頃から作られていたと考えられている[3]

また、発祥がウェールズという確証もなく、かつてイングランド人ウェールズ人を揶揄する意味で、低品質の贋真珠を「ウェルシュ・パール」と呼んだように、チーズトーストを「贋物のウサギ肉」=ウェルシュ・ラビットと呼んだとする説もある[2]

チーズバタービールエール)、卵黄ウスターソースを混ぜてソースを作り、パンに乗せて焼く[1][4]。チーズにはチェダーチーズが推奨されることが多いが、ランカシャーチーズ英語版のほうが美味しいとする意見もある[4]

2017年3月22日には駐日英国大使館英国政府観光庁英語版の共催で、「不思議の国 ウェールズ ウェルシュ・レアビット プロモーションイベント」が開催された[3]

バリエーション

バック・ラビットの例
バック・ラビット (Buck rarebit
ウェルシュ・ラビットに目玉焼きを乗せる。ゴールデン・バック(Golden buck)とも呼ばれる。
ハナー・グラス著の料理本「The Art of Cookery Made Plain and Easy」記載のバリエーション
スコッチ・ラビット (Scotch rabbit
両面をトーストしたパンに、パンより大きいサイズのスライスチーズを加熱して乗せる。
イングリッシュ・ラビット (English rabbit
両面をトーストしたパンを赤ワインに浸す。薄く切ったチーズを何枚もパンの上に置き、加熱して焦げ目をつける。
ブラシング・バニー (blushing bunny
ウェルシュ・ラビットにトマトスープ、トマトジュースを添えたもの。
ホットブラウン
アメリカ料理

文化の中のウェルシュ・ラビット

出典

  1. ^ a b c 佐藤政人『世界のサンドイッチ図鑑:意外な組み合わせが楽しいご当地レシピ355』誠文堂新光社、2017年、22頁。ISBN 978-4416616475 
  2. ^ a b c マクギネス真美 (2015年6月1日). “ウェルシュ・レアビット”. 英国ニュースダイジェスト. 2017年12月22日閲覧。
  3. ^ a b 不思議の国 ウェールズの家庭料理「ウェルシュ・レアビット」の魅力”. ウェールズ政府公式サイト (2017年2月28日). 2017年12月27日閲覧。
  4. ^ a b 本間るみ子『チーズの選び方・楽しみ方厳選チーズカタログ113種』主婦の友社、2013年、138頁。ISBN 9784072387474 

外部リンク