遺作

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

遺作(いさく)とは、死亡した者が残した(遺した)文学音楽絵画漫画映画などの作品

概要[編集]

作者が生前に世に出す作品として制作し、結果的に死後に遺されたものが遺作である。完成した作品とは限らず、未発表の作品や、完成する事なく制作途中の状態で作者の死後に発表される未完成作品のこともある。未発表の作品や制作途中の作品が複数存在する場合は、すべて遺作と呼ばれることが多い。作品が完成し世間に発表された後に作者が死亡して遺作となる場合や、完成したものの発表前に作者が死亡するケース、又は、制作途中に作者が死亡し未完成のまま発表されるケースがある。また、発表済みの作品でも最後のものだけが遺作と呼ばれるとは限らず、「遺作」であることは広告戦略上のウリになるため、かなり拡大解釈されることもある。多くは著作活動について言うが、役者の最後の出演映画や歌手の最後の録音などについて言うこともある。なお、一般的に、個人的な書き置き、私的なメモや録音遺筆遺書遺言など、作品でないものは遺作に含まれない。

クラシック音楽では、作曲家が生前に作曲はしたものの出版しなかった作品が死後に出版される場合、それらを全て遺作と呼ぶ習慣がある。例えばモーツァルトの『レクイエム』は作曲家最後の作品だが、ショパンの『幻想即興曲』は彼の死の15年も前の作品である。

遺作に関する問題点[編集]

制作途中の作品の発表は、作者本人が不在のところで遺族編集者によって編集推敲が行われる事となるが、それら行為が作者の意向に背くのではないかという指摘がなされたり、関係者間の意見の相違から議論に発展する事が珍しくない。著作権が絡む場合はより事態の収拾を一層困難とするケースもある。

遺作の例[編集]

没年順

関連項目[編集]

  • 辞世 - 日本では主に和歌漢詩が多い。
  • 打ち切り - 小説や漫画の雑誌連載中に作者が死亡し未完のまま遺作となった多くの作品が、「作者逝去」という理由で連載終了、すなわち打ち切りになっている。