豊永郁子
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豊永 郁子(とよなが いくこ、1966年10月 - )は、日本の政治学者。早稲田大学国際教養学部教授。東京大学博士(法学)。専門は、政治学、比較政治学。
1998年、『サッチャリズムの世紀』でサントリー学芸賞(思想・歴史部門)を受賞。指定難病のチャーグーストラウス症候群の患者であると公表している[1]。
略歴
[編集]- 1966年 東京都武蔵野市生まれ[2]。名古屋、酒田、東京、札幌、大阪で育つ[3]。
- 1989年 東京大学法学部卒業[4]
- 1989年 東京大学法学部助手(-1992年)
- 1992年 東京大学法学部専任講師(-1995年)
- この間、ケンブリッジ大学大学院博士課程在籍(1993-1995年)
- この間、ジョージタウン大学客員研究員(1998-2000年)
- 2004年 早稲田大学国際教養学部教授(現職)[4]
- 2010年 東京大学より博士(法学)の学位を取得。論文の題は「新保守主義の作用 : 中曽根・ブレア・ブッシュと政治の変容 (The scope of neoconservatism : transformation of politics under Nakasone, Blair and G. W. Bush)」[5]。
著書
[編集]単著
[編集]- 『サッチャリズムの世紀――作用の政治学へ』(創文社, 1998年)
- 『新保守主義の作用――中曽根・ブレア・ブッシュと政治の変容』(勁草書房, 2008年)
- 『新版 サッチャリズムの世紀――作用の政治学へ』(勁草書房, 2010年)
論文
[編集]雑誌論文
[編集]- 「サッチャリズムと住宅政策――ポピュラー・キャピタリズムと英国国家構造の接点(1-4)」『國家學會雜誌』107巻9・10号/108巻1・2号/108巻5・6号/108巻7・8号(1994年-1995年)
- 「1980年代英国サッチャー政権下における住宅政策――公営住宅払い下げ政策を中心にして」『住宅・土地問題研究論文集』23号(2001年)
- 「二つの『帝国』イメージの間で――新しい世界秩序の構築とアメリカ政治社会の将来」『法政研究』69号(2002年)
- 「政界再編期におけるコーポラティスト・シナリオの台頭と挫折――NTT分割論争の帰趨をめぐる一試論」『レヴァイアサン』32号(2003年)
- 「ジョージ・W・ブッシュ政権とテクノロジー政策」『レヴァイアサン』36号(2005年)
- 「現憲法下におけるアメリカ型地方自治の可能性」『地方自治』692号(2005年)
単行本所収論文
[編集]- 「政治学における『空間』概念――メタファーを超えて」納富信留・溝口孝司編『空間へのパースペクティヴ』(九州大学出版会, 1999年)
- "The Battle over the Breakup of NTT", in Otake Hideo ed., Power Shuffles and Policy Processes: Coalition Government in Japan in the 1990s, (JCIE, 2000).
- 「リーダーシップ」福田有広・谷口将紀編『デモクラシーの政治学』(東京大学出版会, 2002年)
- 「中曽根康弘首相における新保守主義と国民国家外交」菅英輝・石田正治編『21世紀の安全保障と日米安保体制』(ミネルヴァ書房, 2005年)
脚注
[編集]- ^ “難病とともに 私の物語(4)政治学者 豊永郁子さん(下)”. ヨミドクター(読売新聞). 2021年9月22日閲覧。
- ^ a b c “豊永 郁子 『サッチャリズムの世紀 ―― 作用の政治学へ』 受賞者一覧・選評 サントリー学芸賞 サントリー文化財団”. www.suntory.co.jp. 2021年9月22日閲覧。
- ^ a b “豊永 郁子 - 株式会社 勁草書房”. www.keisoshobo.co.jp. 2021年9月22日閲覧。
- ^ a b “ヒラリーはなぜ負けたか ―2008年アメリカ大統領予備選挙に思う(豊永郁子)”. 教育×WASEDA ONLINE. 読売新聞. 2021年9月22日閲覧。
- ^ 博士論文書誌データベース