白と黒で
ナビゲーションに移動
検索に移動
《白と黒で》(フランス語: En blanc et noir)はクロード・ドビュッシーが1915年に作曲したピアノ二重奏のための曲。《白と黒とで》とも訳される。
《練習曲集》や《チェロ・ソナタ》、《フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ》と同時期の作品である。作曲開始時の曲名は《白と黒でのカプリス》というものであった。第2曲の献呈から、前年に勃発した第一次世界大戦の影響がはっきり感じられる。
《白と黒で》という題名に関しては、作曲者が友人への手紙で「考えすぎないでほしい」と前置きした上で「ベラスケスの灰色」のようなものだ、と語っており、曲自体について「ピアノの響きから、その色彩と感覚を引き出したものだ」と語っている。
3つの楽章から成り、全曲の演奏に12分から15分ほどを要する。
解説[編集]
第1曲はセルゲイ・クーセヴィツキーに、第2曲は第一次世界大戦で戦死した陸軍中尉ジャック・シャルロー(出版者デュランの甥)[1]、第3曲はイーゴリ・ストラヴィンスキーに献呈されている。
- Avec emportement (無我夢中で)
- Lent. Sombre (ゆるやかに。沈痛に)
- フランソワ・ヴィヨンの「フランスの敵に対するバラード」の一節が掲げられている。
- Scherzando (スケルツァンド)
- シャルル・ドルレアンの詩の一節「冬よ、お前は嫌なやつだ」が掲げられている。ドビュッシーは、この詩に基づく無伴奏混声合唱曲(「シャルル・ドルレアンの3つの歌」第3曲、1898年作曲)も作曲している。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- En Blanc et Noirの楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト。PDFとして無料で入手可能。
- 白と黒で - ピティナ・ピアノ曲事典
|