男寺党

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
男寺党
Korea-Namsadang nori-01.jpg
男寺党のプンムルノリ(群舞)
各種表記
ハングル 남사당
漢字 男寺党
発音 ナムサダン
ローマ字 Namsadang
テンプレートを表示

男寺党(ナムサダン(남사당))は、朝鮮半島の伝統的旅芸人である。

概説[編集]

男寺党は数十人のグループで、朝鮮半島各地を旅した。立ち寄った村で、男寺党ノリと総称される農楽仮面劇コクトゥカクシノルムという人形劇曲芸などを披露し、村の発展と人々の健康を祈願し、喜捨を集めて生活をした。名目は寺院の建立や補修の為の勧進であり、寺を中心に活動した為この名称がある。

李氏朝鮮では賤民(非自由民)の中の八般私賤の一つに数えられた。男のみで構成された集団で正妻を持たず独自の社会を構築していた[1]。女性の場合には単に寺党と称したが、後期には少人数の女性も男寺党に加わるようになった。その一人にパウドギ(바우덕이、本名 김암덕 金巖德、1848∼1870)[2][3]という人物がいる。彼女は朝鮮時代、安城市の貧しい農家に生まれ、4歳のときに男寺党に入り14歳で一座を率いた。19歳で難病に掛かり22歳でその生涯を閉じた。現在安城市にはパウドギ堂と銅像が建てられている。

男寺党は、コットゥソェ(꼭두쇠、団長)、ゴルペンイソェ(골뱅이쇠、副団長、企画)、トゥンソェ(뜬쇠、各分野の長)、カヨル(가열、演技者)、ピリ(삐리、見習い。女裝をした)、ジョスンペ(저승패、冥土衆、元老)、ドンジムクン(등짐꾼、担ぎ人夫)で構成された。

出し物は、プンムル(풍물、風物、農楽)、ポナ(버나、皿回し)、サルパン(살판、曲芸)、オルム(어름、綱渡り)、トッペギ(덧뵈기、仮面劇)、トルミ(덜미、人形劇)の6つである。

朝鮮時代には多数存在した男寺党は1920年頃まで存続し、現在ではソウルにある伝授会館に保存会として残されている。1964年大韓民国指定重要無形文化財第3号に指定された。2009年にはユネスコ無形文化遺産にも指定されている。

現在日本においては奈良県において男寺党日本支部が伝統の保存と普及に努めている。

現代韓国の音楽グループサムルノリのリーダー、キム・ドクスも男寺党の元メンバーで、3歳から旅に同行し芸を磨いた経歴を持つ。

2013年、継承者4人のうち唯一の人間文化財(인간문화재、en:Ingan-munhwage)(人間国宝)の人物を含む3人が不正行為により裁判所で有罪判決を受け継承者の指定が解除されたため、継承の危機に陥った[4]

脚注[編集]

  1. ^ 男寺党とは
  2. ^ 바우덕이(金巖德) 한국역대인물 종합정보 시스템 - 한국학중앙연구원 韓国歴代人物総合情報システム - 韓国学中央研究院
  3. ^ 바우덕이(김암덕) 시사상식사전 時事常識辞書
  4. ^ 無形文化遺産「男寺党ノリ」が消滅の危機

男寺党の芸の例[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]