田峯茶

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
田峯茶
種類 日本茶紅茶

起源 愛知県北設楽郡設楽町田峯


田峯茶(だみねちゃ)は、愛知県北設楽郡設楽町田峯地区で生産されている[1]。段嶺製茶加工場では主に緑茶ほうじ茶が製造されている[2]。田峯地区は標高約350mの山間部にある。豊川(寒狭川)から立ちのぼる霧が直射日光を遮って、茶の生育に良い影響を与える[1][3]

歴史[編集]

田峰城付近の茶畑

設楽町田峯地区は古くから緑茶の産地として知られる[3]。1997年(平成9年)7月には第31回愛知県茶品評会で、田峯茶業組合が農林水産大臣賞を受賞した[4]

田峯茶(煎茶)
田峯の紅茶

2015年(平成27年)時点で田峯茶業組合は生産者33人からなっていた[5]。田峯地区の茶畑は2016年(平成28年)時点で3.2ヘクタール[1]。生産者の高齢化が進行したことで、茶畑は2015年(平成27年)までの10年間で約1ヘクタール減少した[5]

昭和50年代には年間25トン前後の生産量があったが、2017年(平成29年)には9トンとなった[3]。栽培農家の高齢化によって廃業する組合員が増えたが、田峯茶業組合が茶畑を借り受けて栽培を継続させるなどしている[1][3]。2016年(平成28年)には品質と生産性の向上を目指して、製茶工場にパッケージ総合仕上げ機を導入した[1]

2014年(平成26年)から田峯茶業組合は紅茶の開発に着手し、2016年(平成28年)9月には名古屋市で開催された国産紅茶フェスタに出品、2018年(平成30年)には紅茶の製造を本格化させた[3]。紅茶はかつて放棄されていた二番茶を原料とし、田峯特産物直売所、道の駅アグリステーションなぐら豊根村道の駅豊根グリーンポート宮嶋などで販売している[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 「設楽・田峯の工場で1台3役 製茶新鋭機 6日本格稼働」『中日新聞』、2016年5月3日
  2. ^ ほっとニュース 田峯茶を作る段嶺製茶工場の皆さん 広報したら、2019年7月号(164号)、16ページ
  3. ^ a b c d e f 「開発4年 評価上場 清蔵本格化 田峯の紅茶」『中日新聞』、2018年8月7日
  4. ^ 「設楽町の組合に農林水産大臣賞 豊橋で県茶品評会」『中日新聞』、1997年7月11日
  5. ^ a b 「田峯 新茶の季節 設楽 加工作業始まる」『中日新聞』、2015年5月8日

外部リンク[編集]