「ハニカム構造」の版間の差分

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[[六角形]]や[[三角形]]・[[四角形]]は、[[円 (数学)|円]]や他の[[多角形]]と異なり、同一の形を隙間なく敷き詰められる形をしており、丈夫な構造を作ることができる。中でも六角形は作る際に必要となる材料が最も少なくなるなどの利点がある。
[[六角形]]や[[三角形]]・[[四角形]]は、[[円 (数学)|円]]や他の[[多角形]]と異なり、同一の形を隙間なく敷き詰められる形をしており、丈夫な構造を作ることができる。中でも六角形は作る際に必要となる材料が最も少なくなるなどの利点がある。


==ハニカム構造の例==
== 自然界のハニカム構造 ==
=== 自然界 ===
* [[ハチ]]の巣
* [[ハチ]]の巣
* [[昆虫類|昆虫]]の目
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<!-- その他 一様な対流などでも現れるが、適当な記事が見当たらないため放置 -->
<!-- その他 一様な対流などでも現れるが、適当な記事が見当たらないため放置 -->


=== 人工物 ===
== 応用 ==
*輸送機器
**[[航空機]]<!--など?-->においては、[[サンドイッチ]]構造のコア材料の一種として、[[アルミニウム合金]]や[[ポリアミド樹脂|ノーメックス]]製のハニカムが使用されている。[[デハビランド モスキート|モスキート]]戦闘機は戦時の金属原料不足に対して、木製ボディで挟んだ[[紙|ペーパー]]ハニカム構造を採用して、コストダウンと軽量化に成功した。
**[[戦車]]等の[[装甲|複合装甲]]の[[セラミックス]]製構造材に使用される場合がある。例)英陸軍[[チャレンジャー (戦車)|チャレンジャー主力戦闘戦車]]のチョバムアーマー
**[[フォーミュラ1|F1]]を始めとする[[レーシングカー]]の[[モノコック]]や外板 等においても、サンドイッチ構造のコア材料の一種として、[[アルミニウム合金|アルミ]]や[[ポリアミド系樹脂|アラミド]]繊維のハニカムが使用されている。以前は表板/中芯ともアルミが主流であった。[[1990年代]]前後より表板は[[カーボンファイバー]][[FRP]]に取って代わられつつあるが、エントリーカテゴリのモノコック等には依然アルミが使用されている。
**[[自動車]]の[[排気ガス]]を清浄化する[[触媒]]担体

*[[建築]]材料
*[[建築]]材料
**[[ハンター・ダグラス]]社の布製[[ブラインド]]「デュエット・シェードは、ハニカム構造が窓と部屋の間に空気の層を作り、[[断熱]]材の役割し、抜群の[[省エネルギー]]効果を発揮。冬は暖かな部屋を実現できる製品である。さらに、[[建材]]部門の[[アルミ]]ハニカムパネル(HIC・HIW)は、[[航空機]]産業から生み出された複合[[技術]]をもとに開発され、[[ロール]]成形したカラー[[アルミ]]に、ハニカムコアと、固定システムを兼ねた[[アルミ]]型材を内蔵することにより、平滑な大判パネルを薄い突合せ継ぎ手で使用しできるため、[[天井]]や壁材として容易に[[施工]]ができる製品である。
*[[スピーカー]]、[[アンプ]]、[[CDプレーヤー]]などの一部の[[音響機器]]に用いられている(とくに1980年代後期から1990年代後期まで販売されていた[[パイオニア]]・[[ダイヤトーン]]製の音響機器が顕著)。

*[[自動車]]の[[排気ガス]]を清浄化する[[触媒]]担体
*音響機器
*[[航空機]]<!--など?-->においては、[[サンドイッチ]]構造のコア材料の一種として、[[アルミニウム合金]]やノーメックス製のハニカムが使用されている。[[デハビランド モスキート|モスキート]]戦闘機は戦時の金属原料不足に対して、木製ボディで挟んだペーパーハニカム構造を採用して、コストダウンと軽量化に成功した。
{{加筆|音響機器への応用|date=2008年6月}}
*[[戦車]]等の[[装甲|複合装甲]]の[[セラミックス]]製構造材に使用される場合がある。例)英陸軍[[チャレンジャー (戦車)|チャレンジャー主力戦闘戦車]]の'''チョバムアーマー'''
**[[スピーカー]]、[[アンプ]]、[[CDプレーヤー]]などの一部の[[音響機器]]に用いられている(とくに1980年代後期から1990年代後期まで販売されていた[[パイオニア]]・[[ダイヤトーン]]製の音響機器が顕著)。
*[[デジタルカメラ]]では、[[富士フイルム]]が「[[スーパーCCDハニカム]]」という[[CCDイメージセンサ]]技術を採用している。これは八角形のCCD素子を利用したシステムのことである。

*[[フォーミュラ1|F1]]を始めとする[[レーシングカー]]の[[モノコック]]や外板 等においても、サンドイッチ構造のコア材料の一種として、[[アルミニウム合金|アルミ]]や[[ポリアミド系樹脂|アラミド]]繊維のハニカムが使用されている。以前は表板/中芯ともアルミが主流であった。[[1990年代]]前後より表板は[[カーボンファイバー|C-FRP]]に取って代わられつつあるが、エントリーカテゴリのモノコック等には依然アルミが使用されている。
*その他
*[[サッカー]][[ゴール (スポーツ)|ゴール]]の網は従来、格子状の網を用いていたが、[[2000年]]前後よりシュートしたボールがネットに絡めとられ、ゴールに突き刺さるように見えると言う演出的な理由によりハニカム状のネットが採用されるようになった。
**[[サッカー]][[ゴール (スポーツ)|ゴール]]の網は従来、格子状の網を用いていたが、[[2000年]]前後よりシュートしたボールがネットに絡めとられ、ゴールに突き刺さるように見えると言う演出的な理由によりハニカム状のネットが採用されるようになった。
*[[ハンター・ダグラス]]社のデュエット・シェード(ファブリック[[ブラインド]])は、ハニカム構造が窓と部屋の間に空気の層を作り、[[断熱]]材の役割し、抜群の[[省エネルギー]]効果を発揮。冬は暖かな部屋を実現できる製品である。さらに、[[建材]]部門の[[アルミ]]ハニカムパネル(HIC・HIW)は、[[航空機]]産業から生み出された複合[[技術]]をもとに開発され、[[ロール]]成形したカラー[[アルミ]]に、ハニカムコアと、固定システムを兼ねた[[アルミ]]型材を内蔵することにより、平滑な大判パネルを薄い突合せ継ぎ手で使用しできるため、[[天井]]や壁材として容易に[[施工]]ができる製品である。
*[[眼鏡]]のレンズでは、サクサンオプティカル社から「ネッツペックコーテング(NPコート)」が施された、高機能レンズRevra:レブラがある。これは、ハニカム構造をした金属膜をレンズ表面に貼り、 透過率の異なった光の減光域を作る事で光を干渉させ、透過率は従来のクリアレンズと同等でありながら、防眩効果や高コントラスト性を高めたものである
**[[デジタルカメラ]]では、[[富士フイルム]]が「[[スーパーCCDハニカム]]」という[[CCDイメージセンサ]]技術を採用している。これは八角形のCCD素子を利用したシステムのことである。
**[[眼鏡]]のレンズでは、サクサン オプティカル<ref>http://www.saxan-opt.com/</ref>社から「ネッツペックコーテング(NPコート)」が施された、高機能レンズRevra:レブラがある。これは、ハニカム構造をした金属膜をレンズ表面に貼り、 透過率の異なった光の減光域を作る事で光を干渉させ、透過率は従来のクリアレンズと同等でありながら、防眩効果や高コントラスト性を高めたものである


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[平面充填]]
*[[平面充填]]

==参照リンク==
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[[Category:数学に関する記事]]
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[[en:Honeycomb (geometry)]]
[[de:Bienenwabe]]
[[eo:Kahelaro (geometrio)]]
[[en:Honeycomb]]
[[fr:Nid d'abeille (géométrie)]]
[[es:Panal]]
[[fr:Alv?ole d'abeille]]
[[io:Alveolo]]
[[simple:Honeycomb]]

2008年6月25日 (水) 06:00時点における版

蜂の巣(巣板)

ハニカム構造(はにかむこうぞう、Honeycomb)とは、六角形を並べる形で作られた構造のことである。ハニカムとは英語で「」という意味であり、多くの蜂の巣がこのような形をしていることから名付けられた。

概要

六角形三角形四角形は、や他の多角形と異なり、同一の形を隙間なく敷き詰められる形をしており、丈夫な構造を作ることができる。中でも六角形は作る際に必要となる材料が最も少なくなるなどの利点がある。

自然界のハニカム構造

応用

  • 建築材料
    • ハンター・ダグラス社の布製ブラインド「デュエット・シェード」は、ハニカム構造が窓と部屋の間に空気の層を作り、断熱材の役割し、抜群の省エネルギー効果を発揮。冬は暖かな部屋を実現できる製品である。さらに、建材部門のアルミハニカムパネル(HIC・HIW)は、航空機産業から生み出された複合技術をもとに開発され、ロール成形したカラーアルミに、ハニカムコアと、固定システムを兼ねたアルミ型材を内蔵することにより、平滑な大判パネルを薄い突合せ継ぎ手で使用しできるため、天井や壁材として容易に施工ができる製品である。
  • 音響機器
  • その他
    • サッカーゴールの網は従来、格子状の網を用いていたが、2000年前後よりシュートしたボールがネットに絡めとられ、ゴールに突き刺さるように見えると言う演出的な理由によりハニカム状のネットが採用されるようになった。
    • デジタルカメラでは、富士フイルムが「スーパーCCDハニカム」というCCDイメージセンサ技術を採用している。これは八角形のCCD素子を利用したシステムのことである。
    • 眼鏡のレンズでは、サクサン オプティカル[1]社から「ネッツペックコーテング(NPコート)」が施された、高機能レンズRevra:レブラがある。これは、ハニカム構造をした金属膜をレンズ表面に貼り、 透過率の異なった光の減光域を作る事で光を干渉させ、透過率は従来のクリアレンズと同等でありながら、防眩効果や高コントラスト性を高めたものである。

関連項目

参照リンク