片眼鏡

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眼窩にはめ込むタイプを右目に着用(サー・オースティン・チェンバレン
眼窩にはめ込むタイプを左目に着用(サー・ルイ・ナポレオン・カソール)
吊すタイプ
アルセーヌ・ルパンの挿絵

片眼鏡(かためがね)とは、眼鏡の一種で、文字通り片目での使用を前提とした単一レンズの視力矯正器具である。別名ではモノクル: monocle)と呼ばれる。

概要[編集]

眼窩にはめ込んで装着する方式が一般的であるが(右側の画像)、で吊す方式(右下側の画像)、或いはブリッジで鼻に掛ける方式も存在する。ただしブリッジ付きのものは近年、日本のオタクカルチャーから登場した、コスプレ用のものである。主に杜撰な時代考証によりアニメ・漫画作品にそのようなブリッジ付き片眼鏡が描かれることが少なくないため、コスプレイヤーがそれを忠実に写したものが始りと思われる。

一般的な、つまり眼窩にはめるタイプのモノクルには縁なしタイプのもの(単なるレンズとも言える)もあるが、金属フレームに金属製の脚を張り出させて、かけやすくなっているものが多い。また、多くはフレームに紐・鎖を通すリングがついており、その場合環状の紐や鎖を通し、首から下げて用いる。19世紀末から20世紀前半の男性肖像写真には、片眼鏡や鼻眼鏡を首から下げているものが多く見られる。腹部、懐中時計の鎖の上辺りに眼鏡が写っているのがそうである。

この眼窩にはめ込む方式は、コーカソイドのような彫りの深い顔を想定したものであるため、モンゴロイドに比較的多い平面的な顔面では装着が難しい。裸眼で遠くを鮮明に見られる正視の者が老眼なった場合、適切な度数の片眼鏡をかければ、裸眼の側の眼で遠くを、片眼鏡をかけた側の眼で近くを見ることにより遠近両用レンズを使わずに遠くから近くまで見ることができる利点がある。片目で遠くを、片目で近くを見ることで遠近両用レンズを不要とするのは、今日でもコンタクトレンズレーシック手術などでモノビジョンと称して行われることのある方法だが、遠近感の弱さや、人によっては慣れられないという欠点もある。

軽量だが掛心地の調整の余地が少なく、たとえ片目だけの視力矯正が目的であっても、コンタクトレンズの使用や、片方のレンズに度が入っていない眼鏡を掛ける方が現実的である。現代の感覚では機能性のある道具とは言い難く、ファッション・文化的にも時代錯誤と見なされることが多いため実際に使用されることはもはや稀であり、近代ヨーロッパを象徴するレトロ文化の一種と見なされることが多い。とはいえ欧州では一般的な眼鏡店でも鼻眼鏡とともに売られているのを見ることができる。

歴史[編集]

19世紀ヨーロッパ上流階級で流行し、日本でも明治の頃やや流行した。基本的に片眼鏡を使用するのは男性で、女性が装着することはめったになかった。

貴族階級が付けるものであったが、イギリス等では主人の富を象徴させるため、執事に片眼鏡を付けさせることも流行した。

フィクションにおける片眼鏡[編集]

元が上流階級における流行なので、ある程度地位のある男性に使われることが多い。特に、紳士のシンボルとしてシルクハットコート、片眼鏡は定番ともいえる。

ピエールラフィット社刊『怪盗紳士ルパン』表紙(1907年)にて、アルセーヌ・ルパンに片眼鏡がかけられたことにより(原作には片眼鏡を愛用している描写がない)、怪盗のイメージとしても定着している(『名たんていカゲマン』の怪人19面相、『まじっく快斗』の怪盗キッドなど)(右下側の画像)。

片眼鏡をつけている人物[編集]

歴史上の人物

関連項目[編集]