水酸化銅(II)
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| 物質名 | |
|---|---|
Copper(II) hydroxide | |
別名 Cupric hydroxide | |
| 識別情報 | |
3D model (JSmol)
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| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.039.817 |
| KEGG | |
PubChem CID
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| UNII | |
CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| Cu(OH)2 | |
| モル質量 | 97.561 g/mol |
| 外観 | 青色または青緑色の固体 |
| 密度 | 3.368 g/cm3, 固体 |
| 融点 | 80 °C (176 °F; 353 K) CuOに分解 |
| ほとんど溶けない | |
| 溶解度平衡 Ksp | 2.20 x 10−20[1] |
| 溶解度 | エタノールに溶けない 水酸化アンモニウムに溶ける |
| 磁化率 | +1170.0·10−6 cm3/mol |
| 熱化学 | |
| 標準モルエントロピー S⦵ | 108 J·mol−1·K−1 |
標準生成熱 (ΔfH⦵298)
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−450 kJ·mol−1 |
| 危険性 | |
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
主な危険性
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皮膚、眼、および呼吸器に刺激性 |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 不燃性 |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
半数致死量 LD50
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1000 mg/kg (経口, ラット) |
| NIOSH(米国の健康曝露限度): | |
| TWA 1 mg/m3 (as Cu)[2] | |
| TWA 1 mg/m3 (as Cu)[2] | |
| TWA 100 mg/m3 (as Cu)[2] | |
| 安全データシート (SDS) | SDS |
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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水酸化銅(II)(すいさんかどう(II)、Copper(II) hydroxide)は、化学式が Cu(OH)2 で表される2価の銅の水酸化物で、比重2.368、分子量97.56。CAS登録番号は20427-59-2。青白色粉末または青色結晶で、水、希酸に不溶。アンモニア水、シアン化アルカリ溶液に錯塩を作って溶ける。特にアンモニア水に溶かしたときに生じる銅アンモニア錯体はセルロースを可溶化するため、銅アンモニアレーヨンの製造に用いられる。水溶液中にクエン酸、酒石酸が共存すると、キレート化合物を形成して溶ける。また、水酸化アルカリ溶液に溶け紫色のコロイド溶液を生じる。極めて濃いアルカリ溶液には Mn[Cu(OH)4] のような銅酸塩を作って溶解し、青色を呈する。
水酸化銅は比較的熱に不安定で、60–80 ℃ に加熱すると脱水して分解し、黒色の酸化銅(II) に変化する。希アンモニア水から水酸化銅を結晶化させることができるが、これによって生成した結晶性のものは若干熱に安定で、100 ℃ に加熱しても分解しない。
低温で水酸化銅に過剰量の過酸化水素水を作用させると過酸化銅 CuO2 が得られる。
出典
[編集]- ^ Pradyot Patnaik. Handbook of Inorganic Chemicals. McGraw-Hill, 2002, ISBN 0-07-049439-8
- ^ a b c NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0150


