未接触部族
未接触部族[1](みせっしょくぶぞく)とは現代文明といまだに接触していない部族のことである。
概説[編集]
全世界には未接触部族が100以上あるといわれている[2]。
近年、違法な森林伐採や石油・ガスの採掘で生活地を失ったり[3]、生活地であるとは知らずに接近した観光客の一団と一触即発状態になったりするという問題が指摘されている[2]。侵略者とみなされて弓矢で攻撃され死傷するケースも報告されている[2]。未接触部族の調査のために居住地の上空を飛行した飛行機に矢を放った事例もある。ある人類学者は、未接触部族が部外者に対して生活の場に入って来て欲しくないと思っていることは確かだと述べている[2]。外部との接触を拒否する理由としては、部族の生活様式の崩壊と、伝染病の蔓延による絶滅のリスクを回避するための対策の可能性が考えられる。
代表的な未接触部族[編集]
- マシコ・ピロ族
- ペルーのマヌー国立公園に数百人いるといわれている[2]。
- センチネル族
- アンダマン諸島の北センチネル島に住む部族。人口は50ないし400程度[4]と考えられている。島民は排他意識が非常に強く、2004年のスマトラ島沖地震には救援物資輸送のヘリコプターが矢で攻撃された。2006年には島に漂着したインド人2名が殺害され、遺体の回収に向かったヘリコプターまでも攻撃を受けたため、現在も回収に至っていない。インド政府およびアンダマン・ニコバル諸島当局は、この島は「治外法権」だと考え、今後とも干渉しない方針である。
脚注[編集]
- ^ 新たに確認、アマゾン未接触部族 National Geographic
- ^ a b c d e SANKEI EXPRESS (2012年2月2日). “「謎の部族」保護か非接触か 文明と隔絶、アマゾン源流の先住民撮影”. MSN産経ニュース (産経新聞社): p. 2 2012年2月2日閲覧。
- ^ SANKEI EXPRESS. “「謎の部族」保護か非接触か 文明と隔絶、アマゾン源流の先住民撮影”. MSN産経ニュース (産経新聞社): p. 1 2012年2月2日閲覧。
- ^ George Weber. “The Andamanese - Chapter 8: The Tribes(英語)”. pp. part 6. The Sentineli. 2013年3月6日閲覧。