山口三夫

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山口 三夫(やまぐち みつお、1928年 - 1997年11月)は、フランス文学者

奈良県生まれ。海軍兵学校に入学し(76期)、江田島で敗戦を迎える。1948年第三高等学校入学、1949年東京大学文学部美学科に編入、ロマン・ロランに傾倒、卒業後詩作などをし、1966年多摩美術大学助教授、反アパルトヘイト運動に関わり、小宮山量平の知遇を得て理論社から著作を刊行、大学を辞職ののち、1975年静岡大学教養部助教授、教授、1990年定年退官[1]

著書[編集]

  • 『詩集・影と愛』アポロン社、1958
  • 『歴史の中のロマン・ロラン』勁草書房 1964
  • 『ロマン・ロランの生涯』理論社、1967
  • 『人間を見つめる』理論社 1969
  • 『青春のたたかい -ロマン・ロランをめぐって』理論社 1969
  • 『人間像・その市民的変革』理論社、1970
  • 『暴力と非暴力のあいだ -知識人・歴史現実・精神の闘い』1975、蝸牛社)
  • 『白い仮面、黄色い仮面 -アフリカを見すえながら』すずさわ書店、1986年
  • 『枯木林に朝が来て』1991年、葡萄社
  • 『ヨーロッパ近代との対話 -戦争と平和を軸に《人間》をめぐって』1993年、リーベル出版
  • 『ロマン・ロランとともに -愛と平和の泉へ』1994、リーベル出版

翻訳[編集]

  • ミケランジェロ ロマン・ロラン 上田秋夫共訳 みすず書房 1956.6
  • ギリシア・ローマ神話 F・ギラン、A=V・ピエール みすず書房 1959
  • 書簡・日記 蛯原徳夫宮本正清共訳 ロマン・ロラン全集 35 みすず書房 1962
  • サン=テグジュペリの生涯 ルネ・ドランジュ みすず書房 1963 (サン=テグジュペリ著作集別巻)
  • ロマン・ロランの言葉』1969、弥生書房
  • 自然と美学 形体・美・芸術 ロジェ・カイヨワ 法政大学出版局 1972
  • 絵画への愛 ゴヤ/ピカソの世界 クロード・ロワ 松原雅典共訳 法政大学出版局 1974
  • ジャン=クリストフ(講談社、世界文学全集、1975年)
  • 果てしなき愛の瞬間 マルローへの恋に生きた女 シュザンヌ・シャンタル 谷口正子共訳 読売新聞社 1977-1978
  • 海に働く人びと ヴィクトル・ユゴー 篠原義近共訳 潮文庫 1978
  • 精神の独立 ジャン・ゲーノ=ロマン・ロラン往復書簡 ロマン・ロラン全集 みすず書房 1982
  • 政治論 芸術論 ロマン・ロラン全集 みすず書房 1983.12
  • ベートーヴェン ロベール・ダルクールほか 小学館 1983.7

[編集]

  1. ^ 楠原彰「山口三夫とアフリカ」