大谷皿屋敷

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大谷皿屋敷(おおたに さらやしき、本名:大谷 真仁(おおたに まさひと)[1][2] (1989-04-13) 1989年4月13日(35歳) [3] - )とは、日本劇作家、アマチュア落語家詩人。劇団「地蔵中毒」の主宰。北海道生まれ[3]北海道大学経済学部卒業。

来歴[編集]

北海道大学在学中、落語研究会所属。高座名は「是家リアル(これがリアル)」[4]。2012年8月、学生落語の日本一を争う「第3回てんしき杯落研トーナメント」(岐阜県岐阜市・じゅうろくプラザ)で優勝。高座名「是家リアル」で出場し、自分の家族のエピソードを交えながら「貧乏神」を披露[5]胎児を溶かしてにがりを入れて、ところてんにして食べる婆ァが出てくる噺をした。この優勝を評価され、北大えるむ賞受賞[2]

2012年、詩のボクシング全国大会準優勝を経て[1][6]、大学卒業後、そろばんの先生に50万円の借金をして上京[7]

2014年、学生時代の知り合いだった栗原三葉虫(高座名:頭下位亭黒麿 、東海大学落語研究会出身、第10回策伝大賞審査員特別賞受賞)と再会し、劇団「地蔵中毒」旗揚げ。

スリーピースロックバンド「蛸地蔵」をすごくカッコいい名前だと思い、そこに足すと気持ち悪い言葉「中毒」を入れて「地蔵中毒」とした[8]。「地獄中毒」、「地獄道中」、「地獄座」、「毒地獄」などと良く間違えられる。読み方は「じぞうちゅうどく」である。メインキャラクターは、大谷皿屋敷自らが作った「日雇い地蔵君」

「大谷”皿屋敷”」は、「石野”卓球”」の、苗字と名前の組み合わせにあやかったもの

旗揚げ公演の来場者数は13人。関口オーディンまさおと立川がじらが、第2回公演から参加。第2回を観た、かませけんたが、第3回から参加。初期からの男性メンバーは皆、学生時代の落研関係の知り合い[9]

劇団「地蔵中毒」公演履歴[編集]

本公演[編集]

  • 旗揚げ公演 無教訓意味なし短編集vol.1 「牛殺し!獄中おばあちゃんの空中分解カポエラー(仮)」 (2014年10月25日、新井薬師 スペシャルカラーズ)
  • 第二回公演 無教訓意味なし演劇vol.2 「藻!藻!藻!極刑連発!沼裁判(仮)」改め「僕の街に巨大日本人形が建った日」 (2015年7月11日~12日、江戸川橋 あとりえ昼行灯)
  • 第三回公演 無教訓意味なし演劇vol.3 「母乳袋、ついにやぶける」(2016年1月16日、新井薬師 スペシャルカラーズ)
  • 第四回公演【演劇界初!ジャガイモを握りながら観る公演!】 無教訓意味なし演劇vol.4 「濡れコンクリート培養センター」 (2016年7月30日~31日、高田馬場 プロト・シアター)
  • 第五回公演【舞台の四隅に玉子焼きを置く演劇】 無教訓意味なし演劇vol.5 「第一次『へその緒再生プロジェクト』」 (2017年1月28日~29日、高田馬場 プロト・シアター)
  • 第六回公演【タイ米で囲まれた範囲内で観る演劇】 無教訓意味なし短編集 「継母特製!!ニュルニュル蓋なしタジン鍋」 (2017年7月22日~23日、阿佐ヶ谷 ひつじ座)
  • 第七回公演 無教訓意味なし演劇vol.7 「淫乱和尚の水色腹筋地獄」改め「西口直結!阿闍梨餅展示ブース」 (2018年3月8日~11日、王子スタジオ1)
  • 第八回公演 無教訓意味なし演劇vol.8 「つちふまず返却観音」 (2018年9月1日~2日、高田馬場 ラビネスト)
  • 第九回公演 無教訓意味なし演劇vol.9 「懺悔室、充実の4LDK」 (2019年2月2日~3日、浅草 九劇)
  • 第十回公演 無教訓意味なし演劇vol.10「純喫茶”味噌夢”~蜘蛛でもわかるアクリル製色即是空~」(2019年5月2日~5日、学芸大学 千本桜ホール)
  • 第十一回公演「ずんだ or not ずんだ」 (2019年9月19日~22日、高田馬場 ラビネスト)
  • 第十二回公演 無教訓意味なし演劇vol.12「おめかし、鉄下駄、総本山 ~削ればカビも大丈夫~」

  (2020年5月2日~5日、花まる学習会 王子小劇場での公演予定だったが、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、11月に延期し、内容リニューアル公演)

  • 第十二回公演 無教訓意味なし演劇vol.12「おめかし、鉄下駄、総本山 ~削ればカビも大丈夫~ (村の掟 全無視 Edition)」 (2020年11月12日~15日 下北沢 駅前劇場)
  • 第十三回公演 無教訓意味なし演劇vol.13「宴たけなわ天高く円越える孫世代」 (2021年2月26日~3月1日 下北沢 ザ・スズナリ)
  • 第十四回公演 無教訓意味なし演劇vol.14「母さんが夜なべをしてJavaScript組んでくれた (原作・カラマーゾフの兄弟)」 (2021年7月21日~7月25日 下北沢 ザ・スズナリ)
  • 第十五回公演 無教訓意味なし演劇vol.15「『中待合室にお入り下さい』を待ちながら」 (2022年8月24日~28日 新宿 シアタートップス)
  • 第十六回公演 無教訓意味なし演劇vol.16「つちふまず返却観音2022~テトラポッドの着払い~(仮)」 (2022年12月14日~18日 下北沢 ザ・スズナリ)

番外公演[編集]

  • オルギア視聴覚室vol.1 「鼻呼吸」(2016年10月15日~16日、池袋 シアターグリーン BASE THEATER)
  • オルギア視聴覚室vol.2 「夏の思い出」(2017年4月22日、上野 恩賜公演ステージ)
  • ろく昼劇場vol.3 舞台上のダルマが徐々に迫ってくるイベント 「オーディション」&「覗き」(2017年6月17日、下北沢 ろくでもない夜)
  • Mrs.fictions10周年記念公演 「15 Minutes Made Anniversary」「想いをひとつに」(2017年8月23日~27日、吉祥寺シアター)
  • Japan Underground Festival 「亜麻色の」(2017年9月22日、新宿 JAM)
  • オルギア視聴覚室vol.3 「亜麻色の」(再演)(2017年11月11日、八王子 デジタルハリウッド大学・八王子制作スタジオ)
  • 劇団「地蔵中毒」番外公演 無教訓意味なし演劇番外編 「ハムレット(ウエストポーチ着用ver)」 (2017年11月25日~26日、東池袋 アートスペースサンライズホール)
  • ろく昼劇場vol.11 『ろく昼版あんたの夢叶えたろかSP』 「生き死に」(2017年12月10日、下北沢 ろくでもない夜)
  • 「テアトロコント特別編 2010年代結成ユニット特集!」 「森」&「誓い」(2018年1月27日、渋谷 ユーロライブ)
  • 劇団 「地蔵中毒」 x コンプソンズ (2018年3月24日~25日 下北沢 下北沢亭)
  • 周年ヘンタイキャンプ (2018年5月26日午後~27日昼 山梨県ブナの森キャンプ場)
  • 「テアトロコント Vol.28」(2018年7月27日~28日 渋谷 ユーロライブ)
  • 地蔵中毒 x オルガナイザーGX 共同ライブ「パイ寄席」」(2018年9月23日、方南町 方南会館ホール)
  • JAPAN NEPAL WORLD FRIENDS FESTIVAL (2018年10月2日、渋谷Shibuya La.mama)
  • 鼻雑技団#1「両頬ペチンペチン謝肉祭」(2018年11月2~4日、下北沢OFF OFFシアター)
  • オルギア視聴覚室vol.4(2018年11月10日~11日、八王子 デジタルハリウッド大学・八王子制作スタジオ)
  • 「帰ってきた!! ティ●ポジウム」(2019年2月26日、阿佐ヶ谷Loft A)
  • 「テアトロコント Vol.34」(2019年3月29日~30日 渋谷 ユーロライブ)
  • 過去作上映会vol.1 ~母を待つ乳呑み子、意思を持つ築地市場~ (2019年6月7日 アップリンク吉祥寺)
  • 劇団「地蔵中毒」5周年祭!~希少部位一人占めおじさんvs仏罰~ (2019年6月29日 阿佐ヶ谷ロフトA)
  • オルギア視聴覚室vol.5(2019年10月19日~20日、八王子 デジタルハリウッド大学・八王子制作スタジオ)
  • プロデューサーMからの挑戦状~劇団「地蔵中毒」x □字ック (2019年11月13日 三軒茶屋シアタートラム)
  • 劇団「地蔵中毒」寄席 vol.1 ~ふやけ寿司再生工場~ (2020年2月1日 渋谷 ユーロライブ)
  • 「赤字補填だよ!! おっかさん!! 4夜連続! 過去公演配信祭!」『地蔵中毒の人力ネットフリックスvol.1~紅茶の美味しい粘液直飲み専門店~』 (2020年5月2日~5日 ネット配信)

  終演後の打ち上げで、配信視聴者に開放したURLが、謎のロシア人の一団に乗っ取られ、騒然となる。

  • 「テアトロコント Vol.46」(2020年8月28日~29日 渋谷 ユーロライブ)
  • 「10卍 ~ジュマンジ~」(2020年12月27日 新宿バティオス)
  • しりあがり寿presents 新春!(有)さるハゲロックフェスティバル'21 未知との接触 (2021年1月23日 新宿ロフトからライブ配信)
  • 第十三回本公演 後夜祭 「冷凍兜解凍の儀」(2021年3月2日 下北沢 ザ・スズナリ)
  • 地蔵中毒のコント菩薩vol.1 「立ち漕ぎマリリン・モンロー」(2021年11月25日~28日 渋谷ユーロライブ)
  • イカ舎バトルライブ (2021年12月29日 新宿バッシュ)
  • しりあがり寿presents さるハゲロックフェスティバル'22 サル解放 Liberation de Saru (2022年1月29日 新宿ロフトからライブ配信)
  • 「10卍 ~ジュマンジ~」(2022年3月24日 座・高円寺)
  • しりあがり寿presents 新春!(有)さるハゲロックフェスティバル'23 うろおぼえ80年代 (2023年1月14日 新宿ロフト)

大谷単独の活動[編集]

外部出演[編集]

  • 2020年8月8日、大人計画 松尾スズキのメルマガ(まぐまぐ!配信)「のっぴきならない日常」購読者 限定配信「スナック松尾(第二回)」にゲスト出演。運用サイドがテレビ東京に許可を取り配信内で使用した、大谷皿屋敷出演の「家、ついて行ってイイですか?」の一場面が、Youtubeの配信ポリシーに抵触し、突如、配信中断。運用サイド、視聴者共に、何が起こったのか理解出来ず、パニック状態に陥る。
  • 地球外演芸会 (2022年1月29日 新宿シアターミネルヴァ)

作・演出(外部)[編集]

  • 「SAVE THE どん平 安藤玉恵による“とんかつ“ と“語り“ の夕べ vol.1 切断」 作・演出:大谷皿屋敷、出演・演出:安藤玉恵  2020年11月~(冬季不定期開催) 会場:どん平(東京都荒川区西尾久、安藤の実家)[10][11]
  • 「松尾スズキと30分の女優」脚本参加 WOWWOW 2021年3月28日 20:00 p.m. ~ 22:00 p.m.
  • 「松尾スズキと30分の女優2」脚本参加 WOWWOW 2022年3月13日、20日、27日、4月3日 (全4回) 23:00 p.m. ~ 23:30 p.m.
  • 別冊コンプソンズ vol.1 「ビニール」(2022年5月25日~29日 下北沢 シアター711)脚本・演出
  • 「松尾スズキと30分強の女優」脚本参加 WOWWOW 2023年3月予定

劇団メンバー[編集]

自己申告制で正式メンバーは決めていない[8]が、現在確認されている劇団公演に出演したことがあるメンバーは以下の通り[12]

個人名メンバー
  • 栗原三葉虫
  • 関口オーディンまさお
  • かませけんた
  • 三葉虫みどり(宇都宮みどり)
  • 東野良平
  • フルサワミオ
  • インターネットちゃん
  • 3105 (鈴木理子)
  • hocoten
  • 関原吏紗
  • まつばやししゅうと
  • 中沢寒天
  • 三丈晶生
  • 上野優輔
  • 森わかな
他劇団、団体からの客演
  • 立川がじら(落語立川流)
  • 武内慧(東京にこにこちゃん)
  • 田保遥樹(cloture pales)
  • 礒村夬(グッドラックカンパニー)
  • 澁川智代(右マパターン)
  • 木村みちる(遠吠え)
  • Daiki(都映)
  • 荒威ばる(劇団ジェット花子)
  • 小野カズマ(排気口)
  • 啓豪(よしもとクリエイティブ・エイジェンシー俳優部)
  • 神谷圭介(テニスコート)
  • 土岡哲朗(春とヒコーキ)
  • ぐんぴぃ(春とヒコーキ)

劇団グッズ[編集]

現在、公演時に販売されているCD、DVDは以下の通り(一部店舗でも購入可)。

CD
  • 「地蔵中毒のテーマ」、「沼の性教育」(2曲入り、カラオケ付き)

本公演時、エンドレスで劇場内にかかっている。 その場では、「変な曲!」とだけ思うが、公演終了後の道すがら、知らず、歌詞の1フレーズを口ずさんだり、帰宅後、曲が頭から離れず、「買えば良かった!」と大後悔するものが後を絶たないので、是非とも、買って帰った方が良い。

DVD
  • 第四回公演【演劇界初!ジャガイモを握りながら観る公演!】 無教訓意味なし演劇vol.4 「濡れコンクリート培養センター」
  • 第五回公演【舞台の四隅に玉子焼きを置く演劇】 無教訓意味なし演劇vol.5 「第一次『へその緒再生プロジェクト』」
  • 第六回公演【タイ米で囲まれた範囲内で観る演劇】 無教訓意味なし短編集 「継母特製!!ニュルニュル蓋なしタジン鍋」
  • 短編寄せ集め集「紅母乳」
  • 番外編 「ハムレット」ウエストポーチ着用ver
その他他劇団グッズ

劇団公式ウェブサイト参照のこと劇団公式ウェブサイト

出典[編集]

  1. ^ a b 楠かつのり (2012年10月9日). “湧別でステージ版「詩のボクシング」*楠かつのり*「いじめ」テーマ 8人が自作品朗読*表現の場 新たな可能性”. 北海道新聞. https://imageart.exblog.jp/18564940/ 
  2. ^ a b 平成24年北大えるむ賞授与式を挙行”. 全学ニュース. 北海道大学 (2013年3月13日). 2020年2月16日閲覧。 “大谷 真仁 学生落語の全国大会である「てんしき杯落研トーナメント」で優勝。”
  3. ^ a b 安藤光夫(SPICE編集部) (2020年1月14日). “開催迫る《劇団「地蔵中毒」寄席》にて落語を披露する6名のメンバーを新着フォトと共に紹介”. SPICE. イープラス. 2020年1月19日閲覧。
  4. ^ 落語研究会 全国大会優勝者が記念寄席に出演 - 学生生活”. 北海道大学. 2021年11月28日閲覧。
  5. ^ 北大落研
  6. ^ 楠かつのり (2014年2月1日). “選抜式・全国大会にステージ版「詩のボクシング」チャンピオンのオオタニ選手が決定!”. PoetryBoxing. excite blog. 2020年2月20日閲覧。
  7. ^ 選抜式・全国大会への思い・オオタニ”. PoetryBoxing. excite blog (2014年4月20日). 2020年2月15日閲覧。
  8. ^ a b 「SPICE エンタメ特化型情報メディア」インタビュー - 2018年2月18日
  9. ^ 立川がじら Twitter 2018年2月20日
  10. ^ 劇団「地蔵中毒」(@zizouchudoku) (2020年10月19日). “【脚本を書いている情報】”. twitter. 2020年11月9日閲覧。 “大谷が、安藤玉恵さんの一人芝居「切断」の脚本・演出を担当しています!”
  11. ^ 取材・文・撮影:塚田史香; 聞き手:安藤光夫(SPICE編集部) (2020年12月4日). “安藤玉恵が阿部定を演じる一人芝居「安藤玉恵による“とんかつ”と“語り”の夕べvol.1『切断』」(作・演出:大谷皿屋敷)~尾久の名店で話を聞いた”. SPICE. イープラス. 2020年12月7日閲覧。
  12. ^ 劇団チラシ、劇団DVDクレジット等

リンク[編集]