北原安定

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北原 安定(きたはら やすさだ、1914年11月5日 - 1994年4月1日)は、日本の逓信官僚、元電電公社副総裁および元NTT副社長。工学博士

経歴[編集]

長野県上伊那郡高遠町(現伊那市)出身。第一早稲田高等学院早稲田大学理工学部電気科を卒業し、逓信省に入省。電気通信省を経て、日本電信電話公社で、九州電気通信局長、施設局長、総務理事、技師長を歴任し、1977年に副総裁に就任した。

当時、世界最高水準であった電電公社の技術陣をまとめただけでなく、経営観点においても高い先見性を持っており、いち早くデータ通信の重要性を見出していた。 高度情報通信システムINS(Information Network System)を活用した将来的な、在宅勤務オンラインショッピングなど、“電話”の次のネットビジネスを模索していた。

1979年にスイス・ジュネーブで開催された「テレコム・フォーラム」ではINSを提唱し、その後、自ら陣頭指揮を執って開発に力を注いだ。のちの情報社会の礎を築いた功績は大きい。

関連項目[編集]