マオド・ド・ブーア=ブキッキオ

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マオド・ド・ブーア=ブキッキオ
Maud de Boer-Buquicchio new.JPG
生誕 (1944-12-28) 1944年12月28日(72歳)
オランダフンスブルク
教育 1963-65: フランス語及び文学専攻
1965-69: ロースクール
出身校 ライデン大学
職業 「児童の売買、児童売春、児童ポルノ」に関する特別報告者英語版; 欧州評議会副事務総長
取締役会 行方不明児童及び搾取被害児童問題対策国際センター英語版
配偶者 ジャンニ・ブキッキオ

マオド・ド・ブーア=ブキッキオ(Maud de Boer-Buquicchio, 1944年12月28日 - )は、オランダ法律家国連人権理事会から「児童の人身売買、児童売春、児童ポルノに関する特別報告者[注釈 1]に任命されている人物[1]。2002年から2012年まで、欧州評議会の事務次長を務めた[1]

来歴[編集]

行方不明児童及び搾取被害児童問題対策国際センター英語版の指導部のメンバーとド・ブーア=ブキッキオ

オランダ南部のヘールレンにある町フンスブルク(Hoensbroek)に生まれる[4]ライデン大学でフランス語とフランス文学を学び、のちに法律も学ぶ[4]。国際関係と労働法を専門として1969年に学位を取得、テーマは欧州連合法下における男女平等についての理論であった[4]

1969年に欧州評議会入りし、欧州人権委員会の法律事務をはじめとして、評議会議長秘書室、欧州人権裁判所の議員事務官など欧州評議会組織の要職を歴任した[5]。2002年に事務次長に選出され、2007年にも再選出された[5]。2012年に退任[1]、事務次長の後任はガブリエラ・バッタイーニ=ドラゴーニ[6]。事務次長職在職中の業績としては、「性的搾取および性的虐待からの児童の保護に関する欧州評議会条約」の採択にあたり陣頭指揮を執ったとされる[1]

マオド・ド・ブーア=ブキッキオはまた、行方不明児童及び搾取被害児童問題対策国際センター(International Centre for Missing & Exploited Children (ICMEC))の理事の一人でもある[7]。同センターは、子どもが安全な子ども時代を過ごす権利を享受できるように、児童性的虐待(性搾取)、児童ポルノグラフィ、児童誘拐と戦う全世界規模の非営利団体であるとしている[8]

2013年には「失踪・被搾取の児童に関する欧州連合会(European Federation for Missing and Exploited Children)」の代表理事に選出され[1]欧州裁判所弁務官フランシス・ジェイコブス英語版からその地位を引き継いだ。

2014年6月に国連の児童の人身売買、児童売春、児童ポルノに関する特別報告者に就任[1][2]。2015年5月12日から18日まで、7日間の日程でアルメニアを視察した[9]エレバンヴァナゾルギュムリを回り、各地で中央政府高官、地元警察、法曹関係者、児童保護シェルターのNGOなど多様なレベルの人員と面会したと最終日のカンファレンスの配布資料には記載されている[9]

2015年10月19日から26日にかけて訪日し、児童の売買及び性的搾取の状況についての視察を行った[1]。視察先は仁藤夢乃伊藤和子セーファーインターネット協会など。26日の記者会見の席で、日本の女子学生の13%が『援助交際enjo kosai)』を行っていると発言したが、後日外務省の抗議を受け、「数値を裏付けるデータはなく、誤解を招くものだった。今後この数値を使用するつもりはない」とする書簡を日本政府に送り、数値に関する発言については事実上撤回した[10][11][12][13][14]

私生活[編集]

欧州評議会「人権と法の支配」委員のジャンニ・ブキッキオ(Gianni Buquicchio)と結婚して、2人の息子がいる[5][15]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「特別報告者」は国連人権理事会で各国の人権状況について調査や監視を行う専門家とされている。国連職員ではなく、どの政府からも独立しているとされている。無給。[1][2][3]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h メディア・アドバイザリー:児童の性的搾取の状況 国連の人権専門家、日本視察を開始(10月19日-26日)”. 国連広報センター (2015年10月8日). 2015年10月29日閲覧。
  2. ^ a b 児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者に対する申し入れ”. 日本国外務省 (2015年11月7日). 2015年11月18日閲覧。
  3. ^ 児童買春現状を調査 国連特別報告者ブキッキオさん” (2015年10月23日). 2015年10月28日閲覧。
  4. ^ a b c Maud de Boer-Buquicchio, Deputy Secretary General : Biography”. The Council of Europe. 2009年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年7月23日閲覧。
  5. ^ a b c Maud de Boer-Buquicchio, Deputy Secretary General : Curriculum Vitae”. The Council of Europe. 2009年7月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年11月18日閲覧。
  6. ^ Gabriella Battaini-Dragoni is the new Deputy Secretary General of the Council of Europe”. 2015年11月18日閲覧。
  7. ^ ICMEC Board of Directors”. 2015年11月18日閲覧。
  8. ^ ICMEC - Our Mission - Every child deserves a safe childhood.”. 2015年11月18日閲覧。
  9. ^ a b Making the invisible visible – UN expert calls on Armenia to shed light on violence against children” (2015年5月18日). 2015年11月18日閲覧。
  10. ^ 児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者に対する申し入れ | 外務省
  11. ^ Demarche to the Special Rapporteur on the sale of children, child prostitution and child pornography | Ministry of Foreign Affairs of Japan
  12. ^ 児童売買,児童買春及び児童ポルノ国連特別報告者からの回答 | 外務省
  13. ^ Reply from the Special Rapporteur on the sale of children, child prostitution and child pornography | Ministry of Foreign Affairs of Japan
  14. ^ “「13%が援助交際」事実上の撤回 外務省の抗議受け”. 朝日新聞. (2015年11月11日) アーカイブ。
  15. ^ Venice Commission :: Council of Europe: Gianni Buquicchio's CV”. 2015年10月28日閲覧。