利用者:ColorPmoegi822/化合物記事を作成・加筆する時は (私論)

ウィキペディアにおいて化合物記事を作成・加筆する時は[注 1]、特筆性などさまざまな面に気を配らなければなりません。勿論、化合物記事であろうと誰でも自由に作成・加筆はできます。しかし、作成された化合物記事の多くは「サブスタブ」という、調べ物にはまだ使えない状態です。この状態を何とか改善するため、プロジェクト:化学に参加するウィキペディアンを中心に、執筆者の参考にして貰えるようガイドラインを定めました。

全ての化合物について記事を作る必要はない[編集]

私たちの身の回りには、沢山の化合物が存在しています。そしてその化合物の性質は、Googleなどで検索すれば簡単に調べられます。でも、それだけでは独立記事にするには不十分です。確かに、検証可能性という点では満たされているかもしれません。ただし、ウィキペディアは情報を無差別に収集する場ではありません。表や箇条書きで終わらせるのではなく、その性質について具体的な説明が必要です。それが書けないのならば、むやみに新しく記事を作るべきではありません。

では、具体的な説明ができない場合赤リンクのまま放置するしかないのかというと、そんなことはありません。独立記事にせず説明する方法がいくつかあります。

「 (元素名) 化合物」「○○化物」のような記事にまとめる[編集]

この方法だと、関連物質との比較がしやすく、上手に活用すれば見やすい記事になります。英語版記事のen:Carbon compounds#Carbon-nitrogen compoundsのように表にまとめるのもよいでしょう。しかし、ただ物質とその性質を羅列しただけでは、情報を無差別に収集している点は改善できないかもしれません。

似たような物質の記事に書く[編集]

これは主に金属化合物に使えます。

例えば、あなたが酸化鉄(II)の記事を作りたいとします。しかし酸化鉄(II)はまだ有名でなく、独立記事とするにはまだ不十分でした。一方酸化数のみ異なる酸化鉄(III)は、生活の中でさまざまな用途に使用されており、記事は随分と充実していました。このような場合、酸化鉄(III)に「一方、酸化鉄(II)は……」と説明し、酸化鉄(II)を酸化鉄(III)の該当節へのリダイレクトとすることで解決するかもしれません[注 2]

化合物における特筆性とは[編集]

単に化合物の性質しか書けないのならば独立記事にするべきではないということは先ほど説明しました。では、何が書けたら特筆性があるといえるのでしょうか。

ただ知られているだけではない[編集]

多くの人がその化合物を「何となく聞いたことがある」というだけでは、特筆性に乏しいです。化学とは無関係な人が、その化合物について性質から用途まで説明できるほど広く知られていれば、特筆性があるといえるでしょう。

他とは異なる[編集]

他の化合物、特に化学的に類似する化合物と大きく異なる一面があるのならば、特筆性があるといえるでしょう。

他とは異なる化合物の例を挙げます。

塩酸(えんさん)とは塩化水素水溶液であり強酸の一種である。オランダ語Zoutzuur或いはドイツ語Salzsäureの直訳。本来は塩化水素と呼ぶべきものだが、歴史的な経緯から酸素を含む酸と同じように、塩酸と呼ばれている。無色の液体で独特な辛い匂いがする。人間を含むほとんどの動物の消化器系において塩酸は胃酸の成分となっている。塩酸は重要な実験用試薬および工業用化学物質とされている。……

塩酸が他とは異なるのは、主に「本来は塩化水素酸と呼ぶべきだが塩酸と呼ばれること」、「胃酸の成分であること」です。これは他のハロゲン化水素の水溶液(フッ化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸など)とも異なる点です。

独立記事にするのに適切かの参考判断基準[編集]

ある化合物について独立記事にするのは適切かどうか判断に迷った時は、次の基準を参考にしてください。基準の大半に当てはまるのならば、独立記事にして問題は無いでしょう。ただし、この基準は必ずしも守らなければならないものではなく、基準に合っていないからと言ってすぐに削除依頼を出すことは避けるべきです。あくまで、1つの参考としてお使いください。

なお、著名さについては、必ず「何で調べてどのような結果だったか」を明記できるようにしてください。これは、削除依頼等が出された時、独立記事にするのに適切かを示せるようにするためです。

有機化合物[編集]

  1. 有機化合物の例に挙げられるほどの著名さがある。
  2. 生物の中で重要な役割を果たしている。
  3. 化学工業で頻繁に使われる。
  4. Wikipediaに独立記事を持っている医薬品の主成分で、症状の緩和等に直接関係している。
  5. Wikipediaに独立記事を持っている食物の主成分である。
  6. 他の記事の説明のために必要である。

無機化合物[編集]

  1. 無機化合物の例に挙げられるほどの著名さがある。
  2. 特定の元素の化合物の例に挙げられるほどの著名さがある。
  3. 化学工業で頻繁に使われる。
  4. Wikipediaに独立記事を持っている鉱石などの主成分である。
  5. 他の記事の説明のために必要である。

スタイルマニュアル[編集]

同じ化合物の記事なのに、構成が大きく異なると、読者にとって読みづらいかもしれません。ここでは、ある程度化合物記事の構成を定め、読みやすさを向上させるとともに、記事を作成・加筆する際にどのような節を設けるかの目安とします。なお、記事によってはこのスタイルマニュアルにそぐわないかもしれませんので、無理に合わせるような編集は控えてください。また、Wikipedia:スタイルマニュアルも参照してください。

記事名[編集]

記事名の酸化数を表す丸括弧の前後には、スペースを入れずに、

化合物名(I)

のようにします[注 3]

また、記事名及び本文中の表記について、次のことにも留意してください[注 4]

記事名や本文中における化学物質名の表記について、以下の規則に従うことが プロジェクト‐ノート:化学/過去の議題/化合物のIUPAC名表記について にて合意されています。

  • 化学物質名とは
    この規則で化学物質名と称しているのは、化学分野で使用される物質名を意味しており、主として化学分野の記事において使用される物質名を想定している。したがって鉱物名(例・方解石)、分子生物学的生体内分子(例・インターフェロン)、医薬品名(例・レボドパ)、農薬名(例・ラウンドアップ)、化成品名称(例・ナイロン)、食品名(例・にがり)など化学以外の分野の記事において物質の名称を示す場合を想定していない。
  • 記事名や本文中における化学物質名の表記について
    1. 慣用名、IUPAC系統名のうち一般に使われるものを原則とする(IUPAC許容・非許容は問わない)。商品名や略号は使用しない。例:○ジメチルスルホキシド ×DMSO
    2. 無機化合物についてはIUPAC系統名を原則とする。例:○炭酸水素ナトリウム ×重炭酸ソーダ
    3. 頻繁に使われる慣用名が定まらない場合、IUPAC許容慣用名を優先する。
    4. ただし、優先的に使われる慣用名が拮抗する場合、IUPAC系統名を使用する。例:○3-メチル-1-ブタノールイソアミルアルコールイソペンチルアルコール
    5. IUPAC系統名が複雑で、慣用名がアクロニム以外にない場合、それを記事名としてもよい。 例:9-BBNDABCOTEMPO
    6. 異性体を一意に示す必要がある場合、IUPAC系統名を使用する。例:1,1-ジクロロエタン1,2-ジクロロエタン
    7. 異性体前置辞(structural affix, ハイフンでつながれているもの。cis/trans, o-/m-/p-, sec-/tert- など)は原則としてアルファベットのままにする。例:tert-ブチル基。あるいは語幹と一体となり慣用化している場合にはカタカナでも良い。例:パラジクロロベンゼン
  • 冒頭・記事中での記述
    1. 記事名のほかに、IUPAC系統名の字訳に続け英字表記を付記する。別名は別名であることを示した上で併記する。
    2. この際、英字表記について、IUPAC系統名は括弧でくくらない。ただし慣用名については任意とする。
    3. 異性体前置辞について、IUPAC命名法に基づいた化合物名中では斜体化するが、その他の単語・文脈中では任意とする。
    4. 略号などは、冒頭で定義すれば文中で用いてもよい。
  • 字訳
    1. 英語の化合物名を日本語に字訳する場合は「化合物名字訳規準」にしたがう。参考: 日本化学会『学術用語集 化学編』第3部、南江堂、字訳ツール (JavaScript)(化合物命名法談義 内)
  • その他
    1. 「一般に」「頻繁に」「優先的に」使われる、の判断としてはGoogle検索のヒット数を目安とする。
    2. すでに存在する項目・記述については、上記各条の適用は期限を定めないで保留する。記事改名や多数の記事に対する名称の置換をする場合は、各個にノートなど適切な場所で提案して合意を得てから各条を適用した化学物質名に改める。
    3. 参考となる外部サイト:IUPAC Gold Book化合物命名法談義

これ以降は化合物の秀逸な記事コレステロールの2022年6月13日 (月) 9:31 (UTC) の版を参考にして定められています。

定義文[編集]

まず、化合物名を「'''」で囲って太字にし、次に丸括弧で囲って読み仮名を示します。この時、英名も共に示しておくとよいでしょう。そして、その化合物について定義します。ある程度の量がある記事の場合、これに加えその記事の要約も書いてください。

'''化合物名'''(化合物の読み、[[英語|英]]: 化合物の英名)は、[[元素A]]と[[元素B]]が結合してできる、[[無機化合物]](或いは[[有機化合物]])の一種である。

このように表示されます :

化合物名(化合物の読み、: 化合物の英名)は、元素A元素Bが結合してできる、無機化合物(或いは有機化合物)の一種である。

名称[編集]

化合物名の由来を書きます。特別な由来がない場合は、定義文にまとめて構いません。

[[○○世紀]]に発見された時は'''ほにゃほにゃ'''と名付けられたが、後の研究により[[●●]]の一種であることが示され、名称が正式に'''ほげほげ'''とされた。

このように表示されます :

○○世紀に発見された時はほにゃほにゃと名付けられたが、後の研究により●●の一種であることが示され、名称が正式にほげほげとされた。

分布[編集]

自然の中で主にどこに含まれているのかを書きます。含まれる割合の上位3 - 10個程をまとめてください。は、多くの場所に分布する化合物にのみ用いてください。なお、表自体の作り方については、Help:表の作り方を参照してください。

主に地中に存在し、さらに地中にある○○のうち約2/3が[[地殻]]中にある。人体にも微量ではあるが含まれている。
{| class="wikitable"
! ○○が含まれる主な場所 !! その場所における○○の含有量</br>([http://example.com 出典A]、[http://example.org 出典B]より)
|-
| 地殻 || 25 - 30&nbsp;[[パーセント記号|%]]
|-
| 上位マントル || 15 - 18&nbsp;%
|-
| 地表 || 2 - 4&nbsp;%
|}

(なお、数字と単位の間はただの半角スペースでも、&nbsp;を用いても、どちらでも構いません。)

このように表示されます :

主に地中に存在し、さらに地中にある○○のうち約2/3が地殻中にある。人体にも微量ではあるが含まれている。

○○が含まれる主な場所 その場所における○○の含有量
出典A出典Bより)
地殻 25 - 30 %
上位マントル 15 - 18 %
地表 2 - 4 %

利用[編集]

ここでは、化合物がどのような用途で利用されているのかを書きます。

○○は、工業において[[△△]]精製の[[触媒]]として利用されることが多く、そのため[[A国]]からたくさん輸入されている。

このように表示されます :

○○は、工業において△△精製の触媒として利用されることが多く、そのためA国からたくさん輸入されている。

性質[編集]

基本的には標準状態のデータを書き、それ以外の状態のデータしかない場合は、標準状態ではないことを必ず明記するようにしてください。また、節が長大で読みづらくなる場合は、記事冒頭に{{chembox}}を貼っても構いません。

[[標準状態]]で赤褐色で、液体にすると無色になる。臭いはなく、水に溶けやすいが、[[有機溶媒]]には溶けにくい。空気中の[[二酸化炭素]]と反応して[[炭酸xx]]になるため、密閉容器中で保存する。

このように表示されます :

標準状態で赤褐色で、液体にすると無色になる。臭いはなく、水に溶けやすいが、有機溶媒には溶けにくい。空気中の二酸化炭素と反応して炭酸xxになるため、密閉容器中で保存する。

歴史[編集]

化合物について何か歴史があれば、ここに書きます。年、起こったことを箇条書きで羅列する場合、節名を「年表」としても構いません。

[[1950年]]([[昭和]]25年)[[1月1日]]に、●●の分解により○○が単離される。その後、性質についてさまざまな研究が行われ、[[2000年]]([[平成]]12年)[[10月10日]]には○○を利用した人工の技術が発明された。

次のように表示されます :

1950年昭和25年)1月1日に、●●の分解により○○が単離される。その後、性質についてさまざまな研究が行われ、2000年平成12年)10月10日には○○を利用した人工の技術が発明された。

付録部[編集]

脚注(出典と注釈)
検証可能性を満たすために、この節は必ずあるべきです。但し、脚注がもともと無いにも関わらず、この節を設けて{{節スタブ}}などを貼ることによって誰かに出典を付けてもらおうなどとするのはやめてください。代わりに{{要出典}}や{{要出典範囲}}等のテンプレートが用意されています。
参考文献
出典に{{sfn}}を用いる場合は、この節に文献をまとめてください。
関連項目
化合物記事の関連項目は、酸化数が異なるが構成する元素は同じの物質、構造がわずかに異なる物質などが考えられます。
例えば、二塩化クロムの関連項目は、次のようにするのが適切です。
外部リンク
その化合物についてもっと知れるようなサイトを挙げてください。

何を執筆すべきか[編集]

新規記事[編集]

Portal:化学/執筆依頼にはたくさんの執筆が望まれる事柄が載せられています。ですが、やはり重要度の低いものがほとんどですので、独立記事にするには入念な調査をした上でのほうが良いでしょう。まずは英語版Top-importance chemicals articles(最重要の化学記事)や、High-importance chemicals articles(重要度の高い化学記事)に含まれる化合物をあたってみてはどうでしょうか。

加筆[編集]

化学記事の多くは、たくさんの加筆と適切な分割や統合が行われることが望まれています。特に前述の最重要及び重要度の高い化学記事は、より積極的に加筆されるべきです。

記事の翻訳[編集]

特筆性に乏しい記事の翻訳が後を絶ちませんが、他の利用者が統合、削除するか議論することになりますので、やめてください。

また、化合物の名称は機械翻訳では正確に出てこない場合もありますので、必ず正しい名称を調べた上で翻訳を行ってください。

付)Template:chem-stubを外す基準[編集]

化合物記事の最下部に、次のテンプレートが貼られている場合があります。

執筆の途中です

この項目は、化学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めていますプロジェクト:化学/Portal:化学)。

Template:Asboxの2021年11月8日 (月) 4:39(UTC)の版、及びTemplate:chemboxの2021年11月13日 (土) 04:07(UTC)の版より作成)

これを外す基準ですが、まずテンプレートが貼られた版を探してみて、それよりも大幅に記事の質(必ずしも量ではない)が上がっているならば、テンプレートは外して構いません。投稿記録が膨大で、テンプレートが貼られた版を探すのが困難な場合は、現在の質から判断してください。

注釈[編集]

  1. ^ ここで言う「化合物」とは、単体も含むいくつかの原子が集まった純粋な物質のことです(あくまでガイドラインの便宜上のためで、化合物を定義するものではありません)。このガイドラインでは、酸素水酸化ナトリウムなどの記事は化合物記事として扱いますが、蛍石にがりなどの記事は化合物記事として扱いません。
  2. ^ 実際には、 酸化鉄(II) 、酸化鉄(III)のそれぞれの記事があり、更に酸化鉄の記事で概要を説明しています。
  3. ^ Wikipedia‐ノート:記事名の付け方/正式名称に丸カッコを含む場合プロジェクト‐ノート:化学/過去の議題/記事名の付け方についてで過去に議論されています。
  4. ^ この表記については、プロジェクト‐ノート:化学/過去の議題/化合物のIUPAC名表記についてで合意されています。また、以下の内容は{{:プロジェクト:化学/化学物質の名称の扱い}}で呼び出しています。