パンチドランク・ラブ (映画)
パンチドランク・ラブ | |
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Punch-Drunk Love | |
監督 | ポール・トーマス・アンダーソン |
脚本 | ポール・トーマス・アンダーソン |
製作 |
ポール・トーマス・アンダーソン ダニエル・ルピ ジョアン・セラー |
出演者 |
アダム・サンドラー エミリー・ワトソン フィリップ・シーモア・ホフマン ルイス・ガスマン |
音楽 | ジョン・ブライオン |
撮影 | ロバート・エルスウィット |
編集 | レスリー・ジョーンズ |
製作会社 |
レボリューション・スタジオズ ニュー・ライン・シネマ |
配給 |
コロンビア ピクチャーズ 東宝東和 |
公開 |
2002年11月1日 2003年7月26日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $25,000,000 |
興行収入 | $24,665,649[1] |
『パンチドランク・ラブ』(Punch-Drunk Love)は、2002年に製作されたポール・トーマス・アンダーソン監督、アダム・サンドラー主演のロマンティック・コメディ映画。
概要
[編集]『ブギーナイツ』、『マグノリア』などにおいてその手腕を発揮したポール・トーマス・アンダーソンが、コメディアンのアダム・サンドラーを主演に迎えた一風変わった異色のロマンティック・コメディ。それまでの作品同様、アンダーソン監督自身が脚本も手掛けており、ヒロインにはイギリス出身のエミリー・ワトソンがサンドラーの相手役で出演している。サンドラーはそれまで出演してきたコメディ映画の雰囲気とまるで違う、人生に対する悲壮感を抱えた男をユーモラスに演じている。今作においてその創造性が評価されたアンダーソンは、カンヌ国際映画祭で見事に監督賞を受賞した[2]。
あらすじ
[編集]カリフォルニア州ロサンゼルスのサンフェルナンド・バレーに住むバリー・イーガン(アダム・サンドラー)は、キラキラ光るラバーカップ(スッポン)といった珍妙な商品を取り扱う卸売会社の経営者。普段は真面目な青年だが、何かと口うるさい姉たちの中で育ったためか、女性に対して不信感を抱いており、なおかつ事あるごとに情緒不安定に陥ってしまう。 そんな彼が最近の日課にしているのは、ヘルシー・チョイス社 (Healthy Choice)のプリンを大量に買うこと。プリンの特典である、プリン代よりも価値が高い航空会社のマイレージをたくさん貯めることに余念がないのだ(デヴィッド・フィリップスの実話に基づく)。
ある日、姉のエリザベス(メアリー・リン・ライスカブ)が同僚であるリナ(エミリー・ワトソン)を彼の職場に連れてくる。静かで優しい感じを醸し出す彼女に心を寄せ始めたバリーはさっそく彼女を食事に誘い、二人の距離は徐々に狭まっていく。未だに独身で浮いた話もなかったバリーはかつてない幸福感を味わっていたが、その思いも束の間だった。 ある夜にふとダイヤルを回したテレフォン・セックスのサービスコールによりクレジット・カードのトラブルが発生。そのせいでゆすり屋(フィリップ・シーモア・ホフマン)から脅迫まがいな電話が連日かかってくるようになったのだ。 怯えるばかりのバリーであったが、なんとか自分を奮い立たせてゆすり屋の元へと向かう・・・
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
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DVD版 | |||
バリー・イーガン | アダム・サンドラー | 森川智之 | |
リナ・レナード | エミリー・ワトソン | 深見梨加 | |
ディーン・トランベル | フィリップ・シーモア・ホフマン | 谷昌樹 | |
ランス | ルイス・ガスマン | 牛山茂 | |
エリザベス | メアリー・リン・ライスカブ |
スタッフ
[編集]- 監督:ポール・トーマス・アンダーソン
- 製作:ポール・トーマス・アンダーソン、ダニエル・ルピ、ジョアン・セラー
- 脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
- 音楽:ジョン・ブライオン
- 撮影:ロバート・エルスウィット
- 編集:レスリー・ジョーンズ
評価
[編集]映画批評サイトRotten Tomatoesには、182件のレビューがあり、批評家支持率は79%、平均点は10点満点中7.4点となっている。また、Metacriticには、37件のレビューがあり、平均点は100点満点中78点となっている。
本作はThe A.V. Clubの選定した「2000年代の映画ベスト50」において、33位となっている。[3]
映画監督のジャド・アパトー、リー・アンクリッチ、俳優のビル・ナイらが、本作をお気に入りの映画の一つだと公言している。[4][5][6]
当時、俳優復帰をしたばかりであったダニエル・デイ=ルイスは本作を気に入ったことで、アンダーソンの次回作となる『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007年)への出演を決めた。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “Punch-Drunk Love (2002)” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2008年10月8日閲覧。
- ^ “Festival de Cannes: Punch-Drunk Love”. Cannes Film Festival. オリジナルの2011年8月22日時点におけるアーカイブ。 October 25, 2009閲覧。
- ^ “The best films of the '00s”. 2013年9月27日閲覧。
- ^ “Judd Apatow, king of the 'Funny People'”. 2013年9月27日閲覧。
- ^ “Five Favorite Films With Toy Story 3 Director Lee Unkrich”. 2013年9月27日閲覧。
- ^ “Bill Nighy pretty much lived this role”. 2013年9月27日閲覧。
参考文献
[編集]- アダム・ネイマン『ポール・トーマス・アンダーソン ザ・マスターワークス』井原慶一郎訳、2021年10月、DU BOOKS