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ニード・ユア・ラヴ・ソー・バッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「ニード・ユア・ラヴ・ソー・バッド」
リトル・ウィリー・ジョンシングル
B面 ホーム・アット・ラスト
リリース
規格 7インチシングル
録音
ジャンル ブルースリズム・アンド・ブルース
時間
レーベル キング・レコード (4841)
作詞・作曲 William Edward John, Mertis John Jr.
チャート最高順位
リトル・ウィリー・ジョン シングル 年表
All Around The World
(1955年)
Need Your Love So Bad
(1955年)
Fever
(1956年)
ミュージックビデオ
「Need Your Love So Bad」 - YouTube
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ニード・ユア・ラヴ・ソー・バッドNeed Your Love So Bad)(あるいはI Need Your Love So Badの題名でも知られる)は、R&Bシンガー、リトル・ウィリー・ジョンが1955年に初めてレコーディングした楽曲。ゴスペルブルースおよびリズム・アンド・ブルースが特徴的に融合したと評される[3]。ジョンの2枚目のシングルであり、かつ米国における2枚目のチャート入りしたヒット曲でもある。

ジョンの最も著名な楽曲のひとつとして知られ、数多くのコンピレーション・アルバムに収録されている。1968年には、フリートウッド・マックがカヴァーし、イギリスおよびオランダのシングル・チャート入りを果たしている。

概要

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曲の構成はAABA形式で、ハーモニーの使い方は典型的なR&Bバラードのスタイルとなっている[4]。しかしながら、この曲は「一般的なR&Bバラードとは大きく異なる濃縮され強烈な愛への嘆願」と評された[5]

ジョンは、この曲を1995年9月20日、ニューヨークにて録音した[5]。彼がヴォーカルを取り、ロバート・“ババー”・ジョンソンがピアノ、ミッキー・ベイカーがギター、ミルトン・ヒントンがベース、カルヴィン・シールズがドラムス、ウィリス・ジャクソンとデイヴィッド・ヴァン・ダイクがテナー・サックス、そしてルーベン・フィリップスがバリトン・サックスを担当した[5][6]

ソングライター・クレジットとリリース

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ソングライター・クレジットについては、レコードのリリースによって異なるものが存在する。オリジナルのキング・レコードのリリースにおいては、ソングライターは"Willie John"となっており、フリートウッド・マックのオリジナルのブルー・ホライズン盤およびCBS盤シングルも同様である。しかしながら、コンピレーションによっては、ライターをジョンの兄である"Mertis John"としているものもある[7][8]

2001年に出版されたリトル・ウィリー・ジョンの伝記には以下の通り記述されている:

マーティス・ジュニアが楽曲の大部分を朝鮮で書きウィリーのもとに持っていった。ウィリーはそれに手を加えて曲を完成させた。ウィリーの個性は明らかにこの楽曲で発揮されており、マーティスは2008年になってから共作者としてウィリーの名前を復活させている[3]

アメリカ合衆国演奏権管理団体のひとつ放送音楽協会(BMI)はこの曲のソングライターとしてウィリアム・エドワード・ジョンとマーティス・ジョン・ジュニア(リトル・ウィリーと彼の兄の法的な氏名)の2人をクレジットしている[9]

キング・レコードがリリースしたジョンのこのシングルは、1956年にビルボードのR&Bチャートの第5位を記録し[10]、B面の"Home At Last”も同チャートの第6位のヒットとなっている[10]。この曲はジョンの最もポピュラーな曲として知られ、「Fever: The Best of Little Willie John」(1993年)[11]、「The Very Best of Little Willie John」(2001年)[12]など様々なコンピレーション・アルバムに収録されている。

参加ミュージシャン

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  • Little Willie John リトル・ウィリー・ジョン - vocals
  • Willis Jackson ウィリス・ジャクソン - tenor saxophone
  • David Van Dyke デイヴィッド・ヴァン・ダイク - tenor saxophone
  • Reuben Phillips ルーベン・フィリップス - baritone saxophone
  • Robert "Bubber" Johnson ロバート・"ババー"・ジョンソン - piano
  • Mickey Baker ミッキー・ベイカー - guitar
  • Milt Hinton ミルト・ヒントン - bass
  • Calvin Shields カルヴィン・シールズ - drums[6]

カバー・バージョン

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フリートウッド・マック

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「ニード・ユア・ラヴ・ソー・バッド」
フリートウッド・マックシングル
B面 ストップ・メッシン・アラウンド
リリース
規格 7インチシングル
録音 ※ストリングスとホーンのオーヴァーダブは5月15日に行なわれた
ジャンル ブルース
時間
レーベル ブルー・ホライズン
作曲 William Edward John, Mertis John Jr.
プロデュース マイク・ヴァーノン
チャート最高順位
  • 第31位 (UKシングル・チャート)[13]
フリートウッド・マック シングル 年表
Black Magic Woman
(1968年)
Need Your Love So Bad
(1968年)
アルバトロス (あほうどり)
(1968年)
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1968年、フリートウッド・マックがマイク・ヴァーノンのプロデュースの下、ブルー・ホライズン・レコードに「ニード・ユア・ラヴ・ソー・バッド」を吹き込んだ[14]。ヴァーノンによると、彼はグループのギタリストであり、ヴォーカリストのピーター・グリーンに対し、ストリングスを加えることを提言した[14]。ヴァーノンはジョンのオリジナル・バージョンでギターを担当したミッキー・ベイカーにコンタクトし、この曲のオーケストラ・スコアを書くよう依頼している[14]

この曲はシングルとしてリリースされ、B面には「Stop Messin' Round」が収録された。1968年8月、UKのシングル・チャートの第31位を記録[13]、そしてオランダではチャートの7位まで上った[15]。後になって英国でブルー・ホライズンがシングルとして再発し、その際はB面に「No Place To Go」が収録された[16]。そしてCBSは「ホール・オヴ・フェイム・ヒッツ」シリーズのひとつとしてこの曲をシングルのB面でリリースした。このリリースのA面は"Albatross"だった[17]

この曲は、いくつかのフリートウッド・マックのコンピレーション・アルバムに収録されている。その中には『The Pious Bird of Good Omen』(1969年)[18]、『Greatest Hits』(1971年)[19]などがある。1999年には『The Complete Blue Horizon Sessions 1967–1969』がリリースとなり、この曲の別テイクが収録された。テイクのひとつにはグリーンによるギターとヴォーカルのオーヴァーダブがなされており、当初このバージョンが米国のシングルとなる予定だったがリリースされなかった[14]

ゲイリー・ムーア

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1995年には、ギタリスト/シンガーのゲイリー・ムーアがピーター・グリーンへのトリビュート・アルバム『ブルーズ・フォー・グリーニー』(1995年)のためにこの曲をレコーディングした。ムーアのバージョンは1995年6月にシングルとしてリリースされ、UKシングル・チャートの48位を記録している[20]

その他のカバー

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この曲はジョンの楽曲の中では「フィーヴァー」と並び、最も多くのカバーがなされた楽曲のひとつである[21]アーマ・トーマス (1964年)、ソロモン・バーク (1968年)、ジュニア・パーカー (1971年)、オールマン・ブラザーズ・バンド (1979年)、リトル・ミルトン (1980年)、スティング (1982年)といったアーティストがカバーをリリースしている[22]

脚注

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  1. ^ Little Willie John - Discography (45cat)
  2. ^ Joel Whitburn's Top R&B Singles 1942-1988 (Record Research), P. 222
  3. ^ a b Whitall, Susan (2011). Fever: Little Willie John. London: Titan Books. p. 60. ISBN 978-0857687968 
  4. ^ Appen, Ralf von / Frei-Hauenschild, Markus "AABA, Refrain, Chorus, Bridge, Prechorus — Song Forms and their Historical Development". In: Samples. Online Publikationen der Gesellschaft für Popularmusikforschung/German Society for Popular Music Studies e.V. Ed. by Ralf von Appen, André Doehring and Thomas Phleps. Vol. 13 (2015), p. 31, 35.
  5. ^ a b c Grendysa, Peter A. (1993年). Fever: The Best of Little Willie John (liner notes). Rhino Records. p. 1. R2 71511。
  6. ^ a b The Blues Discography 1943-1970 The Classic Years, Les Fancourt & Bob McGrath (Eyeball Productions)
  7. ^ Wynn, Ron. “Little Willie John: Fever – Review”. AllMusic. August 26, 2020閲覧。
  8. ^ Tapp, Richard. “Little Willie John”. Ace Records. September 23, 2006時点のオリジナルよりアーカイブ。August 26, 2020閲覧。
  9. ^ BMI Repertoire: "Need Your Love So Bad" (BMI Work #1052543)”. BMI. August 26, 2020閲覧。
  10. ^ a b Whitburn, Joel (2004). Top R&B/Hip-Hop Singles: 1942–2004. Record Research. p. 228 
  11. ^ Wynn, Ron. “Fever: The Best of Little Willie John – Review”. AllMusic. December 22, 2014閲覧。
  12. ^ Phares, Heather. “The Very Best of Little Willie John”. AllMusic. August 26, 2020閲覧。
  13. ^ a b Roberts, David (2006). British Hit Singles & Albums (19th ed.). London: Guinness World Records Limited. p. 205. ISBN 1-904994-10-5 
  14. ^ a b c d Vernon, Mike (1999). The Complete Blue Horizon Sessions 1967–1969 (Boxed set booklet). Fleetwood Mac. New York City: Sire Records. pp. 8–9. 73003-2。
  15. ^ Top 40 week 44 van 1968”. Top40.nl. April 29, 2021閲覧。
  16. ^ フリートウッド・マック. "Need Your Love So Bad" / "No Place to Go" (Single notes). England: Blue Horizon Records. Label. 57-3157。
  17. ^ フリートウッド・マック. "Albatross" / "Need Your Love So Bad Need Your Love So Bad" (Single notes). England: CBS. Label. CBS 8306。
  18. ^ The Pious Bird of Good Omen - オールミュージック
  19. ^ Greatest Hits - オールミュージック
  20. ^ Gary Moore – Singles”. Official Charts. August 26, 2020閲覧。
  21. ^ Songs originally by Little Willie John | SecondHandSongs 2023年7月24日閲覧
  22. ^ Cover versions of Need Your Love So Bad by Little Willie John | SecondHandSongs 2023年7月24日閲覧