ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン

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ニュー・セントアンドリュース
ゴルフクラブ・ジャパン
New St. Andrews
Golf Club Japan
ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン
ニュー・セントアンドリュース
ゴルフクラブ・ジャパン全体の空中写真。赤枠で囲んだ左側がOld Course、右側がNew Course。
両コースに挟まれたゴルフ場は千成ゴルフクラブ

2016年11月6日撮影。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。 地図
所在地 日本の旗 日本
栃木県大田原市福原2002番地
座標: 北緯36度47分33秒 東経140度3分11秒 / 北緯36.79250度 東経140.05306度 / 36.79250; 140.05306
概要
開業 1975年昭和50年)5月10日
運営 創立者 濵田善弥。メンバーシップコース
設計 ・ニューコース - ジャック・ニクラウス、デズモンド・ミュアヘッド
・オールドコース - セントアンドリュースチーム
運営者 株式会社 ロイヤルフォレストゴルフ倶楽部
コース

New Course Out New Course In
HOLE PAR YARD HOLE PAR YARD
1 4 442 1 5 489
2 4 376 2 4 359
3 5 534 3 5 538
4 5 527 4 4 409
5 3 207 5 3 147
6 4 365 6 4 464
7 4 365 7 4 375
8 3 179 8 3 193
9 4 344 9 4 428
36 3339 36 3402
Old Course

HOLE PAR YARD
1 4 372
2 5 502
3 5 541
4 3 151
5 3 160
6 5 527
7 4 454
8 3 148
9 4 350
36 3205
その他
公式サイト ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン
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ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパンは、栃木県大田原市にあるゴルフ場である。

概要[編集]

「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」。創始者は濵田善弥。栃木県の北東部、東に八溝山地が茨城県境に沿って延び、西には那須野が原扇状地の扇端付近にあたる平地が広がる、那珂川や八溝山系の里山など自然豊かな地域で、松尾芭蕉奥の細道」と縁の深い地として知られるそうしたロケーションにある[1]

1970年代中期、大田原市福原地区に新たなゴルフ場の建設を始め、創始者である濵田を中心にニューコースのコース設計はジャック・ニクラウスとデズモンド・ミュアヘッドが行い、オールドコースはセントアンドリュースチームが行って、27ホール規模のゴルフ場の造成工事が着工され、1975年昭和50年)5月10日、造成工事が完了し[1]、18コースで開業[2]。その後2年ほどで100億円の負債を抱え倒産し、会員有志により「NSAJをよくする会」を設立して競売で施設を落札し存続させ、1986年にはスコティッシュスタイルな9コースの「オールドコース」が追加開業した[2]

コースは、ニューコースが18ホール、オールドコースが9ホールの27ホールで構成され、オールドコースはニューコースと少し離れた所にある。このため、以前は専用のモノレールで連絡をしていたが2013年頃から使用されていない(後述)。スコットランドの設計スタッフの手により、ゴルフの聖地の雰囲気を楽しむことが出来るレイアウトである[1]。特徴としては、池を巧みに配置したアメリカンスタイルで、フェアウェイは緩やかな起伏があり、深いバンカーと傾斜のあるグリーンなど、関東屈指の難コースとして知られている[1]。また、英国セントアンドリュースを模した「スウェルケンブリッジ」などの名物ホールがある[1]

2006年平成18年)2月1日、経営会社の「株式会社ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」は、宇都宮地裁民事再生手続き開始の申請を行い、同日、保全命令を受けた[3]。2006年(平成18年)2月26日、ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパンは、オリックスグループをスポンサーとした再生計画案を会員に配布した[4]2007年(平成19年)1月12日、債権者集会で再生計画案が可決され、同日、宇都宮地裁から認可決定を受けた[5]2014年(平成26年)9月1日、運営会社の「オリックス・ゴルフ・マネージメント合同会社」は、「株式会社ロイヤルワールドゴルフ倶楽部」の全株式を「株式会社ロイヤルフォレストゴルフ倶楽部」に譲渡した[6]2019年(平成31年)1月29日、東横イングループの東横インホテル企画開発がロイヤルワールドゴルフ倶楽部の全株式を買収した[7]

ニューセントアンドリュース・エクスプレス[編集]

レストハウスのあるニューコースから約2km離れたオールドコースまで連絡する専用の全自動モノレールで、1986年のオールドコースオープン時に総工費7億円をかけて設置され、2013年8月まで使用されていた[2]。このモノレールは新交通システムのようなもので、タイヤ接地面2本と中央の案内軌条1本からなっており日本車輌製造製のVONAシステムをベースとしていた[8]。多くの箇所で高架線となっており、コースとの間にある谷間の田園を通り抜ける。行き違い施設はなく水平エレベーターのようなものだが、オールドコース側には予備車両を留置しておけるようになっており、トラバーサーによって車両の入れ替えが出来るようになっていた。2018年の時点ではこれら施設は撤去されていない。

1986年の導入当初は定員10人の専用の車両が新造されたが[2][8]、後にマイクロバス(日産・シビリアン)をベースにしたものが[9]、2013年8月まで使われた。この車両は無人運転で大きく開口するスライドドアが設置され[9]、ホームからフラットに乗降することができキャディカートを載せることが出来た。

2010年3月17日放送のナニコレ珍百景(No.566)で「大自然に謎の乗り物」のタイトルで紹介されている[9]

なお、法律上は遊園地遊戯施設と同様の扱いであり、鉄道軌道路線ではない。

所在地[編集]

〒324-0024 栃木県大田原市福原2002番地

コース情報[編集]

  • 開場日 - 1975年5月10日
  • 設計者 - ニューコース - ジャック・ニクラウス、デズモンド・ミュアヘッド、オールドコース - セントアンドリュースチーム
  • 面積 - 1,440,000m2(約43.5万坪)
  • コースタイプ - 丘陵コース
  • コース - 27ホールズ、パー108、ヤード、コースレート、ニューコースアウト・イン72.6、ニューコースアト・オールドコース72.8、ニューコースイン・オールドコース73.0
  • フェアウェー - コウライ
  • ラフ - ノシバ
  • グリーン - 1グリーン、ベント(ペンクロス)
  • ハザード - バンカー108、池が絡むホール14
  • ラウンドスタイル - 全組セルフプレー、専属キャディなし、セルフでプレー、乗用カート使用、乗用カート(5人乗り)自走式

1組4人が原則だが、状況によりツーサムも可。

  • 練習場 - 18打席270ヤード
  • 休場日 - 無し[10][11]

クラブ情報[編集]

ギャラリー[編集]

ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパンOld Courseの空中写真。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。2016年11月6日撮影。
ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパンNew Courseの空中写真。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。2016年11月6日撮影。

交通アクセス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」、Golf Course Ranking Club、2021年11月8日閲覧
  2. ^ a b c d 「少しハードにしすぎた」あのニクラスが反省したほど難しい栃木県のコースって?【ゴルフ初物語】 myゴルフダイジェスト 2022年10月14日、週刊ゴルフダイジェスト10月25日号掲載記事
  3. ^ 「2006年2月3日、民事再生手続き開始申請の知らせ」、ゴルフホットライン、2021年11月8日閲覧
  4. ^ 「2006年2月26日、再生計画案を債権者に配布」、ゴルフホットライン、2021年11月8日閲覧
  5. ^ 「2007年1月19日、再生計画案が可決」、ゴルフホットライン、2021年11月8日閲覧
  6. ^ 「2014年9月2日、株式譲渡に関するお知らせ」、ゴルフホットライン、2021年11月8日閲覧
  7. ^ 東横イングループがゴルフ場経営に進出”. 日本橋・グリーンゴルフ (2019年5月17日). 2024年1月21日閲覧。
  8. ^ a b 日車の車輌史 図面集 戦後産業車両・輸出車両編 - 鉄道史料保存会
  9. ^ a b c 珍百景コレクション2010年3月17日OA - ナニコレ珍百景(テレビ朝日)
  10. ^ a b 「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」、ゴルフダイジェスト、2021年11月8日閲覧
  11. ^ a b 「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」、ゴルフホットライン、2021年11月8日閲覧
  12. ^ a b 「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」、アクセス、2021年11月8日閲覧

関連文献[編集]

  • 『ゴルフ場ガイド 東版』、2006-2007、「ニュー・セントアンドリュースゴルフクラブ・ジャパン」、東京 ゴルフダイジェスト社、2006年5月、2021年11月6日閲覧
  • 『田野辺薫の名コースめぐり』、2011、「「日本にセントアンドリュースを造る」-時代の先を走った浜田善弥の大構想-」、2011年12月27日、

[1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  1. ^ https://tanobe.sakuragolf.co.jp/?p=616