ニューヨークシティマラソン

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ニューヨークシティマラソン
New York marathon Verrazano bridge.jpg
開催時期 11月第一日曜日
開催地 アメリカ合衆国の旗 ニューヨーク
コース 公道コース
距離 マラソン
創立 1970年
公式サイト www.nycmarathon.org

ニューヨークシティマラソン英語: New York City Marathon)は、毎年11月第一日曜日にアメリカ合衆国ニューヨークで開催される、国際陸上競技連盟(IAAF)ゴールドラベルのフルマラソン大会であり、ワールドマラソンメジャーズの一つである。

概要[編集]

ニューヨークの5区すべてを通り、マンハッタンでゴールする高低差のあるコースである[1]。約50,000人を超える完走者を誇る[2]、世界最大のマラソン大会のひとつである。アメリカ合衆国においては、シカゴボストンと並ぶ三大マラソン大会である。[3]

大会はニューヨーク・ロードランナー協会(New York Road Runners、NYRR)が主催し、1970年より毎年開催されている[4]。近年ではIT企業のタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が冠スポンサーとなっている[5]。世界中のプロのランナーからアマチュアの愛好家までが参加している。賞金は優勝男女各100,000US$から12位男女各1,000US$まであり、加えて規定時間以内のタイムにつきボーナス賞金が追加される[6]。公式に登録されている協会からの公式推薦書があれば参加が保証される。

ニューヨーク・ロードランナー協会は、ニューヨークシティマラソンなどを通じて、地域の青少年の身体能力や情操の向上、3000万ドルを超えるチャリティ収益、そして地域経済の活性化などの貢献を成し遂げていると謳っている[7]

参加[編集]

市民ランナーが参加するための方法は、複数存在する。

参加区分と比率 (2011年)
  • 保証出場枠 (Guaranteed Entry): 44%
タイムなど一定条件を満たせば参加が保証される
  • 旅行会社ツアー枠 (International Travel Partners): 30%
米国外在住者は提携旅行会社のツアーを購入すれば参加が保証される[9]
  • チャリティ枠 (Run for Charity): 12%
約200のチャリティチームの一つに加わり寄付をすることで参加が保証される[10]
  • 抽選枠 (Lottery): 14%
年代別男女別資格タイム (2014年)
年齢
区分
フルマラソン ハーフマラソン
男子 女子 男子 女子
18 – 39 2時間45分 3時間10分 1時間19分 1時間30分
40 – 44 2時間50分 3時間25分 1時間23分 1時間37分
45 – 49 2時間58分 3時間35分 1時間25分 1時間42分
50 – 54 3時間06分 3時間49分 1時間29分 1時間49分
55 – 59 3時間14分 3時間52分 1時間33分 1時間54分
60 – 64 3時間24分 4時間10分 1時間40分 2時間00分
65 – 69 3時間35分 4時間26分 1時間45分 2時間10分
70 – 74 4時間00分 5時間10分 1時間50分 2時間20分
75 – 79 4時間20分 5時間40分 2時間00分 2時間30分
80+ 4時間50分 6時間30分 2時間15分 2時間45分

歴代優勝者[編集]

 太字 は世界記録、 太字 は大会記録(いずれも当時)。

日付 男子選手 タイム 女子選手 タイム
1970/09/13  ゲーリー・ムールケ (USA) 2:31:38    
1971/09/19  ノーマン・ヒギンス (USA) 2:22:54  ベス・ボナー (USA) 2:55:22
1972/10/01  シェルドン・カーリン (USA) 2:27:52  ニーナ・キュシック (USA) 3:08:41
1973/09/30  トム・フレミング (USA) 2:19:25  ニーナ・キュシック (USA) -2- 2:57:07
1974/09/29  ノーベルト・サンダー (USA) 2:26:30  キャサリン・スウィツァー (USA) 3:07:29
1975/09/28  トム・フレミング (USA) -2- 2:19:27  キム・メリット (USA) 2:46:14
1976/10/24  ビル・ロジャース (USA) 2:10:10  ゴーマン美智子 (USA) 2:39:11
1977/10/23  ビル・ロジャース (USA) -2- 2:11:28  ゴーマン美智子 (USA) -2- 2:43:10
1978/10/22  ビル・ロジャース (USA) -3- 2:12:12  グレテ・ワイツ (NOR) 2:32:30
1979/10/21  ビル・ロジャース (USA) -4- 2:11:42  グレテ・ワイツ (NOR) -2- 2:27:33
1980/10/26  アルベルト・サラザール (USA) 2:09:41  グレテ・ワイツ (NOR) -3- 2:25:42
1981/10/25[† 1]  アルベルト・サラザール (USA) -2- 2:08:12.7  アリソン・ロー (NZL) 2:25:29
1982/10/24  アルベルト・サラザール (USA) -3- 2:09:29  グレテ・ワイツ (NOR) -4- 2:27:14
1983/10/23  ロッド・ディクソン (NZL) 2:08:59  グレテ・ワイツ (NOR) -5- 2:27:00
1984/10/28  オーランド・ピツォラート (ITA) 2:14:53  グレテ・ワイツ (NOR) -6- 2:29:30
1985/10/27  オーランド・ピツォラート (ITA) -2- 2:11:34  グレテ・ワイツ (NOR) -7- 2:28:34
1986/11/02  ジャンニ・ポリ (ITA) 2:11:06  グレテ・ワイツ (NOR) -8- 2:28:06
1987/11/01  イブラヒム・フセイン (KEN) 2:11:01  プリシラ・ヴェルヒ (GBR) 2:30:17
1988/11/06  スティーブ・ジョーンズ (GBR) 2:08:20  グレテ・ワイツ (NOR) -9- 2:28:07
1989/11/05  ジュマ・イカンガー (TZA) 2:08:01  イングリッド・クリスチャンセン (NOR) 2:25:30
1990/11/04  ダグラス・ワキウリ (KEN) 2:12:39  ワンダ・パンフィル (POL) 2:30:45
1991/11/03  サルバドール・ガルシア (MEX) 2:09:28  リズ・マッコルガン (GBR) 2:27:32
1992/11/01  ウィリー・ムトロ (ZAF) 2:09:29  リサ・オンディエキ (AUS) 2:24:40
1993/11/14  アンドレス・エスピノーザ (MEX) 2:10:04  ウタ・ピッピヒ (GER) 2:26:24
1994/11/06  ハーマン・シルバ (MEX) 2:11:21  テグラ・ロルーペ (KEN) 2:27:37
1995/11/12  ハーマン・シルバ (MEX) -2- 2:11:00  テグラ・ロルーペ (KEN) -2- 2:28:06
1996/11/03  ジャコモ・レオーネ (ITA) 2:09:54  アナタ・カツナ (ROU) 2:28:43
1997/11/02  ジョン・カグウェ (KEN) 2:08:12  フランシスカ・モザー (CHE) 2:28:43
1998/11/01  ジョン・カグウェ (KEN) -2- 2:08:45  フランカ・フィアッコーニ (ITA) 2:25:17
1999/11/07  ジョセフ・チェベト (KEN) 2:09:14  アドリアナ・フェルナンデス (MEX) 2:25:06
2000/11/05  アブデルカダ・エルムアジス (MAR) 2:10:09  ルドミラ・ペトロワ (RUS) 2:25:45
2001/11/04  テスファエ・ジファール (ETH) 2:07:43  マーガレット・オカヨ (KEN) 2:24:21
2002/11/03  ロジャース・ロップ (KEN) 2:08:07  ジョイス・チェプチュンバ (ETH) 2:25:56
2003/11/02  マーティン・レル (KEN) 2:10:30  マーガレット・オカヨ (KEN) -2- 2:22:31
2004/11/07  ヘンドリック・ラマーラ (ZAF) 2:09:28  ポーラ・ラドクリフ (GBR) 2:23:10
2005/11/06  ポール・テルガト (KEN) 2:08:27  エレナ・プロコプツカ英語版 (LVA) 2:24:41
2006/11/05  マリウソン・ゴメス・ドスサントス (BRA) 2:09:58  エレナ・プロコプツカ (LVA) -2- 2:25:04
2007/11/04  マーティン・レル (KEN) -2- 2:09:04  ポーラ・ラドクリフ (GBR) -2- 2:23:09
2008/11/02  マリウソン・ゴメス・ドスサントス (BRA) -2- 2:08:43  ポーラ・ラドクリフ (GBR) -3- 2:23:56
2009/11/01  メブ・ケフレジギ (USA) 2:09:15  デラルツ・ツル (ETH) 2:28:52
2010/11/07  ゲブレ・ゲブレマリアム (ETH) 2:08:14  エドナ・キプラガト (KEN) 2:28:20
2011/11/06  ジョフリー・ムタイ (KEN) 2:05:06  Firehiwot Dado (ETH) 2:23:15
2012/11/04 ハリケーン・サンディの影響で中止[† 2]
2013/11/03  ジョフリー・ムタイ (KEN) -2- 2:08:24  Priscah Jeptoo (KEN) 2:25:07
2014/11/02  ウィルソン・キプサング・キプロティチ (KEN) 2:10:59  メアリー・ケイタニー英語版 (KEN) 2:25:07
2015/11/01  Stanley Biwott (KEN) 2:10:34  メアリー・ケイタニー (KEN) -2- 2:24:25
2016/11/06  ギルメイ・ゲブレスラシエ (ERI) 2:07:51  メアリー・ケイタニー (KEN) -3- 2:24:26
  1. ^ 1981年の大会は、後日になって距離不足が判明する。
  2. ^ “NY シティマラソン急きょ中止に”. NHKニュース. (2012年11月3日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121103/t10013223311000.html 2012年11月3日閲覧。 

世界記録[編集]

1978年から1980年の大会では、中距離ランナーから転身したグレテ・ワイツが世界最高記録による3連覇という快挙を達成する。その3年間での記録の伸びは6分48秒にもおよび、1979年には女子初の2時間30分突破を成し遂げるなど女子マラソンの歴史に一つのエポックを築いた。

その翌年の1981年の大会では男子はアルベルト・サラザール、女子はアリソン・ローによって男女アベックの世界記録更新と伝えられた。しかし、3年後の1984年になってこの年の大会は148m距離が不足していたことが判明し、記録は取消となってしまった。その時点では男女の記録はともに更新されていたが、それによって損をしたのがロバート・ド・キャステラで、サラザールの記録の直後に福岡国際マラソンで樹立した2:08:18は本来なら世界最高記録であったにもかかわらず、距離不足の判明時点ではイギリスのスティーブ・ジョーンズに更新されており、一度も世界記録保持者と呼ばれることはなかった。

車いすの部[編集]

NYC Marathon wheelchair.jpg

2000年から公式に車いすの部が加えられている。日本の土田和歌子が2009年には3位、2013年には2位に入っている。(→車いすマラソン

近年の優勝者[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]